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作者近況 | 9月 | 8月 | 7月 | 6月 | 3月 | 2月 | 1月03年 | |||||||||||
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12/31 今日始めて今迄考えていたイリュージョンが形になった。朝の早い時間に、小学校の校庭を撮った。
いつ迄続くのか解らなかった、視覚的空想とこのカメラの映像とのギャップが、一気に縮まるのを感じる。その後はこれと言った物は撮れなかったのだが良い一日であった。 強い風や、雨、雪と言った気象条件に試されて、少しずつだが確かな物になりつつある。 |
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12/26 朝から色々な所をデジカメで撮影する。すぐに結果が見えているのも良いのか悪いのか、とにかく写真は今一つに思える。昼頃になってやっと面白い物が撮れ始めたので食事をせずに夕方迄いろいろな所を回る。
時おり強い雪が降りコンディションは良く無いのだが、取りあえず出来るだけの事はやってみる。昨日気になっていたダムに沈む廃屋に再び犬の姿を求めて出向いて見たのだが、わざわざ買ったドッグフードを食べる姿を見る事はできなかった。昨日のお菓子は無くなっていたので今日も置いて帰る事にした。どこかに行ってしまったのだろうか? 今日は雪のせいで暗くなるのが早く4時ではすっかり夜めいている。朝から何も食べていないのだが、ビールだけは飲みたくなる。夕張迄出向き600円を払って温泉に入り、清水沢迄戻ってビールを飲む。今日は早く眠りに就きそうだ。 |
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12/25 昨日夜更かししたせいで少し起るのが辛い。取りあえず6時半頃起きだして、7時を過ぎてから車で移動する。
まずは2年前に立寄ったダムに沈む鹿島地区に行ってみる。1メートル近く積もった雪の中を1時間程歩いて見たのだがそれほどの収穫は無い。この辺りにはもう被写体として魅力的な物は何も残ってはいないのか? 数年前に全ての建物が取り壊され、なぜか1軒だけ残っていた住宅に以前住んでいた犬が、今は残った商店の廃虚に住んでいた。当時は姿を見る事はできなかったのだが、今日は少し顔を出していて何かを訴えているのだが、近付くとすぐに隠れてしまう。餌を与えに通っている人の話が以前来た時、廃屋の壁に書かれていたのだがきっと同じ犬だろう。ほぼ全ての建物が壊されたこの場所で住んでいる犬は人を求めているのだろうか?最初私の姿に気付いた時、シャッターの所迄顔を出していたのだが決してそれ以上出てこようとはしない。ところが私が帰りはじめるとかなり遠ざかってから道迄出て来てずっと見送っている。 車まで戻ってから妙に気になって、少しの持ち合わせのお菓子を持って戻ってみると、今度は走って寄って来る。雪が深いので、泳いでくると言う感じなのだが、ハッキリ見える所迄やっと辿り着くとまた急におびえて帰ってしまう。仕方が無いので最初顔を出していたシャッターの所にお菓子を置いて帰る事にしたのだが、今度は見送っている様子は無い。食べているのだろうか? 取りあえずその場所を後にして、以前気になっていたほかの街に向ったのだが、秋に見るのとはかなり違っており、それほど興味を引く物を見つけられないまま1日を終わる。久し振りの日射しのせいで今日は極端に視力が悪い。このままでは先が思い遣られる。 |
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12/24 船の中の一日は、ただ寝ているのみと言う感じで、私の日常からは考えられない時間が過ぎて行く。一応機材を車から持って来てはいたのだが、撮影を試みるべくデッキに出てみたら飛ばされそうな強風で呆気無く諦める事となった。
とにかく何もせずに横になって再び夜を迎えた頃、やっと苫小牧に着く。コンビニの弁当で食事を済ませ、明日からの事を考えながら少し夜更かしをする。 |
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12/23 慌ただしく全ての予定を終わらせて大洗へ。それほどスケジュールのタイトな一日では無かったのだが、フジのアクロスが渋谷で手に入らなかった為、急遽新宿迄出向かなければならない。自宅の契約更新や、月末の入金など、お金にまつわる用事が多いのに、祭日である事を忘れていた事も、気持ちを焦らせる要因だ。
どうしても済ませなければならなかった用事の1つに、スキー用のサングラスをスポーツ用品店に買いに行く事があったのだが、これに関しては新宿に出向く事になった事が幸いして、かなりよさそうな物を手に入れる事ができた。このサングラスは前からどうしても欲しかった物で、吹雪の中の車の運転にはきっと役にたってくれる事だろう。 スタジオで全ての機材を積み込んだのが8時過ぎ、何とか出発できたのが9時前だったので、大洗には出航ギリギリの最後の乗船になった。船内はいつもより空いていて、ゆっくり眠れそうだ。 |
