5月03年 | 4月03年 | 3月03年 | 2月03年 | 1月03年 | ||||||||||||
作者近況 | 7月03年 | 6月03年 | ||||||||||||||
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8/31 午前中に連絡を取り昨日の知り合いも含めて4人で千葉迄買物に行く。ひさしぶりに出かけるのでビールや食料品など買いたい物も沢山ある。結局、浄水器、ダッチオーブンの3点セット、ウレタンの枕や、5リットルのカメ入りの紹興酒、まな板のセット、、、あまり必要でもない物を大量に買って帰宅。
今日買って来た肉や海老を焼き自宅でみんなで夕食を取る。海老マヨも作ってみたのが意外と好評で、付け合わせに揚げたカボチャも中々旨い。先週作った塩辛も丁度良い味だ。 ひさしぶりの賑やかな夜を過ごす。家に人がくるのは久し振りかも知れない。 |
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8/30 昨日の撮影の終了時間が見えていなかった為、今日の撮影も夜からのセッティングにしてしまった。書籍の表紙の撮影を1カットだけだったので夜の6時からのスタートになる。順調なスタートで終了したのは8時過ぎ、昨日の片付けなどで昼過ぎから忙しかったとは言え、余裕のある一日である。
撮影が終わってから近所の居酒屋で11時頃迄飲む。近所に住む知り合いと休暇の話など、短かかった夏がずいぶん昔のことのようで遠い記憶になってしまった。昨日の撮影の時にほこりを大量に吸ったせいで今日になってものどが痛い。 今年になって体の調子を崩し、何度か入院をくり返している知り合いの話を聞いて少し複雑な気持ちになる。健康の大切さは良く解るのだがそこから生み出す物こそが重要だ。健康な明日などないのかも知れない。 |
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8/29 夜8時半から吉祥寺で撮影。先週打ち合わせをした民族音楽の工房の中で書籍の表紙の撮影をする。デジカメと6x6のカメラに小型の照明機材2台を持って電車で出かけたので、吉祥寺に着いた時にはすでに汗だくで、くたくたになってしまった。撮影する工房が余りにも駅に近く、車で機材を運べそうもなかったため、コンパクトにまとめて電車を使うことにしたのだが、電車で戻れる時間に終了する期待も少しは含まれていた。
撮影そのものは基本的に1カット。準備さえうまくできれば簡単に撮れるのだが、一人の人間が通るのもやっとという狭い通路の中を100個近くの楽器を運んで狭い部屋一面に並べなければならない。ほこりと汗にまみれた密室の作業に3時間程かかり、準備が出来てしまえば撮影そのものはあっという間で12時頃終了。10人近い人間がバラバラに運んだ楽器をもとに戻すのはさらに大変な作業で、片づけはそこそこで後はお願いし、デザイナーの方に自宅迄送ってもらうこととなった。 じっくり一日かけて撮りたいテーマだったのだが、やはり広告のように細部迄煮詰めていく程のこだわった作業はできない。全員の意志を汲み取って、このくらいが限界というレベルで程よく切り上げる。もう少し作り込みたいと思っているのは私だけのようだ。 デジカメには最近購入した魚眼レンズ、ハッセルにはディスタゴンの50ミリの組み合わせ。手ごたえはまずまずといった感じ。 自宅に戻ると大量に吸ったほこりのせいでのどが痛く、ビールは一杯だけにしてブランデーを飲む。かなり時間は遅かったのだが今日もビデオで長谷川和彦監督の「青春の殺人者」を見る。1976年のATGの作品で微妙に時代背景も反映されている。最初は沖縄が舞台かと勘違いしてしまった。ゴダイゴの曲がテーマの古臭い感じと妙にマッチして切ないもどかしさをかもし出す。明るくなり始めた頃寝る。 |
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8/28 今日の撮影は夜からなので朝も少しゆっくり起きる。昨日のプリントの色調をチェックしてみるがなんとか許せる範囲ではないだろうか。午前中はG4のゴーライブの文字化けを解決すべくアドビのオンラインで検索してみることにする。知り合いのカメラマンにも同じ症状で困っている人がいるのでメジャーなトラブルかと思ったのだが、検索してみてもFTPに関するトラブルの上位には入っていない。結局細かく検索してみてやっと原因を突き止め、既存のソフトの影響でインストール時にネットワークの転送方法が変更されたことが原因と解った。
今回のトラブルなどはオンラインで調べてみないと原因の特定は難しい、先日ADSLのモデムを交換した時もそうだったのだが転送時のモードの設定を変更しなければならず、これはオンラインサポートで原因を教えてもらってやっと解決した。 どこまでは自分で解決しなければならないかが解りづらく、このままでは何でも無責任に人に相談するようになってしまいそうである。次の問題はモニターの初期設定が何度捨ててももとに戻ってしまうことだが、これはモニターの環境設定の徹底とともにそのうち解決方法を考えてなんとかなりそうである。前のPMの時もそうだったのだが、少しずつ自分のものになっていく気がして長い間にはきっと愛着も湧いてくることだろう。 撮影は7時からメーカーのショールームの記録である。終わって戻ったのは結構遅い時間だったのだが先日借りてあったビデオで今村昌平監督の「にあんちゃん」を見る。舞台は昭和30年代前半の佐賀県の炭坑の街、朝鮮人労働者の生活は石炭不況の中あまりにも貧しい。