10月 5月 4月
作者近況 9月 8月 7月 6月 3月 2月 1月03年

12/01 現像所から全てのフィルムが仕上がって来たのは大体2時頃、整理を終えて3時頃には納品に出かける。先週忙しくて溜っているので、今日中に全てを届けてしまわないと明日出かける事はできなくなってしまう。表参道周辺に、取引先が集中しているので、途中、ゾーンシステム研究会の展覧会を開いている青山のギャラリーに寄る事が出来て、忙しい中ではラッキーだった。

会を主催している中島さんと話をする時間は無かったのだが、展覧会を見る事が出来たのはとても参考になった気がする。その後デジカメのパーツを買いに、秋葉原、渋谷の東急ハンズ、ビックカメラ、慌ただしく用を済ませ、靴の中をびしょ濡れにして帰宅。一日中ひどい雨は止む事は無かった。

明日は地下鉄の始発で成田に向うのだが、少しは仮眠を取る時間がありそうだ。


11/30 木曜日の残りのカットをスタジオで撮影する。10カット以上在るのだが、デジタルなのでそれほど時間は掛からなかった。気になったのはメインに使っている大型のストロボジェネレーターの不具合で、デジタルによる制御回路が極稀に動作不良を起こしているらしく違う出力で発光している。もとが非常に高価な機械なので、恐らくはちょっとした修理でも数十万円は掛かりそうで不安である。デジタルの撮影なので、すぐに気が付いたのだが、フィルムであれば、仕上がってみて失敗に気付く事も在るだろう。

夕方、撮影が終わってからは、ベトナムに持って行くカメラのテストと、操作の練習をする。とにかく慣れる事が第一なので、スタジオの中で何度も撮影のシュミレーションをして、現場でもたつかないように、何度も繰り返す。

今年になってこのカメラを作ってから、色々な所でテストを繰り返して来た。しかしどんなにテストを繰り返しても、イメージは予想が付かず、作品迄はたどり着けない。自分のイメージではベトナムでは無いのだけれど、今は他には考えられず、今回はこれに賭けるつもりで、最善の準備をして望む。


11/29 二日間でかなりの量を撮影するスケジュールだったのだが、予想に反してそれほど遅くなる事も無く、倒れる程の疲労を感じる事も無いまま、普通の一日のように撮影は終了した。これは全てのスタッフの効率の良さが生んだ物で、私の行動とは全然関係ない事のようだ。今回は2人ともアシスタントが有能だった事も、時間の短縮に役立っている。現像所の深夜ポストでフィルムの受け渡しを済ませ、スタジオに機材を戻した後に帰宅したのだが、未だ10時を過ぎたばかりである。

昨日、この日記を見てくれている知人から連絡があった。私のベトナム行きが決まった事や、近況にに関する話題が中心だったのだが、話をするのがなんだか久しぶりなのに、自分の近況は伝わっていて少し不思議な気持ちである。

もし、日記と言う物が純粋にプライベートな記録であるならば、その表現は、もっと様々な物になるのだろうか?例えば、絵を描く人であれば絵であるだろうし、詩人であれば言葉であり、写真家であれば写真であるのだろうか。逆に他人に向けたメッセージとしての表現であればそのように様々な方法が取られるのであろうか?

去年、この近況を書き始めた時は、客観的な現状を伝える事を考えていたので、それほど日記としての性質は持っていなかったのだが、書き記す内にのめり込み、いつしか自分の思うままの一日を綴るようになってしまった。

今の自分にとって、この日記は何かを伝え、記録する為の物なのだろうか、難破船の船長であれば、何も無い漂流の一日に、航海日誌に一体誰の為に何を記録するのだろうか。そこに在る物は真実なのか。

正直ここに在る物は表現では無い。表現とは対象を意識し、伝えられるすべを駆使して行われる物である。そこにはそれぞれの技量が在り、潜在的な目的が在る。私は一日の現実を呼吸し、ただ、吐き出しているに過ぎない。今一時、今日の自分と向かい合い、それは明日には消えてしまう物なのか。


11/28 2日間の撮影の初日は、想像していたよりは早めに終了した。現像所の夜間ポストにフィルムを預け、スタジオに寄って帰宅する。昨日撮影したフィルムのテストには夜になってやっと目を通す。思っていたよりは少しフラットな仕上がり、ライティングに少し臆病になっているのかも知れない。後の無い詰まったスケジュールは微妙な所に少しづつ影響している。

車で帰る途中何度か携帯に電話が在り、金曜の夜なので飲み会の誘いが多く、少し断るのに気が重い。来週の旅行の旅程表がファックスで届き、やっと旅の全貌が明らかになる。ホテルは気に入っている所で、少し安心する。

最近私のHPについて色々な意見を収集しながら感じ始めているのは、サイトマップの必要性である。細かく更新しながら、どんどんページが増えて来た為、必要な内容や、全体のボリュームがすぐに把握できないとの指摘も在る。どのような形にすれば単純で分かりやすいかを調べているのだが、中々良いサンプルに巡り会っていない。またすぐに変更し、追加していける事なども考えると、自分で考えて色々作って探って行くしか方法は無いのかも知れない。

昨夜、前日に途中からTVで録画した『ハーモニーベイの夜明け』と言う映画を見た。おかげで寝るのが遅くなってしまったが、色々と興味深い所が在り、機会が在れば最初から見てみたい。昔見た『カッコウの巣の上で』を思い出させる所も在り、良い感じなのだが、ちょっとリアリティーには欠ける話のように感じたのだけれど、今の自分にはリアルである事がなんだか必要無くなっているのかも知れない。


11/27 撮影は午後から。午前中は銀行で先日込み合っていてできなかった分の入金を済ませる。準備は意外と忙しくスタジオの掃除が終わったのは撮影の始まる直前だ。スタッフは4人で6時頃終了、明日の撮影の機材を用意するのだが、かなりな量の多さにうんざりしてしまった。これは宝石のカットが追加になった為に4x5のカメラを加えた事と、本来の料理の撮影の為の小道具が結構多いからである。