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12/22 午前中は鮫州迄出かけ運転免許の更新を何とか終わらせる。期限自体は来年なのだが、年が開けてからは動きが取れそうに無いので早めに済ましておくのにこした事は無い。午後からは自宅のマンションの契約更新に、出向く予定でいたのだが、不動産屋の都合で、やむなく明日に変更させられてしまい、かなり腹立たしい思いをしながらも、明日に時間を作らなければならなくなった。
私自身はもう年末のつもりで、一日一日をせっぱ詰まって送っているのだが、他の人達は余裕のいい加減さで、簡単に予定を守らない。困った物だと思うのだが、考えてみれば未だ20日過ぎである。 私自身はできれば明日のフェリーで北海道に発ちたいと思っているので、僅かなスケジュールの遅れもぴりぴりと神経を坂撫でてしまう。今の一日は1年の中で数十倍の意味を持っている。 夜スタジオに戻り、カメラの整備を済ませ、機材を用意する。フィルムは約100枚、早く出かける分だけ、作品以外のデータ収集も途中で行うつもりである。キャリブレーションを、ロケ地で行う事ができたら、すばらしい事だろうと思う。コンディションにもよるが一日も早く被写体と向かい合う事が必要だ。 |
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12/21 床で寝ていたせいか、不思議な夢を見て何度か目が覚めた。自分では早く起きたつもりであるが時計は10時を回っている。今日は一日片付けに追われ、良く言う年末の大掃除も一日掛かりでついでにやってしまう。いつもの事だが、人が来るからと言って掃除をする事は無い。そのかわり、帰った後では入念に片付けをする。だからよごれていた床のラグもテーブルクロスも、年末の大掃除と言う感じでどんどん洗濯機に放り込んで行く。久し振りに丁寧に掃除機を掛けたせいで、部屋がいつもよりも明るくなった。
全てがもとに戻り、きれいになった部屋でこの1年を振り返る。この日記を付け始めたのも、去年の忘年会の頃だった。なにかに追われるように年を越しながら、この忘年会も今年で最後かも知れないと思っていた気持ちは今年よりもはるかにリアリティーがあった。 あれから1年、自分を変える為に色々な事をした。振り返ってみると別に何もしていない訳では無い。しかしどれ1つ形として残る程の物でも無いし全てが中途半端で終わっている感じである。 あまりにも繰り返す同じ感覚に単純に自分を攻める気持ちにもなら無くなった。 自分の中に、なにかそれまでとは違う考えが浮かんだのも去年の丁度この頃である。夢と現実、書き換えられる価値観を求めて自分なりに、努力もしたのだが、無駄であった事が半分を占めている。 写真と言う物は本当に中々作れない物である。他の芸術からすればバカみたいな話かもも知れないのだろうが、カメラでシャッターを押すだけの行為が、本当に難しいのである。自分を追い詰めて一生懸命取り組んでみても、陳腐な物しかでき無い時には本当に苛立ってしまう。 今年自分にとって満足の行く作品は未だ作れていない。しかし、それは偶然やって来る物だと思う。ある日突然に、まるで奇跡のように世界が見えて来る。この冬を乗り切ればきっと、、、、、 |
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12/20 朝から忘年会の準備で慌ただしい。スタジオに食器やコンロを取りに行き、テーブルや椅子を用意するだけで午前中は終わってしまう。午後になって料理の準備に取りかかるのだが、途中何度か渋谷迄買い出しに行かなければならない。
昨日買ったアンコウは5キロ近くあり、吊るさなければさばける代物では無い。部屋の中やキッチンにはそんな場所は存在しないので、下あごに掛けたひもをキッチンのガスコンロに縛り付け、流し台のシンクの中で斜めに引っ張りながらさばいてみたが、力が入る分幾らかは楽になったとは言え、つかみ所が無いのは変わらない。結局一時間以上の大仕事になり、解体が終わった頃には指と腰がぼろぼろの状態である。 アンコウは鍋にした事は何度かあったのだが、皆2キロ程度の小さい物で、まな板の上でも何とかさばく事ができていたので、今回の大物は自分の中では結構な挑戦で、到底人に見せれるようなカッコウの良い物では無い。七つ道具と言われる、取り分けた部分も、ハッキリ言ってどれがどれだか解らない。まあ料理になってしまえば解らないだろうし、それ程アンコウつうの人も、今日のメンバーにはいないだろう。 夕方になり早めに来てくれた人が手伝ってくれて、急に準備は加速して、7時のスタートにギリギリで間に合わせる。いつに無く皆来るのが早く、あっという間に部屋は人で一杯になって、10号の土鍋2つがあっという間に空になり、2度目に作った分もほとんど皆平らげてしまう盛況振りだった。 鍋とオーブンに人気が集中した為、宴会中は比較的楽で、次から次に何かを作ると言う忙しさは無い。幾らかの食材を残して3時前には全て終了した。ベッドが椅子になっている為、床でふとんを掛けて眠る。 |
