2月 1月以前
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12/31 ポートフォリオのプリントを再開し一日中暗室で作業。結局撮影に出かける事は出来なかったのだが、窓の外は北国にいるような雪景色で少し嬉しい。

深い黒の階調を主体にした作品を何点か試している。印画紙の特性が顕著に現れる画面なので何種類かの紙を試す。期待していた物は全滅だが新しい作品に幾つかの発見があった。気が付くと年が明け、2005年。降っていた雪も止み月が見えている。暗室で過ごす正月も悪く無い。

旅に出れば新しい被写体を探して走り回っている。そんな気持でネガの中から新しい表現を見つけたい。B、ウェストンの言葉の中に暗室の中で表現に就いて多くの物を得たと言うようなくだりが合った。その言葉に励まされ今年は新年の数日を暗室で過ごす。

何時の頃からか暗室の作業と言う物が苦痛に変わって来たような感じがする。其れはいつもと言うわけでは無いのだが、完成された画像への期待が大きければ大きい程表現しきれない物へのいら立ちの方を大きく感じてしまうからなのか。

撮影が楽かと言えば決してそう言うわけでは無い。期待する被写体に巡り合えないもどかしさに苦しんでいる時の方が多いのも事実であるが、新しい土地、新しい空間が、其れを旨く紛らわしてくれているように感じられる。

暗室の中からも多くの表現は生まれて来る。撮影した瞬間のイメージ、其れは確かに優れた物であるのだが、再現に行き詰まりながら、ネガのフォルムの中から新しい表現が生まれて来た事も何度か合ったように感じる。

今回は、被写体に触れるような気持で、今迄のネガに1点ずつゆっくりと向かい合ってみたい。少しずつ今迄の技術や表現を見直して、自分の中で苦痛になっていた暗室をもう一度考え直してみたいのである。

多くの人が芸術に、創作に愛情を注いでいると口にするのだが、その作品に本当に多くの愛が存在するのだろうか?その殆どは行為の快楽から生まれた哀れな私生児ではないのだろうか。


12/28 年内最後の納品を午前中に済ませ、午後から近くのスタンドで車を洗い、スタッドレスのタイヤに履き替える。暗くなる頃にやっと終了したが、北海道に出かける予定が無くなったとは言え、気持の中では少しでも時間を作って東北ぐらい迄出掛けたい気持でいる。

東京で年を越すと言う事に妙な落ち着かなさを覚え何かを進めなければならない気持は有るのだが、ただ落ち着いてプリント作業が進められる事以外、普段と違いは無いのだと思うと、妙な寂しさも感じてしまう。

3月からのNYの個展のプリントに取り掛かるわけでは無いので、ある意味自由に先日から手掛けているポートフォリオの続きという感じで、好きなネガを気ままに伸ばせば良いと考えている。

かなりレベルの低くなった自分のプリント技術をこの機会に落ち着いて取り戻したい。


12/27 撮影は午後から。午前中に届いた先日の料理の仕上りは良好で一安心。年末は現像の事故も多いので仕上りを見る迄は安心できない。午前中銀行に行くががあまりの込み様で全てを振り込む事は諦めてしまい、久しぶりに近所のタイ料理店で昼食。

4カットの撮影は順調で夕方には終了し、現像所を廻った後表参道のデザイン事務所へ納品。忙しかったようでも9時頃には自宅で夕食を取れる落ち着いた一日になった。


12/26 年末のプリントの為に印画紙を注文していたのだが在庫切れ、入荷未定の連絡が届いてしまった。注文した時点では在庫有りとの事だったのだがここに来て特定のサイズが急に品薄になってしまったらしい。急ぎではないポートフォリオの製作に使う物なのだが、年末に作業するつもりでいたので急遽他の紙を買いそろえなければならない。

一応新宿、渋谷の店頭も目を通してみたのだが、11x14の紙は在庫切れ、代用品としてアグファの111を購入する。この紙を使うのは4年ぶり、品質に不安も有るのだが、以前使用した感触では白のデティールは良好でハイライト側の柔らかい表現には適しているような感触だった。

次の個展のプリントもそろそろ取り掛かる事になるので、大きなサイズの紙も早めに発注した方が良いのかも知れない。大きめのバットなど外にもいろいろな物を買いそろえるつもりである。