その中で生きる4人の兄弟を描いていくのだが、社会の流れとは別のところに人間の基本的なかかわりは存在し、ある意味幸福でもあり不幸でもある。映画の中に悲愴感は全く無くそれでも人は生きていく。 この映画を見ようと思ったのは子供の頃に原作を読んだ記憶があったからである。最近北海道の産業遺産に関するイベントの記事の中でこの映画のタイトルと監督が今村昌平であることを知り、先日ツタヤでやっと見つけた。炭坑のあった街を旅すると不思議な感慨に襲われる。生活が、街が、存在しそして消滅していった痕跡は私に何を思わせるのだろうか? 映画の中の兄弟達はみな世の中の流れには無関心で生活という形で翻弄されていくだけなのだが、そこには彼等だけの生活がある。無関心というのは言葉が悪いので無関係といってもいいのだがとにかく関わるすべがない。結果的には山はなくなり街は消滅するのだからといって何ができるわけではない。生活そのものが幸せであり貧しさだけが障害である。 自分の探している物が時々解らなくなる。炭坑のように消滅していく世界の中にずるずると生きているようで息苦しい。広告の世界から少しずつ足を洗ってはきているのだが何かが変わった訳ではなく、経済観念から自分を隔離することはできない。ここを出たからといって他に世界があるのだろうかとさえ考えてしまう。明日の撮影も夜なので、つい夜更かししてしまう。 |
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8/27 久し振りに朝から暗室で作業をする。先月迄撮影を進めて来た4X5の作品では無く、色々な撮影に出掛けた時に少しずつ撮っている6X6の作品のプリントだ。少し前に全てコンタクトプリントを取り直したので、チェックをした物を少しずつ仕上げる事にした。
ブローニーのフィルムをプリントする事はあまり無いので色々な所で少しずつ手間がかかる。6X9迄使える引伸し機もあるのだが、35ミリ用にカラーヘッドを組んでしまっているので印画紙のコントラストが違ってしまうなど、データを徹底させる事ができなくなるので使っていない。その為4X5の引伸し機のキャリアにブローニーのフィルムを一点ごとにマスキングテープで張り付けて使用するのだが、ほこりが目立ちやすい事と、ニュートンリングの発生がもっとも厄介だ。 ここの所使っているフィルムは粒状の荒い物なので微粒子のものよりはニュートンリングは発生しにくいのだが、それでもデリケートな中間調には目立つ時もあり、ガラスの圧着を調整しなければならない。先日全てのコンタクトをバライタ紙で取り直し、イルフォードのウォームトーンの印画紙に少し興味が湧いて来た。依然にも試した事はあったのだが、色調が気に入らずすぐに止めてしまったのだが、その残りの印画紙でコンタクトを取ってみたら、色調の事を無視すれば、かなり銀量の多い印画紙のような階調特性を持っている。普通のマルチグレードとは全く別の階調で、どちらかと言うと昔のギャラリーに近いように感じられる。 以前クリティカルプリンター展を見に行った時、どなたかは忘れたのだが、ラボのプリンターの方のコメントで、「此の印画紙は作家の方がヨーロッパで撮られた作品に使用すると評判が良い」と言っていた事も、何となくうなずけるかも知れない。 結局仕上げたのは3点だが、やはり色調が気に入らない。セレンの濃度を1:30迄下げて少し長めにトーニングして様子を見てみる事にする。 |
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8/26 月末の支払日なので朝から銀行へ。駅の地下駐車場の家賃が来月から5000円上がる事を突然知らされる。少し無駄な経費を削らなければと思いながらもつい面倒になって知らない所にお金はかかったままである。此の駐車場に置いてある車にしても2ヶ月前に点検に出して以来一度も動かしいていない。雨や暑さに弱いのが理由ではあるがいざお金を払う時になると無駄に感じるのもしょうがない。
午後になってスタジオで請求書や見積りを作り、経理の処理をする。4時からは先週撮影した自然物を使った立体イラストを作家の方に返却する為に近くのスターバックス迄届けに出かける。 使えないままのG4の事は今日は手を付けず、紙焼きの準備を進めるつもりで渋谷のビックカメラ迄印画紙を買いに行ったらあいにく売り切れで、新宿のヨドバシカメラ迄久しぶりに出かける事になった。 写真用品に関する在庫ではここに勝る所は思い付かない。2ヶ月振りに来てみたのだがそこそこ何でもあるので本当に助かる。勿論特殊な物は他の店に注文するが、バライタの印画紙等はこんなに種類がある事自体昔ではでは考えられない。広い店内は他の売り場とは違って人はまばらで、何時迄此の売り場は維持されるのだろうかと少し心配になってしまう。ケミカルの写真は未だに少しのブームではあるのだが他のもの同様人が離れていくのもあっと言う間かも知れない。 そんな売り場の中に小さな引き伸ばし機とバット等の用品類をセットにした、暗室入門のセットが売っていた。自分が写真を始めたのは中学の時、町の一番大きな古本屋に出掛けて行っては雑誌や技術書を探し、そんな雑誌の広告の中に暗室入門のセットがよく載っていたのを思い出す。当時の印画紙は今よりは薄いタイプのバライタ紙が主流だったので、それらのセットには必ずセンベイ焼き器のようなフェロタイプ用の乾燥機が付いていた。その点以外は今見ても殆ど同じような内容だ。引き伸ばし機等は幾らか改良されてはいるのだろうが、当時新発売だった入門用の廉価判が、今でも売られている。 当時セットは高価で結局私は少しずつ道具を集める事になったのだが、内容を見比べながら広告をチェックした事を思い出す。いま一体どんな人が此のセットを買っていくのだろう、そしてそこから10年、20年、、、、、、、、、今の私には何ができるのか? |