明日から2日間は地下2階のスタジオに缶詰めになってしまうのでフィルムなども2日分用意する。フィルムだけで一番大きなゼロのケースが一杯になってしまう。ストロボ以外の殆どの物は持って行かなければならない。

ベトナム入国のビザが昨日無事にとれたと言う連絡があった。出発が火曜日なのでギリギリで落ち着かない。随分昔だが、最初にビザを取った時は何日かかかった記憶が在る。最近は随分簡単になったようだ。今回は期間が短いのでホーチミンの周辺だけを巡るのだが、下の4区の方など結構面白い所もあった事を思い出す。歩く事が多いので結構疲れる街である。未だホテルも決まっていないので全てはこれからと言った感じだが、決まってしまえば後は勢いである。


11/26 昨日からの経理の処理がかなり進む。途中渋谷迄買い物に出かけ来週のベトナムで使うフィルムと機材を用意する。夕方前になって知り合いのカメラマンが機材を借りに来る。週末に手伝ってもらうアシスタントと電話で話す。若い連中は皆しっかりしている。何故だか私の周りは30代の人間のが頼り無い人が多いかもしれない。年令から来る甘えも在るのだろうか、、、知り合いが多いので欠点ばかりが目立つのだろうか、、、、

9時前に自宅に戻りHPの作業を始める。先日作ったページをかなり作り直しやっと試験的だがアップする。取りあえず形にして少しずつ手直しするのが許されていると自分では思い込んでいるのだが、アクセスしてくれる人間の立場になってみると、随分だらしない自分に少し考え込んでしまった。

週末に作品を見に来たいと言う話があったのだが忙しくて断らざるを得ない。ベトナムで使うカメラが未だテストが済んでいない。火曜日の早朝の出発迄全ての日に撮影が入っていて、スケジュールが不安で一杯だ。


11/25 朝はそれほど強くなかった雨も昼頃には横殴りの豪雨になった。連休明けの支払日で銀行では結構待たされ、びしょぬれになってスタジオに戻ったのは一時過ぎ。小道具の発送の運送屋を待ちながら経理の処理を進めていたのだが、つまらない電話しか掛かってこない。いい加減な所で切り上げて、夕食の買い物をして帰る事にする。

急にベトナム行きのチケットが取れた為、来週はホーチミンに居る。動きのとれない私に変わってビザを取りに行ってくれる2人に会う為、自宅に戻り、一緒に夕食を取る準備をする。チケットはタイペイ経由の中華航空機で成田を早朝発である事だけが、少し厳しい。

いつもの事だが今回も写真を撮る。今回使うカメラは、見た目が奇抜なので、事前に一緒に行ってくれる人達には説明しておく必要もあった。新作への期待は高まるのだが、急な事で機材の準備が追い付くかが少し不安である。みな電車で帰るので12時前には帰ったのだが、今日はさすがにHPの作業には手をつける気にはならない。連休の3日間で2キロ痩せた。久しぶりにゆっくり風呂に入る。


11/24 昨日迄に続いて、HPの製作を続けている。今日はマスキングのプロセスに就いて少し書く。20年以上前にリスフィルムでマスクを作っていた頃、一枚の作品への情熱ははかり知れない物だった。当時のマスクなど作るのに丸一日は掛かり、それでも満足の行く結果など得られなかった事を思い出した。現在はデジタルで簡単に済ます事もできるようになったし、何より感材の選択肢が多い。しかし時間の流れはどうだろう、昔の一月は今の一年である。便利になってもできる物は昔の半分と言った所なのかも知れない。いっそ学生の頃に燃え尽きた事にして全てを止めてしまった人間達の仲間に入った方がよさそうである。

昨日迄に続いて昔の資料に目を通す。表現、感性、今の世界にはない完成された視点に目を見張る。写真の世界では、過去を目指す事は、孤立と孤独仁他ならない。写真に於いては、日本には恐らく未だ何も存在しないのに、過去を見る事すら許されない、、、、、、、、、、、、、


11/23 10時前にやっと目覚め、昼前にスタジオにカメラを取りに行く。新しいサイトの為に追加で撮影しなければならない物が結構在る。全然捗らなくてうんざりだが、作業は未だ始まったばかりである。何ヶ月掛かるか解らないが、始めてしまわなければ何時迄立っても架空の世界でしか無い。何時の間にか暗くなり気が付くと朝が近い。

今仕上げている部分がどんな人に、何を与えるかはあまり見当が付かない。しかしこの作業を続けて行けばキット、私が写真に付いて何かを掴み切れた時には、他の誰かにも何かが伝わるのではと、感じ始めている。今私が読み直しているアンセルアダムスのテキストは30年以上も前に書かれた物である。私がやっと写真の世界で働けるようになった頃彼は死んだが、それから何年経とうと、彼の意志は色褪せる事は無い。

今は未だ何も残す事はできないのかも知れないが、自分自身と向かい合う事だけでも何かしらの意味は在る。

今作っている部分は、単独での機材の説明が多く、自分の作品に直接どう関係しているかを説明する事は難しい。私の作品は全てのバランスの中の総合的な結果として存在しており単独の素材とは関連付けにくい。しかし、アンセルアダムスのように全てをシステムとして体系化する事など到底できる事では無さそうなのである。色々な要素がそれぞれどう関係しているかなど自分ですら中々解らない物だと痛感する事になってしまう。

今は続ける事だけで精一杯だ。気持ちのままになにかを続けていれば、何時か良い方法が見えるかも知れない。ゾーンシステムのように、、、


11/22 朝から暖かく天気が良い。スタジオに資料を取りに行きながら、さんざん悩んだ末に、予定道理Webの作業に取りかかる。去年の連休には檜枝岐の温泉に行っていた事等が脳裏を過り、作業の為に部屋にこもる事を躊躇させる。

沢山の資料を部屋に持って帰り調べ始めたのだが、長らく見ていなかった物が結構有り、自分で書いたメモすらが翻訳できない。80年前後に入手したアンセルアダムスのテキストや70年ごろの資料等久し振りに目をとおす物ばかりである。アンセルアダムスの書籍に就いては、ゾーンシステムマニュアルの次に入手したのがPoraloid Land Photography だったので、当時はよく目を通していたのだが、その後はほとんど目を通す事は無く、今ページをめくってみるとMinor Whiteが執筆している部分があったりして少し時間の在る時にゆっくり読んで見たいと思う。とても興味深い部分だが、語学力が低下していて彼の文章など解るはずも無い。

寒くなる前の最後の連休はなんだかいつも天気が良いような気がして、外に出ないとかなり悲しい気持ちになってしまう。去年は車の幌を上げて走れる最後のドライブだったので特にに記憶に残っているのかも知れない。日溜まりの中の休日、車の後ろに舞い上がる落ち葉が記憶の中に鮮明に残っている。この一年で得たもの、失った物は一体なんなのだろう?