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12/19 ほとんど眠らずに過ごしている割には体調が良い。今日は移動の多い一日だったのだがストレスになる事は無く、体力が回復しているのを感じる。明日の忘年会の準備で朝から慌ただしいのだが、昼を過ぎて、車で街に出かけてからは、昨日迄とはうって変わって、少し浮かれている自分を感じる。
出かける前の午前中、魚を飼っている花瓶の水を交換した。ほとんど1年ぶりの事なので、さぞかし中の魚も吃驚した事だろう。 あまり遠出をする事はできなかったのだが、忘年会の食材は順調に揃って来た。少し小振りではあるがアンコウ鍋のアンコウも手に入れる事ができた。肉類はほとんどとり肉で、約5キロ。海老も色々な種類を約100匹購入する。酒類も専門店を廻りビールやワインを十分買い込んだので、明日はほとんど近くの店と渋谷で済ませる事ができそうである。 自宅に戻ってからは下ごしらえが大変なのだが、1時を過ぎた頃やっと手が空いて暫く電話で話をする。 |
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12/18 年内作業を進められるのは今日が最後なので、午前中に年末の旅のスケジュール調整を入念に済ませ、午後からは昨日から予定していたWebの作業に集中する。25年程前かなりな苦労で探し当てた現像液の組成などを、今となってはすっかり忘れてしまっており、資料を探すのに大騒ぎしていたのだが、海外のサイトを検索したら幾らでも詳しい解説があり、日本人が全てバカのように思われてならない。
先日引き伸し機の件で調べていた時もそうなのだが、写真に関しては日本人は皆重要な事に感心が無さ過ぎるのかも知れない。 ちなみに今回検索した現像液は、Agfa120とAgfa105。共に特徴のある有名な現像液で、誰1人日本人がこれを使っていないとは考えづらい。しかし結果的には日本のサイトは全て幼稚な物ばかりで、海外のデータベースや個人のサイトなどは常識的なレベルで取り上げており、その違いには打ちのめされると言うか、絶望させられる気持ちである。そんな中で少しずつ考え始めたのだが、日本の展覧会では、そのような現像液で処理したような写真は確かに見た事が無い。 プリントへの意識の低さ、すなわち技術レベルの低さなのだと痛感する。 今回のサイトを作るにあたって、色々な考えが頭の中で空回りして、中々先に進めなかった訳だが、要約すると対象になる人間の写真に対するレベルである。色々と考えては見たのだが、全く取っ掛かり無いようでは伝わらない物が多すぎるので、少し初歩的な事から書きはじめる方法を取る事にした。 個人的には初歩的な事は検索すれば幾らでも解る内容なのだから、前提として無視しても良いような気もするのだが、やはり少しは気を使って行かねばならないのだと考える。 素材を撮影し、やっと重要な話に差し掛かった頃にはもう4時を過ぎている。3時を過ぎた頃から極端に集中力が低下し、ミスの為にかなりな部分を壊してしまい、やり直す気力も、使い果たしたと言う感じである。今止めてしまえば残す所はもう来年、挫折感で気分が一杯になる。明日は忘年会の準備で一日作業はできない。今朝入念にたてた旅の計画も明日にはもう一度組み直さねばならない。奄美の件はキャンセルが出て良い方向に向いつつあるのだが、、、 |
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12/17 二日間のブランクの後、やっとベトナムのプリントを再開する。一応今日一日で終わらせなければならなかったのだが、未だプリントしてみたいネガは残っている。取りあえず、今回の薄手の紙は終了し、少し整理が付いてからゆっくり仕上げ直してみたいと考えている。
年内に済まさなければならない事は未だ山のように残っており、免許の書き換えや、自宅の契約更新、来年始める事業の企画書のアウトラインも仕上げておかなければならない。サイトの方は、明日にはケミカルを少しすすめる予定なので、素材の撮影やスキャニングで結構忙しい一日になりそうだ。 夜になってカキを食べる会に誘われていたのだが、遅くなって人に会う約束があり、今日は顔を出す事ができなかった。誘いの多い季節なのだが、気持ちとしては、嫌いでは無い。スタジオの忘年会は土曜日に迫っており、メニューの構想も少しずつだが書き留めている。 慌ただしい毎日は毎年の事なのだが、どうしてもギリギリにならなければ、進められない物である。 |
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12/16 急な伝票の処理や、経理上のやり取りで結構な時間を使ってしまう。撮影は無かったのだが雑用が一日中ついて廻る。