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8/25 休暇が開けてから1週間、それなりに忙しい毎日を送って来たのだがここに来て少し虚脱感に襲われた。イライラした感じは少しもないのだが何か仕事を進める気持ちにならない。月末の経理の処理や6X6のコンタクトからのプリント等、進めなければならない事は結構あるのだが、別に明日でもいいと思いはじめると何もやる気にならない。新しいG4の設定で幾らかうんざりしてしまった事もあるのだが、昨日迄のあわただしい刺激を少しリセットしてみたい気持ちなのかも知れない。
誰とも話をせずに家の中にいると気持ちはかなり落ち着いてくる。夕方頃には朝感じていたもやもやした感じはすっかり無くなってしまった。 ランディー田口のコラムの中に自閉症で死んでしまった兄との会話の話が出てくる。家の中で何もせずにボーっとしている彼に「あなたは何がしたいの」と彼女が聞くと、「音楽を聞いたり読書をしたり、、、、」と彼が答える。そしてそれらは全て本来は何かの労働の代償として与えられる事ばかりなのである。話は噛み合わず、いつか兄は死んでしまう。 夢や希望と言う言葉とはかけ離れた物ではあるのだが、たとえ虚構であれ自分を支えている理想像のような概念はあるのかも知れない。現在の自分とは関係付ける事が難しいような理想でも、なんらかの関係を維持していると思い込めば今日を暮らしていく事は幾らかの意味を持って見えてくる。。。失速し喪失してしまう事はあるのだろうか、 |
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8/24 今日も午前中はゴーライブの設定を調べて見たりしたのだがやはり解決策は見つからない。午後からは1時に待ち合わせをして町田迄コンサートに出かける。知り合いに誘われて来てみたのだが、声楽のコンサートは久しぶりで、ピアノが1台おいてあるだけのステージがなかなか新鮮だ。始まってみると肉声だけで大きなホールを響かせるエネルギーに、どんな楽器のコンサートよりもライブならではの臨場感を堪能させられる。一緒に出向いたほかの人達は、中目黒に戻って飲み会の予定なのだが、私は仕事で吉祥寺迄出向かなければならず、取りあえず別れて小田急線に乗る。
吉祥寺迄は下北沢で乗り換えて井の頭線。町田から約1時間で7時の待ち合わせよりずいぶん早く着いてしまい、時間潰しにえらく人が列んでいるラーメン屋の列に列んでみる事にする。約20分の待ち時間で10人程しか入れない店内へ。ここ「ぶぶか」の名物の「油そば」では無く、普通のラーメンを注文する。久し振りの猛暑でやや体調が優れなかったが、こってりしたスープはなかなかで、涼しい季節に来てみたい物だ。 仕事の方は7時に編集者やデザイナーと駅で落ち合い、駅のすぐそばの古めかしい雑居ビルの中にある民族音楽の演奏と楽器の収集で有名な方を訪ねる事だ。我々が伺った時先生と思しい中年の方は、駅の出口のすぐ前と言う立地からは考えられない程古めかしい室内で、4,5人の生徒の方に怪し気な太鼓のような物のたたき方を教えている所だった。今日は彼の書籍のカバーの撮影の打ち合わせなのだが、集められている楽器の種類の多さに、どのようなアイデアでも面白そうな表紙が作れそうな感じである。打ち合わせは練習の合間を通して行われ終了したのは10時頃、撮影は次の金曜日の夜に決まった。 中目黒に戻ると結構遅い時間にもかかわらず、コンサートの後の宴会は未だ絶好調で続いている。10数人程だが今日の歌手やマネージャーも含めてまだまだこれからと行った所。結局1時半頃に結構酔っぱらってようやく家に帰り着く。 |
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8/23 久し振りの休日なのでのんびり過ごしたい所なのだが、新しいMACへのソフトのインストールとセッティングを進めなければならない。忘れていたのだがフォトショップは全てアップグレード判で、インストールするには4.0から順に入れていかないとダメなようだ。一つづつ入れていくとそれぞれのソフトがいかに大きく重くなって来たかが良く解る。
環境設定やプラグイン等は未だ完全では無い物の何とか使えるようになったと言う感じだ。それよりも問題なのはゴーライブで、FTPでアップロードやダウンロードすると日本語が全て文字化けしてしまい使えない。これはこれからの課題である。長い道のりにかなりうんざりした気分である。 そんなイライラする作業を進めながら昨日フラットニングしたコンタクトを見たりしていたらいつの間にか夜になってしまった。スーパーの閉まるギリギリの時間に買い物に出掛け、ツタヤに寄ってビデオを借りてくる。今日は山本政志監督の「ジャンクフード」を見る。想像していたよりも遥かに面白く、大好きな「ロビンソンの庭」を思い出してまた見たくなってしまった。制作途中で長い間中断されている、「くまぐす」も完成すればきっと素晴らしい映画になる事だろう。 |
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8/22 午前中に昨日撮影したフィルムを渋谷の現像所に持っていく。昨日夜更かしたせいで9時の集配に渡しそびれてしまった。今日は久しぶりに撮影も無く少しは自分の作業が進められそうである。午後になってからは昨日の小道具の片付けや返却用の荷造りに追われ、仕上りのフィルムも含めて発送が終ったのは佐川の集配を待って、8時を過ぎた頃である。