12/25 先日オーディションしたモデルの撮影。メイクには知り合いのアーティストを頼み関西から駆け付けてもらったので帰りの4時の飛行機に間に合うように女性のカットは2時過ぎ迄に終了する。年末の忙しいさなか親しいスタッフに支えられる一日である。

昨日の機材を片付けながら今日の準備を朝早くから進めたのだが連日の早起きに、風邪を惹いているスタッフが多い事が重なり咽や鼻に加え、熱迄も風邪の症状である。昨日の怪我に加え散々な体調なのだが、イライラする事も無く何故だか気持が軽いのは、人間関係にストレスを感じていないせいなのだろうか。

連日デジタルの撮影が続いているので画像処理も溜っているのだが、今日のモデルに関してはJPGで撮影した為に明日の作業はかなり楽になった。撮影が終わり渋谷の現像所のポスト迄出掛けた後自宅に戻りわずかの間だが眠ってしまった。少しでも多くの仕事を今日の内に終わらせる。明日は少し落ち着いた時間を送りたい。


12/24 朝から料理の撮影で企業の研究所に缶詰め。仕事そのものは難しくは無いのだが、時間の流れがつかみきれないもどかしさを一日中感じる。

自分ではあまり意識していないのだが、疲れのせいか撮影中に脚立から転倒。大きな怪我は無いのだが、かなり大きなブレイクを入れる事になってしまい恐縮する。照明機材の破損やセットの作り直しなど可なりのダメージだが大きな怪我が無かった事が幸いである。体中いたる処が痛いのだが折れているような事は無さそうだ。

撮影が終わってからも渋谷に出掛けたり、忙しい一日なのだが、思っているよりも道が混んでいる事も無く、日常的な時間の中にクリスマスの存在を少しだけ感じる普通の一日である。

昨日NYから作品のCDロムが届いた主旨のメールが合った。思っているよりも早い到着で連絡と順序が逆転してしまったのだが、無事届いた事だけで幾らかホットしたのが正直な所。レベルは低いのだが、自分の力で進めて行く事が、ささやかな自信に繋がるのだと、自分を励ましてみる一日。


12/23 午前中にデジタルの処理を済ませ、午後になってデザイン事務所に納品する。2時からは代理店の営業の方のホームパーティーに誘われ終わってからは明日のロケの準備。時間に追われた一日だが、有意義に時間を過ごした気持の良さを感じる。

今年1年間レギュラーの撮影でスタイリストと供にお世話になったのだが、その代理店の担当者も来年にはフードの仕事でイタリアに引っ越してしまう。出会いの中で得られる物はあっという間に過ぎ去って行く良い食べ物の気持良い香りのような物なのか。

久しぶりに風が冷たい。明日はもっと冷え込むと言うのだが、、、


12/22 午前中から昨日打ち合わせをした家電製品の物撮で一日スタジオに缶詰め。現像所の閉まる時間ギリギリに渋谷に出掛け戻ってからは今日撮ったデジタルの画像処理を進める。

あまりに忙しい一日であるが、明日のスケジュールを考えて、かなりの仕事を前倒しして進めなければならない。深夜になってからプレゼン用のポートフォリオを出力する。これからは忘年会もあり、いろいろな人に会う機会も多くなる。少しでも自分を表現できるツールを持ち歩きたい。疲れているのか、ここ数日は歯茎のはれがおさまらない。

自分が写真家である事がとても幸せに感じられる。少なくとも深夜、自分の為に何かを作り、自分の為に生きている。


12/21 書籍の表紙の撮影を終え4時からのオーディションにタクシーで出かける。慌ただしく出掛けたのだがやはり15分程遅刻してしまった。私の組んだスケジュールでは無いので少しの無理は仕方無く、大目に見てもらえそうな雰囲気だ。

かなりの人数に数時間を費やした後、物撮りの打ち合わせに入り少し遅い時間に帰宅。

月末からのプリントに合わせて暗室のバットの配置などを遅く迄検討する。次の展覧会で、バキュームイーゼルのサイズ一杯の16X20インチのプリントを手掛けるつもりなので、新たなレイアウトを考えなければならない。天井高の高いギャラリーで少しでも大きなフレームを使いたい事が理由である。僅か1インチであるがイメージサイズを大きくすれば、24X30インチのフレームが使えるのではと考え始めている。