モバイルでのメールのやり取りが多くなり、ドコモショップに出かけ契約していたプランを変更する。それに伴い今年1年ほとんど使う事の無かったAUの携帯電話をやっと解約した。 色々な生活が、自分の中で見直されて行く。それはこの電話や、全然乗る事のない車や、ここでの生活なのかも知れない。このような無駄な物は、むしろ自分に対してと言うよりは、他人へのスタンスに大きく関わっている。自分の中の意味のない物に寛容である事こそは、この世界の中で他人との関係を保つ為に自分がやっと考え出した方法だ。 私の中で次に処分する物は恐らく、ほとんど乗っていないセカンドカーなのだと思うのだが、この役に立たない英国製のスポーツカーを処分したとたんに、古臭いライカを磨いているだけで、写真に就いて、色々な蘊蓄を持ち出す連中を心のそこから憎んでしまいそうで、少なからず不安の種である。恐ろしい家賃を伴う今の生活も、もし放棄してしまえば、この街に住む全ての人を、身にそぐわないばかなスタイリストだと決めつけてしまいそうである。 私が、未だこれら全ての物を持たず、郊外の一軒家の暗室で全ての製作に没頭していた頃、友人は1人もいなかったし、妻でさえ私を理解する接点を持つ事はできなかった。 その生活が終わると共に、作風も変わり、なにか重いフタをしてしまった感覚の世界がある。そこにある物のみが真実であるとは思わないが、デタラメな感覚では決して理解する事のできない世界である事もまた真実である。 この1年が無意味な物なのか、それは今は解らない。昔のように製作に集中できないのも事実である。。。結果があれば自分を許す事ができると言う考え方そのものが間違っているのか? 最近サイトの製作の参考になるかと色々な資料を読んでいて、ダゲールとニエプスが交流が合った事を初めて知った。勿論2人が会ったのはニエプスが死去する4年程前の僅かな時間であった様なのだが、私は、何故だかその事をすっかり忘れてしまっていたらしい。フランス政府の年金の事などを覚えていれば記憶に残っているはずなのだが、、、、 多くの興味深い知識を取り戻している。心からこの写真と言うプロセスを愛している。 |
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12/15 午前中に納品と打ち合わせが終了し、午後からの空いている時間で、車の冬支度をする。来週には今年も北海道に撮影に出る予定なので、少しでも早く準備をしておかなければならない。6年を経過したバッテリーは、完全に寿命を迎えていたので、安い物ではあるのだが、新しい物に交換した。ボディーの洗車を済ませ、タイヤも冬タイヤに交換し、夏にはいていた物はベランダに収納する。
時間に追われながら走るように全てを済ませ、旅に出る準備は細かい作業を残すのみとなる。 先日相談を受けた若い写真家の展覧会が銀座でオープンし、今日はオープニングなので、ギリギリの時間になんとか滑り込みで顔を出す。まとまりのある仕上がりで、努力の程に感心し、エネルギーそのものはこの世代にはかなわないのだろうと考える。我々にある物は豊かな経験、、、、と言えるのであろうか、、、、、、、、。共有できる物こそ知識である。サイトの製作を早く進めなければならない。 慌ただしく自宅に戻り、たまっていたメールの返信を済ませ、近くの店のクリスマスパーティーに出かけ、深夜に帰宅。これから姑くは忘年会に振り回される日々が続く。 |
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12/14 昨日に引き続き、暗室作業をすすめるつもりもあったのだが、あまりにたまっている家事と、先月終了した下水の工事の後の片付けを終わらせてしまう事にした。一番大掛かりなのは、トイレの天井に開いたままになっている、穴を塞ぐ事で、その為には適当な素材をハンズに出かけて買ってこなければならない。色々考えた上で、買い物のメモを取り、朝早くから渋谷に出かける事となった。
どう言う訳だか天井に開けた20センチ角ぐらいの穴だけはそのまま放置され、クレームを問い合わせる余裕も無いまま、作業関係者はいなくなってしまった。そこからは、下水のパイプや何処に繋がっているか解らないコンクリートの空間があり、時折変な虫が落ちて来たりしてなんとも落ち着かない状態だ。 そもそもこの穴以外の部分もほとんどコンクリート迄取り壊す程の作業だった為、張り替えられなかった壁紙も、手あかや作業中に付けた傷だらけでなんともみすぼらしい。そこで考えたのが、天井に開いた穴を使って照明の配線を引きなおし、やや暗めで、壁の傷みがが解らない間接照明を設置する事だ。取りあえず天井照明の配線を取り外し、そこから取り出した電源に12ボルトのスタンド照明用のアダプターを取り付けて、その配線は天井の目立たない所に穴を開けて、トイレの床迄引き込んで行く。 鏡を見ながらの、配線や、上向きの作業に手間取りながらもなんとか照明は完成し、ハンズで買って来た白いボードで天井の穴も無事塞ぐ事ができた。その後は、床や壁の清掃をしてほとんど一日中慌ただしく家の補修を続ける事となった。他に進めた物は台所の照明のスイッチの交換、玄関のエントランスにも新しい床照明の設置などである。トイレには写真が飾れるように、スペースの配分も考えて照明を設置したので、何を飾るか少し愉しみである。 夜になって4人の友人と自宅で食事。簡単な料理でもてなす。家を直したり、工夫して改良して行く作業は中々楽しい物である。そして誰かがそれを見てくれると言う事は、何よりもその喜びを大きくしてくれる。 |