9時頃自宅に戻り昼間買って来たケーブルでMacの配線を完成させ、一応全てのネットワークがこれで繋がるはずである。やっと使えるようになった暗室の作業台で、旅行前に作ったコンタクトプリントをフラットニングする。ドライマウントプレスを使うのもなんだか久し振り。約50枚程で一時頃迄かかる。 |
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8/21 今日の撮影はそこそこハードで、午前中は物撮りで午後からは簡単な料理の撮影になる。昼食に近所のタイ料理店でトムヤムクンラーメンを食べた後代官山迄歩いて料理の小道具を買いに行く。色々な買い物を済ませ3時頃スタジオに戻り5カットの撮影で終了は8時。片付けに1時間程かかる。担当のデザイナーは古着屋に寄って帰るとの事、此の辺りは買い物には事欠かない便利な町である。
自宅に戻った後先日漬け込んだイカの塩辛を試食してみる。未だ熟成はしていないがイカが新鮮だったのでなかなかの美味。近所の知り合いの店にお裾分けに持っていき、一時頃迄飲む。途中写真好きのアメリカ人のビジネスマンを紹介され、カメラのコレクションや写真家の話になるがていねいに話してもらっても半分も聴き取れず緊張で一気に酔いが覚めてしまった。彼がディスクユニオンで買って来たLPレコードを何枚も見せてもらったがマイルスやE.ドルフィー等素晴らしく、貴重な物ばかりだ。 美しい映像に触れる機会がどんどん少なくなっていく。モニターを通して伝えられる物は極僅かだ。 |
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8/20 午前中から昨日の残りのカットをデジカメで撮影する。カッと数は約10カットだがそれほど難しい物では無く、撮影そのものは3時頃には終了する。何とか今日中に昨日のポジと一緒に納品してしまいたいので、自宅に戻ってデータの現像処理や調整をあわただしく終らせる。夕方には表参道のデザイン事務所に無事納品し渋谷迄歩いて戻りビックカメラで買い物を済ませる。
今日こそは2台のMACを完全にラックに納めたいのでG4にはHDを増設しメモリーも追加する。大型の物も含め3台のスキャナーが置いてあるラックを加工し、全ての配置を変えながら、なんとか2台のMACとスキャナーやサーバーの設置を終了する。 なんとか暗室の作業台も使えるようになり、しばらく使えなかったケミカルのプリント等も近々再開できそうである。MACのG4は姑くはインストールやセッティングをくり返さなければならないが、ラックに収まっただけで結構やる気にさせてくれる物があるからなんだか不思議だ。 |
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8/19 午前中は準備で撮影は午後からになる。児童向けの雑誌の連載ページなのだがセッティングに時間がかかる物なので今日の午後は此のカットのみの予定。新しく紹介されたイラストレーの方は、自然素材のみを扱う方で木の実や落ち葉でとても面白いオブジェを作って来た。発想と情熱があればどんな事であれ、職業として作家として独自の世界を展開できる物なのだとつくづく感心させられる。
夕方頃撮影は終了し1時間程かけて片づけをする。他のカットは明日デジカメで撮影する予定。現像所にフィルムを届けに行ったついでに渋谷のデパ地下でハマチの刺身と大きなスルメイカを買ってくる。なんだか魚を見ると島での日々が懐かしく、物凄く昔の事のように感じられる。 9時頃帰宅し、暗室のコンピューターのセッティングを続けながら買って来たイカを刺身にして夕食をとる。3杯買った残りの二杯は久し振りに塩辛を作ってみた。今日は下ごしらえ迄で漬け込むのは明日になる。ハマチの刺身も結構いける。東京でも旨い物は手に入る物だと考えながら、気が着いたら2時を過ぎている。 |
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8/18 朝十時に羽田に着く。自宅に荷物を置いてすぐスタジオへ、あわただしく休みに入ってしまったのでやりかけの仕事が沢山のこっておりうんざりする程色々な事を片付けなければならない。夜になっても仕事はいっこうに片付かず、休み直前にセットした新しいADSLのモデムの設定も今一つ上手く行かない。今日の所は予定をこなす事はできず、色々な事が明日にずれ込んでしまったのだが、休み前のようなストレスは感じ無くなった。
足の疲れで歩きづらいのだが少し休めば回復しそうな感じ。休暇を取る前は大変なのだが、休み中は勿論、休みの後も悪くは無い。 |
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8/17 珍しくいい天気で朝から気持ちのいい青空が広がった。ここの所大きな崩れは無いのだが今一つはっきりしない天気が続いている。今日の午後の船で島を離れるのだが、最後にひと泳ぎ出来そうな感じだ。
3時前のフェリーで串木野に向うので、昼を過ぎた頃宿の主人が港迄車で送ってくれる。数えてみればそこそこの日数を過ごした事になるのだが、今の自分にはあまりに短すぎる1週間だ。博多行きの特急列車では串木野から3時間半、ずっと立ち続ける混み様で、久し振りの人の多さで博多に着く頃にはかなりくたくたになってしまった。 今日は博多に泊まり明日の朝の便で羽田に向う。夕食を取った店からは観覧車の夜景がとても綺麗に見える。生ビールを2杯、久しぶりに店で飲む。 |