食事も取らずに進めている作業はクラッシュの為のやり直しが続き全然捗らない、僅かな1ページに6時間以上は掛かってしまい、朝が近い。


11/21 昨日の疲れでやっと昼前にスタジオに入る。簡単な仕事や電話等であっと言う間に夕方になってしまった感じである。昨日の集計に店に出かけ、残っていた荷物等を引き上げる。昨日の集計に就いてオーナーから少しだけ話を聞く時間があったのだが、集客はまずまずだが、客単価としては、後一割程度のアップが課題と言った所。私的には単価は良い方だと思うのだが、やはり小さい店で総合的に顧客の年令も高いので、質的な対応を上げなければいけない所なのかも知れない。

きょうは週末で店では遅く迄ライブを楽しんでいたのだが、さすがに昨日の疲れで早く戻る事にした。カメラマンに店を任せるオーナーの技量には感心させられるが、私にとってはかなり良い経験になったと思う。ある意味自宅に多くの人間を呼んで開いている、忘年会や色々なパーティーよりは実際には気が楽だった事が自分の中では大きな発見だったような気がする。

自分にとって、人に接する事は幾らかでは在るがストレスである。例えば人の名前や顔が覚えられなかったり、初対面の相手には常にびくびくしている感じが在る。しかし、今迄、フリーのカメラマンとして写真を撮る事によって、自分の位置付けと言う物がはっきりし、きめられた世界の人間とだけ接する事によって、他人への距離の置き方が決まり、やっと落ち着いて人に接してこれた事を感じる。

昨日の自分は、カメラマンの肩書きのない数少ない一日で、そしてそんな自分が何時になく多くの人間に接する事こそを、曖昧な感覚の中で求めていた事が終わってみてやっと解って来た。

勿論私は写真家である。これからもそれは変わる事はない訳だし、むしろこれから自分の中でその意識はより強くなって行く事だろうと思う。何故自分が今回の企画にここ迄興味があったのか、今迄自分では解らなかったのだが、それは決して料理に対する感心から来る物ではない事だけは感じていた。自分自身を知る為の違う尺度が必要なのだろうと思う。それはこれから自分の生活を変えて行く上できっとどこかに必要なパーツなのではないのだろうか。


11/20 ボジョレーヌーボーのパーティーは予想以上に好評だった。集まった人数も適度なバランスが取れており、時間帯をずらしながら常に店は満員状態だ。今回は初回なので集客力は店のオーナーの力量による所なのだが、料理も含め選んだワインなどはかなり好評だった。

7時のスタートから午前3自前迄店に立つのはさすがに大変だったが、まあこれは慣れの問題なのかも知れない。今年のボジョレーも一杯だけ飲んででみたのだが、パリのタユバンのブランドの物にしては少しふくよかさが足りないような感じがした。ワインの趣味は普段から少し力の在る物が好きなので、もう少しブドウの果実味が強い方がヌーボーらしく、私の好みかも知れない。

20人以上の客が常に店の中にいると、近くにいる人達以外の事は意外と解らない。料理の評判や、出すタイミングなども、中々掴みにくい物だと感じた。客単価や集計は明日になってみないと解らない。感触だけでは解らない色々な部分がこの世界にはきっと在るのだろう。


11/19 以前撮った写真からのデータと出力の依頼が一点、他はこれと言った仕事はせずに明日の料理の準備を昼過ぎから始める。

明日はボジョレーヌーボーの解禁に合わせて近くの店で会費制のパーティーをする。何時の間にか私の料理好きの噂は結構広範囲に広まってしまい、自宅に人が来る時などいつも手料理でもてなしていたのだが、まさか店に出す事になってしまうとは自分でも考えていなかった。

スタジオの忘年会など20人以上を呼んでパーティーをする事は在るのだが、お金を取って商売にしている訳ではない。だから全体的な経費の計算や時間や量の配分などは、全くの素人。取りあえず予算だけは決めてもらってその中でできるだけの物を作る。ワインも価格帯のあったものをプロデュースするので、客の好みにあうかは今から心配である。

会費はヌーボーが一杯付いて食べ放題で3000円。今の所、料理は6〜7品の予定。他の飲み物はショットとなる。ふだんからの家の友人には一切声をかけず、全て店のお客のみに声をかけてもらっている。味はともかく、量の問題は見当が付かない。女性客が多いのも微妙な要素だ。

何故このような事をするかについて考えるのだが、今はとにかく自分の可能性を試したい。自分にとって料理はあくまでも趣味なのだが、いつか先月行った、山の中のギャラリーカフェのように緩やかな時間の中で、人をもてなすチャンスがやってくるかも知れない、自分を試していなければチャンスも可能性も期待できる物ではない。

緩やかな時の流れ。今の自分には考えられないような生活だが、決して無縁な物ではない。一見のんびりしているように見える人達も、その暮らしの中で慌ただしく時に追われている事もきっと在るのだと思う。そして緩やかな時間がやって来る。重要なのはその流れのスパンなのだと思う。北海道でも、三河湾の小島でも、時の流れは季節に支配されている。この都会の中で時間の単位は余りにも短く、その裏と表の変化が自分を消耗させている。動の部分と、静の部分。表と裏が突然やって来る。

皆、自分に都合の良い部分だけを見て、解釈しているに過ぎない。だから違う部分に挫折し、去って行く人が殆どな訳だ。街も、自然も、人も、同じ波長を探し続けている。一部だけを見て否定し拒絶していては何も得られない。

いつか年をとり、自分も変わって行くのだろうか、自分にあった波長を見つけだすべく、違う場所に移り住むのか、それとも自分の波長がいつかこの街に馴染んでしまうのだろうか?