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12/13 ベトナムの写真のプリントだけに専念する。昨日プリントした物をフラットニングして反射濃度から適正なダイナミックレンジを考える。ドライダウンと言うよりは、紙質の薄さから来る、裏面からの光の透過と、光沢の出る前の表面の状態に惑わされがちである。今回薄手の紙を使っている事は色々な意味で勉強になる。学生の頃仕上げには必ずボードにマウントしていた事も、フラットニングしながら当然の事だと再確認した。
いつもオリジナルプリントを製作する時は、最良の素材で最良の結果を生む事を前提にしている。今回のように敢えてダイナミックレンジの狭い紙を使う事など考えもしなかった。結果に就いては未だ判断はできないのだが、ネガの濃度域も狭く、多くの違った条件が、1本のフィルムに圧縮された状態で入っている35mmの場合、最初に絵のイメージを掴む為には、薄手のダイナミックレンジの狭い紙で、プリントしてみるのが近道なのかも知れない。そして、単純なトーンカーブから最良のコントラストやプリントイメージを収集し、最終的には、他の紙で仕上げる事も考えられるのではないか。 今回のベトナムは、デジカメ以外は、この赤外フィルム用のニコンのコンパクトカメラだけを持って行った。いつもは一眼レフに、何種類かのレンズ、感度の違うフィルムなど、かなりな装備になるのだが、今回この1台のカメラに集中してみて、意外な表現力に驚かされる。勿論性能的に、ピントが合わなかったり、露出が補正仕切れなかったりと物理的な限界はあるのだが、写るんですと、あまりサイズも違わないこのカメラでも、光も、造形も、美しく捕らえられている。 今、日記を読み返してみると現場では、随分もどかしい思いをしていたのが解るのだが、プリントしながら、1つのシステムに集中して使いこなして行く事の重要性も強く感じる。 今回のベトナムは、写真のテーマとしては古臭い物なのだが、なにか20歳以上若返ったような、、、自分にとっては新鮮な体験になっているのかも知れない。そしてこれを昔のような薄手の紙に焼いている事で、ノスタルジックではあるのだが、明らかに当時はできなかった何かを今作っている。 |
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12/12 今日は幾らかの経理の処理を済ませてしまえば他はこれと言った仕事は無い。昨日から準備をしてあったベトナムの写真のプリントにやっと手を付ける事ができる。午前中はスタジオで過ごし、近くの雑貨のメーカーのセールに寄って衝動的に椅子を4個も買ってしまった。他にも今は思い出せないぐらい、色々ないらない物を買ってしまったらしく、かなり大きな荷物が手許にある。
買い物と言う事になると、もっとも自分を支配している感性は価格である。たとえさほど要らないもの、買うつもりの全然無い物でも、今なら買い得だと言う事になると、必要な物よりも、そちらの方を優先して買ってしまう。だから料理のメニューなども、買い物に出てみないと、その日の値段で全く別の物を作る事になってしまう事もある。それはそれで素直な事のようでもあるのだが、ときどきは自分の本当に欲しいもの、食べたい物が解らなくなってしまって、立ちすくむような感覚に襲われる時もある。以前親しかった友人に、買い物の時に値段を見た事が無いと言う人がいて、本当にうらやましい事だと思った。椅子が4個、全く使う当ては無い。じつはテーブルも買ってしまった、、、、 昼食は自宅で済ませ、午後からはベトナムの写真の処理を始める。まずはコンタクトプリントを取り、乾燥させてから写真を選んで行く。昨日買った薄手のバライタ紙を使っている為、今迄に無いトーンバランスにかなり戸惑いながらの作業である。印画紙の厚さと言うよりはダイナミックレンジの違いと言った方が良いようで、紙そのものは全く別の物である。それにしても、紙質は薄く、確かに学生時代にはこう言った紙を使っていた事を少しずつ思い出して来た。 乾燥してみないと結果が解らない事もあり、10時頃には切り上げて近くの店に食事に出かける。暗室から出て、数分もしないのにここにはまた別の世界がある。色々な事を考えながら、程よく心地よい時が過ぎて行く。途中何度かスタジオの忘年会の問い合わせの電話が掛かって来た。今年はもう終わろうとしている。 |
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12/11 少しゆっくり起きた為、9時の現像所の集配にはには間に合わない。10時頃渋谷に出かけ、昨日のフィルムを現像に出す。予定では今日は車の冬支度の為、バッテリーやタイヤの交換なども済ませる予定だったのだが、昼から降り出した雨の為、先送りにしてしまったので、代わりと言ってはなんなのだが、かなりの買い物も済ませる事にした。