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8/16 昨日から泊まっている青瀬という海岸の民宿は、他に泊まり客はいないみたいで、この村には民宿はここだけだから恐らく此の村の海岸の観光客は他にはいない事になる。長い砂浜は堤防の階段に1本のシャワーが空に向ってのびているのだが、どこ迄も誰もいない。
宿の女将さんはハキハキした人で簡単な朝御飯を用意すると直ぐに何処かへ出掛けてしまった。やはり他にも仕事があるような感じだ。勿論此の町には食堂等無いので、お昼御飯を考えなければいけないのだが、宿の女将さんは、ジャーに御飯が入っているので調理場を使って適当に済ませるように進めてくれる。取りあえず親切に甘える事にして歩いて15分程の所にある小さい漁港迄おかずの魚を釣りに出かける事にした。 海岸の砂浜に沿ってよく整備された道が続いているのだが車は殆ど通らない。砂浜の途切れる所に堤防と小さな入り江があり、そこからは緩やかな上り坂で小さな鼻を超えていく。バス停の所で道はふた手に別れ、海にそった小さな港に向けて細い方を下っていく。何軒かの民家を通り越して深そうな港のいかにも釣れそうな大きな堤防に到着した。 こんな小さな村には釣り具店等は無い訳だから餌の調達の事を考えなければならないのだが、地元の人の話では此所で良く採れるキビナゴで殆ど何でも釣れるらしい。そんな事だから、村で1軒だけの商店のおばさんは、冷凍のきびなごを買っただけで、此の港が良くつれる事を教えてくれた。あまり人の来ない所だから魚はほんとに沢山いる。昼前迄に魚屋でも見た事のないとても大きなカサゴと、これまた巨大なイサキ、そして昼食のおかずには丁度よさそうなカマスが釣れた。 夜になっても他にお客は来ないようで、釣った魚の刺身や煮つけで夕食になったのだがサービスで伊勢海老の味噌汁が付いて来た。帰省して来た親戚に作った物のお裾分けとの事である。 |
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8/15 昨日漁港で釣った魚が借りているクーラーボックスに一杯で、今日はとなりの青瀬と言う海岸に宿を移すのだが、夕方迄はこの町で過ごし、宿の前の堤防で魚を調理して昼食を作る。夕方には宿の主人が次の宿迄車で送ってくれる事になっており、本当に此の島の人の親切には頭が下がる。
昨日宿の主人から車を借りる時に、この島の唯一の見どころとも言えるナポレオン岩を見てくるように言われたのだが、魚釣りに夢中になっていて行きそびれた事がちょっと申し訳ない感じがして、その話が出ないように少し気まずい感じがしているのだが、多分地元の人はそんな事は気にしないのかも知れない。 新しくやって来た青瀬と言う町は砂の綺麗な海岸に面しており、それ意外に思い当たる物は何も無い。店が一件あるだけで、後は郵便局や役場の出張所があって、住んでいる人は何をしているのか見当も付かない。漁港も無いのだから農業でもするのだろうか、とにかく役場からは公営住宅の入居者募集の放送等が流れていたり、何かがあるには違い無い。 いざ宿迄来てみると、留守のようで取りあえず待ってみるが一向にやって来る気配が無い。一応聞いてあった電話番号に電話してみると、あれ程念を押したのに日にちを昨日と間違えている。美しい海岸の老夫婦は我々とは違う世界に生きている。あまりの隔たりに1日や2日のずれはしょうがないようだ。今日から二日間、島での最後の日々は此の民宿で過ごす。 |
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8/14 昨日からの天候が一層悪くなり、午前中は時折大粒の雨が降る。出掛けられそうも無いので、宿の向いの漁協辺りで雨の止み間を見ながら釣りをする。11時を過ぎた頃、幾らか小降りになったのを機会に車を借りて片の浦と言う小さな漁村に出かける事にした。
宿で貸してくれた民宿の名前が大きく描いてある軽自動車で、やや大きめの県道を進み、細くなった所を左に降りてくねくねとした坂道を下っていく。途中の広場では盆踊りの準備の提灯がこじんまりとアーチを描いていたりするのだが、民家も十軒程しか無く、寂れたと言うよりは、最初から極端に小さい村と言う感じ。 この港に来ようと思ったのはこじんまりした漁村に来てみたかった事もあるのだが、村営のキャンプ施設があると言う事で、昼食に魚を釣ってアウトドア気分を堪能してみたい狙いもあり、港の堤防に着くと早速釣りを始める事にした。 港の堤防はやたら立派なのだが漁船は2、3隻しかいないようで、この町は本当に人が少ない。キャンプ場も御盆の最盛期なのにがら空きと言った感じで、2つ程あるバンガローも、片方が常連客でやっと埋まったと言ったところ。来る途中で見た盆踊りの準備も、帰省してくる人がいなくなってしまったらきっと静かなお通夜のようになってしまいそうな感じである。そんな場所だからかどうかは解らないが、やたらと魚は釣れるのである。ちゃちな仕掛けで見るからに釣れ無さそうなにわか釣り師なのだが、型こそ小さいのだが、真鯛やシマアジと、高級魚ばかりが食い付いてくる。釣り堀のように釣っては逃がしを繰り返し、頃合を見て、何疋かをキャンプ場の炊事場で調理してみる。煮ても焼いてもすこぶる旨い。さすがは小さくても高級魚、なんとも楽しい。 夕方迄退屈する事も無く堤防で時間を潰していたのだが、5時を過ぎた頃賑やかな釣り客がやって来た。御盆の帰省客を含めた地元の人達らしく、年寄りから小さい子供迄総出で釣りを始めたのだが、竿は山から切って来たばかりの竹ざおだし、案内役の老人は焼酎で完全に上機嫌になっている。はしゃぎまくる子供達を煽てて見たり、皆勝手に盛り上がり、まるで映画のシーンのようだ。この島の人達は本当に皆陽気で何故だか昔同じシーンに立ち会った事があるような、不思議な感覚に陥ってしまう。自分にとって憧れのようでもあり、なんだか経験した事のある前世の様な感じもする。相変わらず魚は釣れ続くのだが、気が付くともう7時、彼等を残して宿に帰らねばならない。 |