子供であれば、自分に触れる物が全てであり、なにかに守られて、きめられた物しか経験する事はない。しかし、何時か、少しずつ物の全体を自分で把握するようになり、大人になって行く。私は未だ時の流れの中の子供に過ぎない。


11/18 昨日殆どの仕事を終わらせたので今日はかなり時間に余裕が在る。午前中は自宅で過ごし、午後からは買い物に出かける。HPの方はやっとの思いでカラーのコンテンツをアップし、いよいよ次はダークルームのテクニックに取りかかる事になる。

昨日納品したデジタルのデータで一点クレームがあった。画面上に線状のノイズが入っていたようで、言われる迄は全然気が着かないでいた。あわててチェックして見ると、カメラデータには入っていないので、作業中に自分で入れてしまった物のようで在る。恐らくは保存する時にペンタブレットが画面に走ってしまい、何かが書き込まれてしまったような感じである。慎重に作業しているようでも、数多くの作業を同時にこなしているとつい、最終的な確認を忘れてしまう事が在る。少し作業に慣れてしまった事も、ミスが多くなる原因かも知れない。

来月はじめにベトナムに行こうと思ってチケットを頼んでいるのだが、キャンセル待ちの連絡が中々入らない。もうすでに2週間を切ってしまっているので、ビザの所得の事を考えるとそろそろ諦めた方が良いのかと思う。新しい作品の構想は在るのだが、今の自分に取っては少しでも暗室作業を進める方が良いのではと考え始めている。

今日HPからメールでトーニングに関す問い合わせがあった。技術的な事に関する問い合わせは比較的良く在る事なのだけれど、私自身、トーニングやブリーチに関しては実験的に経験した事が意外と少ない事に改めて気が着いた。長期的な保存や、耐候性の問題になると、つい科学的な専門科に任せてしまえば良いのではないかと、考えがちで在るのだが、少しは自分なりの方法を考えてみても良いのかも知れない。私自身は鑑賞と、保存は別の観点で考えるべきだと、あまり人には進められないながら考えているので、ついおろそかになっているのかも知れない。自分の作品を販売する時は、かなりしっかりとセレンでプロテクトするのだが、自分用の作品になると、そのままの物を大事にしまっておいたりしている。今の私に取ってはまだまだアーカイバルと言う言葉は本格的にシステムの中に取り入れられていないのかも知れない。

プラチナプリントを手掛ける人達に取っては、全てが自分の手中に在る訳だから、きっとこのような不安などないのかも知れないが、今の自分にはこの銀塩のシステムを超えて何かを作れるとは到底考える事ができない。やはりプロテクトに就いても幾らかは試行錯誤を持たなければならないのだろうか。


11/17 午前中はスタジオで仕上がりのチェック、午後には北海道ロケの本番も仕上がって来る。昼からは自宅に戻り、夕方の納品に向けてデジカメデータの現像などMacでの作業をこなす。先週後半はロケで留守にしていたので仕上がりの納品が沢山溜っている。

表参道をと青山を電車で何度も往復し、自宅に戻りHPの作業を始めたのは8時過ぎ、それでもなんとかカラーのコンテンツは完成し明日にはアップできそうな所迄漕ぎ着ける。


11/16 天気が回復し、昨日と違ってとても暖かい。午前中遅めに起きて洗濯を済まし、散らかっていた部屋を片付ける。午後からは来週のイベントの為の買い物に出かけ、夜は友人を呼んで家で夕食を作る。今日は一緒に買い物に行った1人も含めて4人で集まり、12時頃迄ワインを飲みながら料理をする。

先週の日曜にフリマで買った2000円のオーブンは好調で今日は鳥のスティックを20本程一度に焼いてみる。後は昨日煮付けたダイコンや、今日買って来た大きな海老など、かなりの食材を次々に食べる。

来週は珍しく暇になりそうなので、かなり色々な作業が進められそうだ。今日は休日を満喫し、片付けもせずに早く寝る。


11/15 珍しく現像所が営業の土曜日なので渋谷迄持って行き午前中の現像でテストを流す。仕上がって来る夕方迄はスタジオで火曜日の続きの撮影をデジカメで10カット程度。

夕方仕上がって来た北海道のテストフィルムはどれも満足の行く仕上がりでほっとする。いつも時間に終われているのと使い慣れない予備のカメラだった為、色々と気になる部分も多かったのだが、基本的には使い慣れているハッセルなのでそれほどの違いはないようだ。デジカメのデータもバックアップをメディアに取りながらチェックしたのだが、これはこれで色々と面白い。

夜になって自宅でHPの新しいコンテンツを少しづつ仕上げて行く。新しくスキャニングする物も在り結局午前4時ぐらい迄集中した作業となる。明日は少しゆっくり出来そうなので、作業はできるだけ今日の内に進めておきたい。


11/14 取材も最終日の3日目になり、かなり疲れが溜って来た感じで目が覚める。朝ホテルで捕まえたタクシーと交渉し、一日貸し切る事になり、幾らか移動が楽になる。3時位迄は札幌市内で撮影し、小樽に向う。昼食を取らずに進めたおかげでなんとか余裕を持って終了しそうだったのだが、急遽、千歳での取材が追加され、飛行機に乗る直前迄時間に追われた一日になる。

今回の取材は広告媒体なので、幾らかスケジュールはしっかりしているのだが、それでも現場では臨機応変の対応を要求される。何時になく若いスタッフが一人いたおかげで移動の時はかなり助かった。千歳から羽田へは、約1時間。道内の移動にくらべればあっという間である。

羽田からスタジオ迄タクシーで戻り、機材を片付けた後、来週の打ち合わせを兼ねて、近くの店に寄る。少し飲んで時計を見たらもう2時頃、都内にいる時の方が睡眠時間は短いようだ。