現像の待ち時間に秋葉原迄出かけ、引伸し機に付けるスライダックと、電圧計を買い、新しいハンダこてと、コントローラーも購入した。スライダックと言うのは大変重い機械なので、雨の中では大変なのだが、自由になる時間は年内にはそんなに残っていないと思うと、現像所の待ち時間も少しも無駄にする事はできない。 スタジオに戻り急な仕事などもあり、9時を過ぎてやっと自宅に戻ったのだが、買って来たスライダックの取り付けや、ボルトメーターのセッティングなど慣れない作業をこなしていると、妙な充実感が湧いて来る。ちょっと高級な電圧計を付けたので、急な変化にも安心して対応できるようになった。交流のスタビライザーが欲しかったのだが、150Wで2万円以上と言う値段と、置き場所の無い大きさに今回はこれで我慢する事にする。 新しいハンダこては、コントローラーとセットで、ドライマウントのタッキングに使う。市販のタッキングアイロンよりも個人的には先の細いこての方が使い慣れている。いずれテクニックのページで使い方を紹介したい。 僅かな時間の買い物だったのだが、渋谷で印画紙も買った。レンブラントのG2が欲しかったのだが、やはりビックカメラには在庫が無く、代わりに価格の安いF2を買ってみた。薄手の印画紙は、処理や保存の問題から殆ど使う事は無くなっていたのだが、学生だった頃のプリントがさほど変色している訳でも無い訳だし、取りあえず35mmから延ばすのなら試してみても良いのではと言った実験的な感覚である。ドライダウンや、水洗中の変色など、客観的なデータも少しは収集しなければならないし、全く試した事が無いのも勉強不足ではと考える。はたして違いは厚さだけなのか??? |
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12/10 早朝からスタジオに入り準備に忙しかったのだが、撮影を始める事が出来たのは結局正午前、時間を守らない人間に振り回されている内に、老人に成ってしまいそうだ。花の撮影なので、スタジオ内は冷蔵庫のように冷やされ、朝から厚着で、肩がこる。
生け花や、フラワーアレンジメントのイメージを撮影する事は多いのだが、それぞれの用途に合わせて個性がある。今回は他目的なプロモーションなので感覚的に飲み込む迄時間が掛かる。自分の中で好きに撮ってしまっても良いのだが、印刷の用途が多種に渡る為、6X6で撮影しなければならず、クローズアップの時にはかなりストレスになる。 私の感覚では花を撮るには35mmが一番である。もっとも視覚的なイメージに近く、レンズさえ選べば、ぼけ味の空気感も申し分ない。個人的にはツァイスを超える物は無いと思うのだが、、、、、 花を仕事で撮るようになったのは、15年程前からである。かなり大人っぽいアメリカの会社のポストカードに始まり国内で売られている多くのポストカードを撮影するようになった。今では極一般的な物が多く、出荷ロットの多い物を企画するにはマーケティングに即した物で、写真も当たり前のモチーフに集約される。 そんなカードが多数販売されている物だから、クレジットを見た人からは、同性同名の写真家がいるのかと聞かれる事が何度もあった。私の作品の傾向からすれば到底理解できないものなのかもしれない。広告の世界では、作家のクレジットが入る事など無い訳だから良いのだが、もしも全てに入っていたらかなり恥ずかしいと思ってしまうのは私だけだろうか。 スタートの遅れもあり、撮影が終了したのは深夜になってしまった。少しだけ片付けをして一時を過ぎて帰宅。時間の掛かる作業と経費ばかり掛かって、赤字の撮影にうんざりもするのだが、用途がグリーティングカードなので、正直、少しだけ特別な感覚もある。 この仕事を始めた15年以上前、画家の池田満寿夫氏と陶芸の撮影の為、伊豆の窯元で数日過ごした事がある。寺の本堂に寝泊まりしながら、夜は酒を飲み、色々な話を聞いた。随分前の事だが、ビエンナーレを重ね、やっと有名になった彼にいなかに住む母親が、絵の話をするのであるが、彼女の絵のイメージは、畑の中に花が咲き乱れているようなイメージで、お前が書く絵では無く、そんな絵が欲しいのだと、話すのだが、、、、、、泥酔した池田氏は、しょうがないように笑いながら話していたのだが、なにか、解り和えない気持ちの象徴として、その話が心の中に残っている。 今の私が作らなければならない物は確かに全然違う物なのかも知れない。しかし今日は、全ての力をこの仕事に注ぐ。 |
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12/09 昨日現像したフィルムを全てチェックする。使える物、使えない物、期待に適わなかった物、偶然の恵み、、、一枚一枚のネガをルーペで見ていたらあっという間に時間が過ぎてしまう。今日は打ち合わせの多い一日だったので、無駄に時間を取られ、恨めしい思いをしながら一日フィルムの事を考えていた。
前回のフィルム同様、フジのレンブラントで全てプリントしてみるか、最近興味の高まっているイルフォードにするか今は未だ決めかねている。どちらを使うにしても、それほど奇抜な紙では無いので、想像の範疇を大きくそれる物では無い。 デジタルの物も試験的に何枚か出力してみる。このサンプルで、私の感性では無く、表現と言う事に慣れた人のアドバイスが欲しい。それはデザイナーでは無く、何かをつくっとぃる人達に見てほしい。伝えたい事が少しは見えて来た。 あまりにも無意味に過ごした一年を取りかえす。今年は後20日しか無い。行動では無い、意識なのだ。 |