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8/13 朝早く次の島である下甑島の手打港に向う高速船に乗る。約1時間の快適な航海で恐ろしく小さく、入り組んだ岩場の中にある手打港に着く。宿に電話をすると、まだ朝なのにすぐに迎えに来てくれる。この港は本当に小さくハコニワのように何件かの民宿や一件だけの商店が入り江を取り囲んでいる。歩いて1分の距離だったのだが車で来てくれて申し訳ない。
部屋は良く片付いた広い仏間を使ってくれと言う事で、離島の民宿気分を堪能できそうな感じ。 宿の主人は民宿と、隣にある港で唯一の食堂と、更にその向いの土産物兼釣り餌屋の全てを掛け持ちで働いている。のんびりした時間の流れだからできるのだが、とても親切で働き者な感じの人だ。 少し天気が悪くなって来たので宿の近くで釣りをする。餌をわけてもらい、クーラーボックスも使わせてもらう。港の中は小魚で一杯で綺麗な魚しかつれない。夕食を済ませると砂浜のある裏側の町で大きな花火が上がった。町は今日はお祭りで、昼間は大漁旗を上げた漁船が何隻も通り過ぎていった。結構立派な花火に島の活気を感じ、ここの人達の豊かな生活を想像する。明日は車を借りて更に小さな漁村へ釣りに行く。 |
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8/12 午前中に少し離れた中甑港の民宿に移動する。島の新聞配達を済ませた宿の女将さんが車で送ってくれる。中甑港迄は車で10分程の距離。昨日迄の里村とは違ってこちらはちょっと殺風景な感じの町で、着いた旅館も昔の観光旅館がさびれてしまったようなガランとした感じの広い宿だった。
港で自転車を貸してくれるので橋を二つ渡ってとなりの島迄行ってみた。この島の自然は本当に美しい。夕方になって宿のそばの海辺で、イカを釣っている人達を見る。透明で大きなイカがとても綺麗だった。足元には見た事も無い大きさの渡りガニが泳いでいる。 |
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8/11 今日は朝から港の反対側の海岸で泳いでみる。この里村はトンボロ地形と言って、島と島の間の平べったい砂の中州のような所に低い家が立っており、高潮がくれば全てが無くなってしまいそうな感じの村である。
午後からは宿の主人が他の家族づれの宿泊客と一緒に車で島中を案内してくれる。この島の人達は宿の人達以外も非常に親切で、最初のうちは戸惑ってしまったのだが、半日もいるとこちらから自然に挨拶が出てくるようになるから不思議だ。 昨日あんなに釣れたカマスは朝早く漁協が港中にあみを仕掛けてしまったので一匹もいなくなってしまった。そのかわり港も、民家のベランダも全てがカマスの干物だらけになっている。明日の朝食のカマスの干物が愉しみだ。 |
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8/10 朝の電車で串木野迄戻り午前中のフェリーで上甑島に渡る。やや険しい山が見えて来て、五島列島と言うよりは屋久島や種子島に近い雰囲気で迫ってくる。茶色がかった岩肌と夏草の緑が交互に谷を覆っていてモノクロの古臭い写真のような景色が続いている。被写体としてはあまり関心の湧かなそうな島をあえて選んだのだが、北でも南でも無い日本の田舎と言った感じで、全ての人に懐かしさを感じさせるような何かがある。港を出てから1時間程で里村と言う集落に着き、今日から2泊はこの港の民宿に泊まる予定。
予定より早い船で港に着いたのだが、予約してある民宿の車をみつけ、声をかけると快く宿迄連れていってくれる。宿の主人は部屋に着くなり私の釣り竿を見て港でカマスが釣れているので夕食の刺身に釣ってこいと言う。 シーバス用の重いロッドで小さいルアーをやっと使い、なんとか7尾のカマスを釣る。港は釣り堀のように地元の人達でにぎわっており、真っ黒に日焼けした地元の若者は50尾以上でクーラーを一杯にして笑っている。子供から老人迄みんなが楽しそうにお祭り騒ぎに興じている。宿で作ってもらったカマスの刺身は、不思議な甘さで最高の美味だ。 |
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8/9 台風の進路を気にしながら早朝の羽田に出掛け物凄い人出の中なんとか福岡行きの便に乗る事ができた。福岡から鹿児島迄は特急列車で約4時間、今日は鹿児島のビジネスホテルを探して宿泊する。繁華街迄タクシーで出掛け食事と買い物をし、昨日からの疲れでホテルに戻るとすぐに横になる。 | ||||||||||||||||
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8/8 今日迄で休み前の撮影は全て終了する予定なので朝から気合いが入る。そのかいもあって、全てのフィルムが現像所の営業時間内に上がるように終了する事ができた。昼食も弁当で済ませデザイナーの方にはちょっと申し訳ないのだが、、、