11/13 昨夜不思議な夢を見たので結構早く起きてしまった。朝食を済ませ、午前中は札幌市内で料理の撮影を15カット程、昼になって駅に向い列車で帯広に向う。帯広へは札幌から飛行機の便が無い為、約3時間の特急電車での移動を余儀無くされる。

帯広に着いたのは4時前だったのだが、すでに夕日は沈みかけている。ここからの取材は全てストロボでこなす事になる。市内のレストランと手作りベーカリーの取材を終えたのは7時頃、タクシーの中からは外の風景を見る暇もない。一時間に1本の列車に何とか間に合って、11時前に再び札幌に戻る事が出来た。取りあえず近くのおでん屋で夕食を取り、飲みに行く人達を残してホテルに戻る。

道内の取材は何時も移動に時間がかかってしょうがない。近い様に思っていても飛行機が無い所はほとんど一日仕事を覚悟しなければならない。


11/12 6時前にタクシーで出かけたので羽田には結構早く着いてしまい、約一時間、食事をしながらロビーで過ごす事になる。最近の物忘れや注意力の低下を考えるとどうしても余裕を持っていないと不安になる。

北海道の女満別には9時過ぎに着き、そこからはタクシーで約200キロ、小雪が舞う中を3時間かけて走る。私を含めた取材スタッフは4人で、全員が男である上に、私以外は皆大柄で180cm以上ある物だから、タクシーの後ろの席で3人座ったままで3時間は結構きつい。それでも見覚えの在る外の景色を見ていられるのと、タクシーの運転手の色々な説明で気分が紛れてが幾らかは楽である。

取材先の興部の牧場に着いたのは昼過ぎで、天気も不思議と回復し、10点近いカットを3時間程で終了させる。料理の撮影が多かったのだが、全て自然光で、屋外、屋内ともかなり良い絵が撮れたのではないかと思う。気温は0度前後、やや暖かく感じられるのだが、先週気にしていたカメラのボデーが壊れて使えなくなってしまった。恐らくは寒さの為だと思うのだが、遮閉板が締まりきらず、巻き上げる度にホルダーが噛み込んでしまう。先週買った予備のボデーは結局持ってこなかったのだが、代わりに持って来た新型の503CWを使い、慣れないカメラに気を使いながら、先週の買い物が正解だった事を想う。そう言えば4月に来た時もハッセルのゾナーのシンクロが壊れて、全てプラナーで撮影した事を思い出した。

撮影が終了したのは4時前だったのだが、サッポロに向う為に再び女満別に戻らなくてはならない。再びタクシーで3時間、何とか間に合った空港から、最終の便で千歳に向い、夜遅く電車でサッポロへ。サッポロのホテルで他のTV局のスタッフなどとの打ち合わせの後、最終日に撮影する料理店に打ち合わせを兼ねて食事に向う。12時過ぎにホテルに戻った時はさすがにくたくたで、フィルムの整理は明朝にしてすぐに横になる。壊れたカメラは、気になって調べてみたのだが、そろそろOHの時期が来ているようで、またもや結構な出費になりそうだ。


11/11 昨夜HPの作業を明け方近く迄やっていたので、朝はかなり眠いままスタジオに行く。午後の撮影の小道具が届いたり昨日の仕上がりを現像所が持って来たりで、経理の処理迄は中々手が廻らない。最近注意力が散漫なのと、物忘れがひどくなったようで、ちょっとどこかにしまった物が、全く記憶に残っていなくていつまでも捜しまわる事が結構在る。これは慢性的な寝不足と、ほとんど毎晩のデスクワークによるストレスからくるものだと思うのだが、ふと気が付くとカメラの操作を確認無しに進めていたりして、一人の時など何度もやり直す事が在る。

スタッフが他にも沢山いる時は緊張していてミスをする事はないのだが、ふと一人になると頓珍漢な事をやってしまうのである。今日も昨日しまった経理の書類や雑誌が見つからず、結構探したのだが遂に諦める事にした。

午後からの撮影は月刊誌の見開きで、スタッフは4.5人、セッティングには時間がかかるのだが出来てしまえば撮るのは比較的簡単だった。毎日撮影の前に分解してチェックする4x5のカメラだが、今日チェックした時にレンズ側の蛇腹の取り付けが一つ外れている。昨日の本番前にもチェックしているのでまさか昨日から外れていたと言う事は無いと思うのだが、昨日の本番が仕上がって来る迄はかなり気を揉む事になった。仕上がってみれば勿論大丈夫なのだがここのところミスが多いのでかえって、神経質になり過ぎて自然な仕事の流れを損なっているようにも感じる。

撮影が終了してテストを現像に出し、明日からの北海道の取材の準備をする。明日の早朝の便で女満別に発つ事になっているので、全ての機材を今日の内に自宅迄運んでおかなければならない。機材はハッセルが2台とニコンのデジカメが1台。ストロボのセットが2台2灯と言う組み合わせ。スタンドや3脚に100本のフィルムやポラなので、明日はタクシーで羽田に向った方がよさそうだ。

夜る遅く迄準備を進めていたのだが、途中先日撮影した商品撮影のデータが1カット足りないと言う連絡があった。恐ろしく量が多かった為、どうやら処理に漏れてしまっていたようで、慌てて自宅に戻り、作り直したデータをメールで送る。後で分かったのだが、現場で追加になったカットだった為、リストやラフにのっていなかったのが原因である。とは言え、私の記憶力ではもう限界である。

昨日アップしたHPの新しいコンテンツだが、なんだか今日にはもう手直しをしたくなってしまった。 取りあえずは戻ったらゆっくり考える事にする。


11/10 撮影を終えて自宅に戻ってからはHPのリニューアルの作業を進める。始める時間が遅いので夜中迄かかっても作業できる時間は7、8時間しかない。慣れている人にとってはたいした事ではないかも知れないのだが、Web用の写真一枚仕上げるのでも中々大変な作業である。できるだけ色々なブラウザで正確な再現をするように設定するには、何種類ものガンマを読み込んで写真の調整をしなければならない。