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12/08 1週間振りにスタジオへ。これと言った重要なファックスも来て無くて幾らかほっとする反面、仕事が無いのも少しは不安の材料かも知れない。途中昼食を取りに自宅に戻り、2時過ぎに再びスタジオへ。仕事場が近いのは本当に助かる。いくつかの打ち合わせを済ませた後、自宅に戻りベトナムの写真を現像する。薬品の準備をしながらデジタルのデータを整理して、これはこれで使えそうな感じだと何とか納得する。
コダックの赤外フィルムは全部で8本。非常に感度が高い為、カメラへの装填は暗室内でしなければならない。今回はダークバッグは持参しなかったので、日陰のない現場での交換に、5枚程度はかぶるのを覚悟で捨てコマを切った。全てのコマがかぶる事は無いとは思っていたのだが、やはり現像してみないと結果は解らない。 結果的には約10コマは使えない状態で、少しがっかりさせられるカットもあった。現場の判断には、いつもギャンブルが付きまわる。全てのフィルムを現像し、結果が見える迄はどうにも落ち着かない。 夕方から始めたので終わったのは結構遅い時間だったのだが、全てを終わらせてから食事に出かけてみた。久しぶりに人に会い、偶然の中で会話する。暗室の中にも、外の街にも、それぞれの世界が在る。外に出た時にすぐ会える人がいる事は幸福だと思う。歌手、ライター、退職間近のビジネスマン、、、、皆が今日を生きている。 |
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12/07 少しゆっくり寝ていたかったのだが、昨日迄の習慣か結構早く目が覚めてしまう。旅行中の溜っていた洗濯を済ませ、昨日迄の荷物を少しずつ片付ける。それでも未だ昼にはならないので、機材を整理して時間を潰しながら、やっと正午頃昼食に近くのラーメンやに出かける。
久し振りに食べる日本の麺類は随分とこってりしているように感じるから不思議だ。午後になって台所を片付けて、ホーチミンで買って来た新しい食器や、破損していたセットの補充を済ませる為にキッチンの棚を整理する。暗くなる前に代官山へ買い物に出かけペーパータオルのホルダーを買って来る。 最近資料で散らかっていた暗室を整理して、フィルムの現像の準備をしながら、溜っていた日記を書き写す。気温は低いのだが、昼過ぎにはもう洗濯物が乾いていて良い気持ちだ。 代官山のアウトレットで買い物をした時に、多くの人達が自分の世界をより良くする為に何かを買っている姿を見ていると、今の自分のしている事がとてももつまらない事のように思えて少し悲しい気持になった。いつも一緒に旅行に行く人達も、ここで買い物をしている人達も、明るい意志の中で輝いている。私にはなにかに追われている方が気持ちが安らいでいるのかも知れない。 |
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12/6 わずか3日間ではあったのだが、同じホテルに4泊なのでゆったり過ごす事が出来た。朝の飛行機なので朝食の後すぐに空港に向う。再びタイペイを乗り継ぎ9時頃に成田に着き、荷物を受け取って入関を済ませリムジンバスに乗ったのは10時頃。バス乗り場の係員が不親切でかなり不愉快な思いをしながら新宿に向い、タクシーに乗り換えて12時過ぎに帰宅。
急な出発で落ち着かない旅になるかと思っていたが、出かけてみると結構良い物だ。目先の結果に追われる毎日で、自分の本当の意志を再確認するには、違う時間も必要なのだと思う。それは決して自分を追い詰めないと言う意味では無いのだが、その彼岸が難しい。 今回の旅で、何を形にする事が出来るのだろうか?勿論作品はできると思う。それこそは時間に追われて仕上げて行かなければならない。しかし、少しずつ見えて来る物も在るのだろうか、ずっと頭の中で、表現と、言葉と、映像が、空想の中で渦巻いている。新しい作品へのスタンスがどうしても掴めない。 |
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12/05 朝食を済ませた後、サイゴン川をフェリーで渡り、対岸の街トゥ.ドゥックに向う。どんな物でも良いから、自分自身を見出せる何かを撮って帰りたい。
ホーチミンからサイゴン川1つ隔てただけで、街の様子は全く違っている。バイクも車も比べられないぐらい少なく、変化のない低い建物だけが何処迄も続いており、いくら歩いてもこの世界の全貌が見えてこない。結局10分程歩いた後、英語の話せるシクロを見つけ、取りあえず街を案内してもらう事にした。 色々と話を聞いている内に、全然違う世界に不思議な興味が湧いて来る。サイゴン河にはほとんど橋が無いので、ホーチミンとの行き来は、何ケ所かのフェリーと、小さな渡し船だけで行われている。その小さなボートが血管のような小さな水路を通り、水上生活者や、高床のような家まで人や、物を運んでいるのである。ひっきりなしにフェリーはバイクや人を運んでいるのだが、それらの人々は船から降りるとあっという間に遠くに行ってしまい、何処からやって来るのか全く見当が付かない。 