台風の都合が微妙なので今夜は眠らずに朝の飛行機に乗れるのを期待しつつウイスキーを飲む。欠航になればそのまま寝てしまうし、大丈夫なら酔っぱらったままでかければ良い。明日は鹿児島、、、かもしれない。 |
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8/7 朝から始めた商品撮影は順調に進んでいるように見えたのだが、終了間近になって一気に暗転する。家庭用品のカタログの撮影なのだがPPの素材の赤の色がどうしても出ないので在る。先日にも同じような事が在り、なんとかライティングで切り抜けたのだが、今回はほぼ透過する赤い素材で、肉眼で見るとかなり明るく透けて向こうが見える程度なのだが、いざ撮影して見るとポラでは全くソリッドで全ての光を吸収してしまう。先日の経験も在り、ある程度で見切りを付けてフィルムでの撮影を諦めて、デジカメでの撮影を試みる事にする。感色性の問題はカラーに於いても想像を絶する形で突然あらわれる。
CCDとの相性もあり、2台のカメラを用意したのだが、最近購入したカメラでの発色は優秀で、他を試す事も無くすぐにクライアントのOKが出た。先日よりカメラのテストをしていた事は本当に幸いで、これが使えていなければ、現像したフィルムをスキャニングをして色の変換をするのでスケジュールに大きな遅れを出す所だった。 幅広い条件に常に対応しなければならない広告の撮影は、無駄とも思えるオーバーなキャパシティーを要求される。全力を投じなければ取り残される事は解っていても、何時迄続けられるのかが解らない。 今回の経験は自分の中ではかなり衝撃的な物であったので、デジタルのシステムにさらなる多大な投資を考えなければならない事は避けられない事実のような気持ちにもなってしまう。 台風のニュースを気にしながら旅の準備を少しではあるが進めてみる。ここの所の忙しさで、かなり体調は悪くなり、歯茎が腫れたり、口内炎ができたり、扁桃腺が腫れたり、もう最低の感じではあるのだが、明日1日の事だと何とか自分に言い聞かせて切り抜けている。今日は予想外に、無駄と思っていたデジカメに助けられ、昨日迄の苦労がいとも簡単に報われてしまった。これも怪しい罠なのか、、、 |
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8/6 朝早くからスケジュールを追い掛けるように撮影を続け、かなりの遅れを取り戻す。CDジャケットの写真も朝早くセレクトし後は作業を残すのみで、思いのほか簡単に処理出来そうな感じで在る。3時を過ぎた頃クライアントのスタッフも合流し撮影は7時を過ぎた頃一応の区切りを迎へ終了する。
自宅に戻り写真のインデックスを出力したりジャケット用のサンプルを出力したりして11時前には再び打ち合わせに出かける事ができる。あわただしいスケジュールでも、セレクトしながら写真のイメージが形になっていくのを見ていると、やはり幾らかは気持ちがいい物で在る。 休暇迄後2日、終らせなければならないスケジュールは決まっており、努力と言うのは言葉としてはあてはまらないのだが、成すべき事をなすと言う感じで、考える事等何も無い。 本当の意味でこの仕事を終える時は、はたしてどんな感じなのだろうか、一つずつの仕事を済ませ、島への思いを募らせる。どこで暮らす事になるのかは皆目見当が付かないのだが、何か物を捨てていくようなせつない気持ちになったりするのだろうか? |
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8/5 昼間の撮影はカッと数のわりに以外と時間をとられ、終了したのは8時前頃になってしまった。タクシーで納品と打ち合わせに出掛け、10時頃やっとスタジオに戻る。機械のように撮影を続けるのだが午前一時を過ぎる頃になるとミスが多くなりなかなか進まない。遅れているノルマを取り戻さないと旅の予定が無になってしまうから止める訳にも行かない。
クライアントが帰ってからはデジカメでも撮影し実験的にデータも収集する。先週会ったカメラマンのアドバイスも在り、新しいカメラに早く慣れなければいけないと、かなりのプレッシャーを感じていたので今回は追いつめられて丁度良い機会だ。 今週は全ての撮影の他にCDジャケットを2本、写真データの加工だけで作らなければならない。今朝も早朝から選んでいたのだが明日の朝には一点は仕上げたい。取り合えず少し横になり体力の回復を待つ。 打ち合わせに向う途中で最後の日の民宿を予約する。電話の向こうでは素朴な老夫婦のメモを撮るやり取りが聴こえてくる。まだ見ぬ知らない土地の、とても美しい海岸からのメッセージ、、、「郵便局のバス停で降りて下さいね、すぐに解りますから、鉄筋の二階建てですから、、、 |
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8/4 朝から撮影。毎日のように商品撮りをこなしている。今日は撮影そのものはそれほどタイトではないのだが終了してから打ち合わせ等の他のスケジュールが入っている。夜になって打ち合わせのキャンセルがあったので、先日不要のモニターを譲ってくれる話のあった知り合いの家まで引き取りに行く。