明後日の早朝の便で北海道に出かけなければならないのでなんとか今日中に新作の一部をアップしておきたい。作業を進めながら夕食をとっていて朝から何も食べていなかったのに初めて気が付いた。昼間の撮影が午前午後別々だったのでつい食事に出る時間をなくしてしまったのを今思い出す。

作業の甲斐あって、3時を過ぎる頃にやっといくつかのコンテンツをアップする。リンクやフレームのターゲットを何度もやり直さなければならず、自分の注意力のなさに、うんざりさせられる。考えてみれば殆どの作業は3回程度はやり直しているようだ。

暗室の在る自宅とスタジオを、すぐ近くに借りるようになったのは10年程前からの事だ。通勤に使う時間を自分のために使えるように考えての事では在るのだが、勿論その為にかなり家賃などの出費は多くなる。たとえそれが10万円以上であったとしても、その分は時間を多く持てる事によって難無く許容できる事だと考えての事である。今年1年、かなりの仕事を整理して自分の時間を作ったのだが、それを自分がどう使って来たかは今考えると曖昧な部分がとても多い。今年が後50日しかない事に気付いてからそんな事を思っても遅いのかも知れないが、少なくとも残りの50日だけは確信の持てる事に使って行きたい。

例えどんなに進みは遅くても幾らかは確実に進めているのだと何とか自分を納得させる。


11/9 昨日遅く迄HPの作業を進めていたので、あまり眠らないまま朝を迎えてしまった。今日も続けて作業を進める予定でいたのだが、少しは気晴らしに外に出て見たくなり、誘われた車のイベントに出かける事にした。

もちろん最近のの忙しさから言って何も進めずに一日を過ごそうと言うのではなく、夏にほぼ完成した、例のデジカメの作品作りを進める事が課題である。少しでも時間が在ると、できるだけ撮影するようにしているのだが、だんだん日が短くなって来て、他の仕事の入っていない時しか試す事はできなくなって来た。今日は天候もやや曇っていて絶好の撮影日和で、出かける前から期待が高まっている。

ほとんど眠らないまま、朝早く事務所に行き、数週間振りにカメラをセットして撮影の準備を済ませ、昨日の仕事の納品などを宅急便で送った後、やっとの思いで待ち合わせの場所に合流する。自分で運転する訳ではないのでなんとも気楽で休日を満喫できる感じである。

イベント会場は大磯のプリンスホテルの駐車場で、屋外の展示ブースには何十年も前のフォルクスワーゲンが何台も展示されており他のスペースもフリーマーケットやショップのブースが立ち並びそこそこお祭り気分を盛り上げている。以前春に、同じイベントに参加した時よりは賑やかさが足りないようなのだが、カメラのテストには十分な感じだ。

着いたのが10時頃と比較的早かったので、暫くは会場の中を廻って様子を見た後、昼頃から少ずつ撮影を試みる。いろんな物を撮ってみたのだが、このカメラのイメージは本当に掴みにくく、作品をシリーズ化する迄はまだまだ撮影を重ねなければならないようだ。

午後になって天候が怪しくなって来たので、早々に切り上げて東京に戻る。フリーマーケットで得体の知れない大型のオーブンを買ってしまったので自宅迄車で送ってもらう。一人になると果てしなく眠い。


11/8 経理の処理の為にスタジオに行く。午前中は昨日買ってしまったハッセルをテストしてかなり程度が良さそうなのでほっとする。赤字の続いている経理に取りかかったのだが、余りにも忙しかったせいでかなり記憶が曖昧で中々進まない。資料を探すだけで結構時間がかかり先方に確認しなければならない物ばかりで、結局月曜になってみないと拉致が開かないことに気付く。

そんな事をしている内に先日から調子の悪かった冷蔵庫がほとんど冷えていないのに気付き、いよいよ買い替えなければならない時がやって来たようだ。先日冷え具合が悪かったのでサービスセンターに問い合わせた所、修理は最低3万円からだといわれ、騙し騙し使っていたのだが、今日の様子ではほとんど冷えていない。カメラと違って家電製品にはどうにも経費は使いたくない。先先代のスタジオから約10年間はお世話になったのだから、そろそろ壊れてもしょうがない訳だから、幾らかの出費は覚悟するしかない。

経理が捗らない事も含めて、かなりナーバスな気持ちになったので、自宅に戻りHPのリニューアルの作業を進める事にする。この手の作業はプリントなどと違って消耗品がかからないから、経済的にナーバスな時にはぴったりかも知れない。インデックスの作業を進めたり、フレームの組み方を復習したり、スキャニングも少し追加して、かなりの作業を今日一日でこなす。明日も続けるつもりだったのだが、イベントに誘われたので気晴らしに出かけてみようかと思う。集中していると時間の経つのがあっという間だ。早く寝るつもりだったのだが結局かなり遅くなってしまった。


11/7 朝、時間より早めににやって来た外人のモデルはとても性格の良い子で、10カットの予定はスピーディーに進み昼食を取らなかった事もあって、4時頃には全て終了した。アシスタントを使わずにハッセッルでモデルを撮った事を考えると、かなりスムースな進行である。

隣のレストランで昼食とは言えない遅い食事をとってから、渋谷の現像所にフィルムを出しに行き、ライブの時間には未だ早かったのだが取りあえず横浜に向う。

最近使う事が多くなったハッセルも新しいつもりで使っているのだが買ってから15年は経っている。さらにそれより古くなっているボディーなどは、25年以上前の物でとても安心して使う事はできず予備と言うにも不安すぎる。そんな不安がつのり、去年最新型の503CWを一台購入したのだが、シャッターのタイムラグが気になって一度も使っていない。アシスタントがいなかったせいで今日一人でフィルムの入れ替えなども統べてやって見ると、新しい方のボディーもかなりくたびれており、ホルダーも含めて同じ物を中古でも良いから一台用意しておきたい。