この水辺のジャングルは100キロ四方位在るそうで、その中に人々は点々と住んでいるのかも知れない。そんな地域だからシクロも30台しかいないのだと自慢げに説明されて何となく納得する。 畑や、アヒルを飼っている農家、蓮の池などを廻ってもらったが、どれも恐ろしく遠く離れていて、何度か休憩しないとシクロでは無理な距離である。バイクで廻った方が距離的には適当だった事に後から気が付いた。 昼頃船着き場に戻り、2時間程周辺の街を撮る。やはり再開発の為か、かなり広い範囲の家が全て壊されて更地になっていた。日陰のない低い町並みに、強い日射しは強烈で、写真は面白く撮れるのだが、恐ろしく体力を消耗し、休みたいのだが、カフェも無ければ、日陰も無い。2時頃には集中力が無くなり、一度ホーチミンに戻り、少し日が陰るのを待ってもう一度フェリーで撮りに行く。今度は教会の奥の路地の突き当たりに、魅力的な墓地を見つけて暫く撮影する。 この街は皆フレンドリーだ。カメラを持っていると皆撮ってくれと言ってカメラに向って来る。空想の街のように不思議な時間が過ぎて行く。自分が今回使っているのが赤外のフィルムである事が少し恨めしく思える。カラーのストレートな表現もしてみたい。 |
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12/04 昨夜みんなで相談し、船でサイゴン川を下り海辺の街のヴン.タウに向う。朝早い高速船に乗り10時頃には到着し、しつこいシクロやタクシーにうんざりしながら、取りあえずホテルのカフェでひと休みする。
結局、ホテルからはシクロでビーチや市場を廻る事になり、それ程の収穫は得られなかったのだが、ビーチでは新しいカメラを試してみる事が出来た。 自分の求めている映像の概念に就いて、このビーチでの撮影で少しずつ答えが見え始めて来た。このビジュアルに必要なのは、あく迄日常の断片なのかも知れない。被写体自身の持つ客観的意味が先行すると、なにか自分の中で興味が色褪せて行くのを少しずつ感じる。 |
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12/03 少し遅めに起きて、ホテルで朝食をとった後、3人で街の様子を見に出かける。毎年来ていても、あまり長く滞在する事が無かったせいか、自分としては色々な発見が在る。昼食の後は1人で街の南に撮影に出かけたのだが、川沿いの商業地域は再開発の為か、全て取り壊された状態で、昔の面影は全然無い。
強い日射しの中、赤外のフィルムでスナップを撮る。街は変わっていても、人々のエネルギーは少しも変わらない。歩きながら夢中で撮影し、すぐにフィルム交換にホテルに戻らなければならない。南の日射しは強烈で、赤外フィルムのトーンは、ハノイよりもこちらの方が面白い。 今回初めて持って来た、新しいカメラを使わなければならないのだが、形の見えている物に引かれる事が多く、新しい発見を求める気持ちにはならない。自分の中では取り組まなければならないと思っていても、目の前のテーマを追う事に気持ちが取り憑かれ、どうしても試す気持ちにならないのである。結局、一日中邪魔な荷物として持ち歩き、自分の中で、新しいビジョンへの考え方が完全にまとまっていないのを思い知らされる事になってしまった。久しぶりに強い日射しの中、一日中歩き回り足が痛い。 |
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12/02 7時過ぎに成田に着き、9時過ぎの便でタイペイへ。ロスの無い乗り継ぎで、まだ明るい内にホーチミンに着き、買い物と食事を済ませてホテルに入る。以前にも宿泊した事の在るホテルなのだが、意外な程記憶に残っている部分は少ない。
いつも4月頃来ているので、かなり日が落ちるのが早いように感じる。気候は丁度良く、湿度が少なく過ごし易い。街のいたる所で見なれないキャラクターのモニュメントが、飾り付けられているのは今週から始まる、アジア地域のスポーツ大会の物らしく、警察の警備もいつもより厳しくなっている様子。睡眠不足と昨日からの疲れで、明日の予定を考える事も無く酒を飲み、寝る。 |
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12/01 現像所から全てのフィルムが仕上がって来たのは大体2時頃、整理を終えて3時頃には納品に出かける。先週忙しくて溜っているので、今日中に全てを届けてしまわないと明日出かける事はできなくなってしまう。表参道周辺に、取引先が集中しているので、途中、ゾーンシステム研究会の展覧会を開いている青山のギャラリーに寄る事が出来て、忙しい中ではラッキーだった。
会を主催している中島さんと話をする時間は無かったのだが、展覧会を見る事が出来たのはとても参考になった気がする。その後デジカメのパーツを買いに、秋葉原、渋谷の東急ハンズ、ビックカメラ、慌ただしく用を済ませ、靴の中をびしょ濡れにして帰宅。一日中ひどい雨は止む事は無かった。 明日は地下鉄の始発で成田に向うのだが、少しは仮眠を取る時間がありそうだ。 |
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