最近目黒区から世田谷のはずれの静かな住宅街に引越した彼女は、こじんまりした二階建てのテラスハウスに住んでいた。仕事の立体イラストの他に半年程前に家具を作る木工の塾に通い始め、比較的自由に作業のできる空間を求めて引越して来たと言う話であった。駐車場も含めた家賃は目黒に比べ数万円は安くその分気楽に好きな物に打ち込めるとの事。前にもまして豪気に悠々自適と言う感じで在る。 その暮らしぶりが羨ましく無い訳では無いが、創造と消費、空想と現実との過渡的な最大公約数をしいられているようでも在り、今は趣味ではあっても木工に打ち込んでいる事こそが将来へのただ一つの生産的な希望になっているようにも感じられる。 年令と共にどんな物でもある時期迄はその能力を高めていく事ができるのかも知れないが、最後迄その成長が続くのは極限られた人だけなのかも知れない。生涯自分を支えていける物は、以外と無から始めるような、新しい価値観の中に在る場合も在るのだろうか。勿論彼女を見ている限りではスポコンとも言える恐ろしい程の闘志と労力が伴っているからそう思えるのかも知れないが、、、 そんな事を考えながらもらって来たモニターを新しいマックにつないでみる。立ち上がった画面は見た事も無いOSXのインターフェイスで、脳の中にまた新しい悪い夢の素材が一つ産まれたような感じで在る。手で触れられる形の在る物を作る事だけが自分を幸せにできるのだとは思わないが、たとえ少しづつでも目の前の何かを変えていく。手で物を作る事にはそんな喜びが在る。 |
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8/3 久し振りの落ち着いた日曜日と言う事も在り、休暇を予定している甑諸島の情報をネットで探しはじめる。本当に何も無さそうな所なのだが、長崎とは全く違った風土なのには驚いてしまう。船の臨時ダイヤを問い合わせたりして、やっと宿を予約する所迄辿り着いた。
同じ九州の島であっても昔毎年のように通った長崎の五島列島は、隠れキリシタンにまつわる風土そのものが非常に特徴的で、深く入り組んだ入り江や、未だに道がなく船でしか行く事のできない町や教会等、特殊な歴史の中で島そのものが美しい存在感を放っている。実際に旅してみてもその複雑な地形や自然、穏やかな時の流れや人柄、教会等が日本中のどの場所とも違う素晴らしさで包み込んでくれる。 始めていく所には期待よりも懐疑的な先入観の方が先立ってしまう。期待は在るのだが、つまらない所かも知れないと思いはじめると、ついつい色々な所を数多く廻った方がいいような気がして、せわしない旅になってしまう。鹿児島についてさえ、あまりに知らない事が多すぎて考えていても仕方ないと言った所か、、、 |
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8/2 午前中は撮影や昨日迄の仕上りのチェックをこなし、昼食のついでに秋葉原に出掛け先日届いたG4のメモリーとHDを買ってくる。昼からは、自宅の下水管の調査に立ち会わねばならないので、あわただしく自宅に戻らねばならなかった。
あまり予算がなかったので今回はHDとメモリーを一つずつ購入し、工事の立ち会いの待ち時間に組み込んでみようと思っていたのだが、工事は以外と呆気無く終りG4は、箱から出して状態やサイズをチェックするだけで終ってしまった。 意外だった事は、今迄使っていたPM9600の方がサイズが遥かに大きかったと言う事だ。セッティングはまだ暫くできそうにないのだが置き場所だけは以外と簡単に確保できそうで在る。スタジオに戻ってノルマをこなし、思いのほかはかどったのと、他の撮影の段取りが遅れている事も在り、明日はスタジオでの撮影は無しにしても良いような微妙な感飾で在る。単にスケジュールが遅れれるだけなのだが、、、 全ての用事を済ませて自宅に戻ったのはそこそこ遅い時間だったのだが、ビデオで「さらば我が愛」を見る事にした。京劇に就いて何の予備知識もなかったのだが、たとえ伝統と言う感覚を読み取る事ができなくても、彼等の体験と運命から、全てを捧げてその中だけで生きていくに値する価値だけは十分に伝わってくる。 明日はスタジオに出向かなくてもよさそうなので、システムを切り替えるべくバックアップをとれれば良い等と考え始めた。G4そのものはまだセッティングできなくても少しずつ準備を進めていきたい。 |
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8/1 昨日に引き続きカタログの撮影が朝から始まる。かなり悪い夢を見たのだが昨日よりはぐっすり眠る事もでき、少しは楽なスタートで在る。
昼食のついでに小道具を探したり微妙なタイムロスはあっても、段取りもよく、8時頃には予定のカットを全て終了する。片づけを終えた後、昨日迄の他の撮影の仕上りを梱包して発送したり、こまごました用事はあったのだが、昨日よりは早い時間に自宅に戻る事ができた。今日は自宅で夕食をとれるので幾らかは穏やかな1日に感じられる。御盆の休み前に、2件程撮影の追加が在り、夜中の撮影が殆どの曜日に入ってしまった。休暇の予定を遅らせようかとも考えるのだが、今迄の経験で休暇と言う物は遅らせる物ではなく、無理をしてでも取る物だと言う事は嫌と言う程分かっているので全てを切り詰めて撮影に集中するつもりだ。 自分自身の作品により多くの時間を割いている事も在るとは思うのだが、休み過ぎている自分を人に追いつめられると感じてしまう。美意識は必ずしもゆとりの中からだけ産まれる物ではないだろう事は分かっていてもイライラしてしまう自分が腹立たしい。 まだ見ぬ新しい土地を旅する事こそがしあわせなのか?追われる事も、探す事もなく、そこで暮らす事こそが幸せなのだろうか? |
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