そんな事を考えていた矢先に、ちょっと寄った横浜のカメラ店に新品のような500CMの中古が在り、ライブに行く途中だったのだが衝動的にカードで買ってしまった。今すぐには必要の無い物で、買ってからかなり考えたのだが、いざ必要になった時にはきっと良い物が見つからないだろうから、仕方がなかろうと納得する。個人で開業して以来、メーターからストロボ、4x5のカメラにいたる迄、使う頻度の少ない物でも必ず、同じ物を2台以上用意してある。交互に使い分け、くらべる事によって、その不具合を早期に発見する為で、そのおかげで未然に失敗を防げた事も在るのではないのだろうか。来週後半は北海道のロケが在る。それまでに新しいボディーをテストして持って行きたい。

今日のライブは、山手のゲーテ座で、先月野毛のドルフィーで紹介されたジャズのピアニストの方で、前回にも増して良い音を聞かせてくれる。終了した後少し会場でスタッフと時間を過ごし、関内迄歩いた後、電車で帰宅する。


11/6 朝からCDジャケットの撮影。ジャケットと言っても、今回はアーティストではなく立体のオブジェによるイメージカットを表紙に使う。かなり有名な器楽奏者のコラボレートものなのだが、ジャズのファンには少し物足りなそうな音源のようで、自分的にはこの位が丁度良い。午前中から始めたのでそれほど遅くなる事もなく、全てのカットを順調に終了する。

午後の時間に余裕が出来たので、経理の処理を進めようと思ったのだが、少し調べ始めたら何故だか恐ろしく面倒臭くなってしまって殆ど手をつけずに止めてしまった。結局今週の週末はこの為に潰れてしまいそうだ。

夕方になって明日の撮影の準備を始める。明日は朝から外人のモデルで、イメージカットを撮るのだが、カット数が少ないので予算を考えてアシスタントを頼まなかった。モデルの撮影を一人でこなす事はめったに無い事なので、今日の内から、バックペーパーをセットしてライティングも少しは作っておく事にした。なれない事を一人でやると中々旨く行かない物で、スタンドで嫌と言う程指を挟み、暫く作業を中断する。

明日の夜は横浜のゲーテ座でジャズのライブが在る。なんとしてもモデル撮影は早く終わらせなくてはならない。


11/5 昨夜、プロフィールを書いていて遅くなった為、少し起きるのが遅くなってしまった。やっと撮影のない一日を過ごせるので、少し気が弛んでいる。10時前にスタジオに出向き仕上がりをチェックし、先月時間がなくて入金できてない支払いにやっと銀行にも行く事ができる。そこそこの用事を済ませて昼前に自宅に戻り、納品するデータをCDに仕上げた後は、久しぶりに自分の時間を持つ事が出来た。

今月も支払いが多く相変わらず憂鬱になるのだが、銀行に出向く時間がない程働いているのにどんどん赤字が増えて行くのはどうした物か?経理も滞っていて、請求書を書いていないので解らないのだが、年内の赤字は相当な物かもしれない。

夕方迄の6時間程、集中的に作業をして、サイトのリニューアルの準備を進める。トップページといくつかのページを更新し、新しいコンテンツに向けて、タイトル等を考える。慌ただしい時間のなかでは在るのだが、自分にできる事を、ただ記録するつもりでも良いと言う考えのもとで、より多くのコンテンツを仕上げて行くつもりである。

9時前に納品に出かけ、戻る途中で、昨夜仕上げたプロフィールを届ける。1,2点変更のアドバイスをもらい、自分では解らない事に気付かされた気がして、何故だか少し得した様な気持ちになった。客観的に見た自分の立場と言う物はある時ふっと気付く物なのかも知れない。

少しではあるが自分の作業を進めた事で今日はウィスキーを飲む。明日も早くから撮影なので余り夜更かしはできないのだが、、、、、、朝干した洗濯物が外で雨にぬれている。


11/4 連休明けの現像所は結構込み合ってしまうので、朝早く流さなければ仕上がりが夕方になってしまう。そんな事への考慮もあって、朝早くから準備を兼ねてスタジオで待っていて出したのだが、連絡が在り、仕上がりはあっさり夕方の届けになってしまった。現像所などはそのう東京中に1ケ所もなくなってしまうのかも知れない。

午前中は家電製品のカタログの撮影で、水をつかったカットなども在り、活気の中であっという間に時間が過ぎてしまった。午後からは同じ家電でも別のヘアアイロンの撮影でこちらの方がカット数が多い。午前中と同じくデジカメと4x5のカメラを使い分け、8時頃には全てのカットを終了する。

午前中の撮影で水を使ったカットが在ったのだが、このような撮影は本当にデジカメが重宝する。水洗いのできる製品に水道から流れ出る水をかけているシーンなのだが、ポンプを使って、勢い良く流れ出る水が、製品にあたって跳ねるところを結果を確認しながら撮影できる。以前であればかなりのロールを切って、なをかつフィルムが仕上がって来るまでは結果は解らない。デジタルであれば良い物が撮れた所で作業は終了で、この便利さには頭が下がる。

片付けを終わらせて9時前に自宅に向い、途中スーパーで夕食の材料と特売になっていた米を買う。デジカメのデータ処理をすすめながら夕食の準備をし、またしても特売で買った米が今一つ美味しくないのにがっかりする。前回も値上がりすると言われて慌てて不味い米を買ってしまったので、流石に次は高くても良い物を買ってみたい。何故だか安くなっている物に無性に引き付けられる変な癖はなおらない。

12時前にやっと全てのデータがCDに納まり、仕事がひと段落する。続けて納期の迫っているプロフィールを書かなければならないのだが、こちらはなれない事なのでちょっと手間取ってしまい結構遅く迄考えて、結局以前の物に幾らか書き足して良しとする。


11/3 昨夜は比較的良く眠れたので幾らか疲れが取れているのを感じる。昨日仕上げたデータを午前中に納品し、戻ってからは水曜納品の出力を、50枚程度。PC、Mac共にプリンターのドライバをダウンロードしてアップデートしたらかなり作業が早くなった。

エプソンのサイトにアクセスしていて解ったのだが、以前インクを交換した後にノズルがつまって色が出なくなるトラブルは、この機種特有の欠陥だったらしい。ここ最近は症状が出なくて安心していたのだが、無償で部品を交換してくれるそうなので、時間を作って修理しておきたい。一度症状が出てしまうとかなり何度も他のインクを消耗してしまうので、かなり厄介なトラブルだった事を思い出す。

プリンターは大体一年程度で買い替えるのだが、最近では顔料のインクが主流になり始めている。いつも使い慣れた頃買い変える事になり、インクの予備なども含めて随分無駄な消耗品である。カラープリントをケミカルで処理していた自分にとっては、ハードの値段はただみたいな物に感じられるが、使い慣れるのに時間がかかる事だけはそれほど変わっていない。顔料のインクにはかなり興味が在るのだが、出力の紙迄全て違う物になってしまうので、年内は買い替えるのを見送ってみようかと考えたりもする。

今日はソフト、ハード共に調子が良く、10時前に作業はほぼ終了した。作業の中心が一つづつ新しいG4に変わって行く。ひと世代遅れているとは言え、何かを学んでいる事は確かなのだと、少しだけ気分が楽になる。


11/2 午後5時頃に月曜納品の処理が全て終了する。マシンやソフトの勉強不足の為時間がかかっているのだが、全てを理解して使いこなして行く事など、とても自分には不可能な事のように思える。フォトショップは7.0からでなければ使えないプラグインが沢山在るので、デジカメを使っている上ではOS.Xと7.0の組み合わせはいずれは必須項目になっていくのだろう。デジタルの世界は、金額だけでなく、労力や時間の初期投資が余りにも多い。そしてそれは何時迄続くのかが解らない。

夕方になって知り合いの絵本作家の家に病気の快気祝と、引っ越し祝いを兼ねたパーティーに出かける。仕事が中々終わらず少し遅くなってしまったのだが、私が行って料理を作る事になっているので、渋谷のデパ地下で気合いを入れて買い物をし、なんとか7時前には世田谷の家に到着する。

先月調布から引っ越して来た彼女の家は砧公園の外れにあった。最寄り駅の二小玉川駅からはとても歩いてはいけない外れで、閑静な住宅街に時折雑木林のような公園や畑などが点在し、広い敷地にぽつぽつと建った木造のアパートには、虫の泣き声がかなり大きく響いている。

決して無名ではない彼女なのだが、暮らし振りは昔からいたって質素で、大きな長家の木造アパートは、新婚の夫婦やぱっとしない独身サラリーマンの住処と言った佇まい。入り口や一階のベランダ付近には所帯じみたベビーカーや段ボールなどが転がっている。カンカンと大きな音の出る階段をあがって2階の部屋に入って見ると中は意外と落ち着いた空間で、木造の柱やトイレのタイルなどが、ちょっとレトロで妙にくつろいだ気分にさせてくれる。肩の力が抜けるようで、自分にもこういう気取らない暮らしができるのかもと少し考え込んでみる。

集まっていたのは6人程。かなり待ちくたびれてお腹がすいている感じで、すぐに御飯を炊いて取りあえず茸御飯を作る。渋谷で買って来た大きな鯛をそのまま煮つけにし、さらに小振りな鯛2尾をオーブンで蒸す。海老20匹をアンチョビーでマッシュルームといためるなど、おめでたいメニューで統一してみた。きれない包丁で、ぶつ切りのようなお刺身もなぜかこのアパートにはしっくり来る。

駅迄送ってもらい終電で家に帰った後、人との接点に就いて考える。すっかり回復した彼女からは創造しにくかったが、何ヶ月かに渉る闘病生活。何度も繰り返す入退院。何かを作り、自分から外の世界へ供給していた物が急に、何もできなくなり受け止めるだけの生活になってしまう。いつか人は老いてそうなって死んでしまうのかも知れないが、そんな自分をどう受け止め、また人は自分にどう接してくれるのだろうか。何の能力もない自分に対して人は何を持って威厳を保てるのだろうか?不可能とも言える未来への期待を持つべきなのか、それとも過去を支えにするのか?今日の自分は料理を作り自分の意志を行動の中で人に伝えている。それは他人への行為でありその関係の中で自分は存在している。果たして何もできなくなった時に未だその関係は存在しているのだろうか?


11/1 現像所でテストをチェックし、本番の指示を出す。モデルのカットは全て仕上がっており、ひとまずはほっとする。3時を過ぎて昨日の商品カットが全て仕上がったのだが、1カットだけ微妙な角度に狂いの在る物が在り、最後のカットだけに集中力を欠いていた事を反省させられた。一応ポラではチェックしているのだが、微妙な所は解りづらく、本番の時に動いた物なのかも知れない。今なら未だリテイクが可能なのを考えて、急いでスタジオに戻りリテイクの準備をする。

商品のサンプルが手許にあった事が幸いなのだが、やはりリテイクは大変な作業で、昨日一度片付けてしまった事が悔やまれてしまう。デジタルとフィルムを交互に繰り返す事もフィルムカットの本番時の集中力をなくさせているようにも思う。

だらだらとした虚脱感にも襲われながら、なんとか夜遅く、再撮を終了し、やっとの思いで自宅に戻りデジタルの処理を再開する。PCからデータをMacに移し、フォトショップの作業に入ったのだが、またしてもG4にトラブルがあらわれた。フォトショップの5.5で処理をすると何度も突然フリーズしてしまい、中々捗らない。原因を調べる暇もなく、古いマシンで処理を終わらせたのだが、余りの疲労に風呂に入る事もなく取りあえず少し仮眠を取る事にする。

明け方になって落ち着いてWEbで検索して行くと、5.5以前の機能拡張は新しいG4のデュアルプロセッサーに対応していないらしい。結局いくつかの機能拡張をダウンロードして、交換し、やっとまともに作業を再開する事が出来た。最初はグラフィックカードを疑ったのだが、このようなトラブルは未だこれから幾らでも続きそうな感じである。アドビのサポートのフォームの中にはいつかやって来そうなトラブルが、100件近く書き込まれてあって、かなり憂鬱な気分にさせられてしまった。

酒を飲まず、あまり眠らず作業を続けていると、日にちの感覚がもうろうとして来る。何時迄が今日で何時からが昨日だったかがよくわからない。


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