最終的にはギャラリーの判断に任せるつもりだが、いつかは試してみたかったサイズに挑戦する気持だけは高まっている。水洗の効率などの問題もクリアーしなければならない。今回の作業を通じて来年に考えている新しい暗室のレイアウトの参考にできればそれだけでも十分な収穫になる。

今日のオーディションで始めて昨日購入した携帯型のインクジェットのプリンターを使用した。モデルのオーディションはたいがいポラを撮りながら進めるのだが、デジカメで撮影したデータはこのプリンターを使う事でPCを使う事無く次々にプリントされる。時間は少し長く掛っているのだが画質の点ではポラロイドより優れている。

すぐに机の上に並べられる写真を見ながら時代の変化を感じる。CMなどで意識はしていても、写真に関する概念は明らかに変わろうとしている。其れは我々プロとして携わる人間にとってでは無く、普通に其れを使っている人達にとってである。

リアルタイムに簡単にきれいな写真が手に入る事によって、その画質、再現性、光の存在、いろいろなことが新たに感じられるようになってくれば良いと思う。不満や喜び。リアルタイムな感動が本当の写真の価値を引き立てて行く。


12/20 最近必要に迫られていた小型のインクジェットプリンターをヨドバシカメラで買った。PCを使わずにメディアからダイレクトに写真を出力する物で、はがき程度の大きさ迄なら印刷できるし、コンパクトに出来ているので持ち歩く事も可能である。

人数の多いオーディションではポラを使っているのも無駄に感じるし、デジカメの写真をすぐに出力しなければならない状況は結構有る。

すぐにスタジオに持ち込んで試してみたのだが、画質も良好で印刷速度もそれ程遅いようには感じない。専用の顔料インクを使うのだが、ランニングコストに関してはそれほど問題にはならない使用頻度だと思う。普通のプリント用紙が使える事が何より便利である。早速明日のオーディションで試してみる事にする。

夕方からデジタルでプレゼン用の資料を作成する。数カ月前に作った物があるのだが、更に作品を絞り直し、少ない枚数でインパクトの有る物に作り直した。どうせ相手の事など解らないのだから、こちらの主張をはっきりさせた方が解りやすいのではと言う考えである。

多くを見せて取れる仕事も有れば、一つの作品から受注が来る事も有る。なんだかめんどくさい世界である。恐らく、やれと言われれば何でもやるのだが、どうせ通りそうに無いプレゼンなら見栄をはっても良いように感じる。


12/19 昨夜明るくなる迄飲んでいたので起きたのは昼頃。片付けを始めなければならないのだが未だ酔っぱらっていてなかなか身体が思うようには動かない。其れでも少しづつ食器を片付けて、テーブルやラグなどが元に戻ったのは夜になってからである。

いつもの事なら大体この忘年会で1年の仕事を納め撮影に出かける準備に取り掛かるのだが、今年は未だ仕事もかなり残っているし、プリントなどの作業を予定している年末の事も有り1年の区切りと言う感覚は湧いてこない。

ふと考えてみると年末の大掃除などした事は無いのだが、この忘年会の片付けだけは、ラグを剥がして洗濯したり妙に丁寧で、案外大掃除の代わりと考えられなくも無い。

残ってしまった食材を下ごしらえを済ませて冷凍していたら、結構遅い時間になってしまったが、残っていたイカで沢山イカ飯を作っていると、おせちでも作っているようで、知らない内に自分なりの年の越しかたが身に付いているように感じる。


12/18 今年も何とか忘年会迄こぎ着けた。去年人数が多かった事を考えて全てを多めに準備したら、意外にも来れなくなった人が続出し多くの食材を残す事になってしまった。人の流れはなかなか読めない物である。直前に出欠を確認するわけにも行かないので仕方が無い事なのだが、、、

人数が半減したと言っても其れ程人が少ないわけでは無く、部屋のスペースから言えば丁度良い人数で、結局かなりの人が始発の電車迄飲み続ける事になった。自分的にはいつもより落ち着いて過ごせた事がとても良かったように感じている。

何か忘年会はやっていても、今年もこれで終わりと言う達成感のような物は無く、ずるずると来年に突入するような悪い予感のような物を感じる。年末に撮影に出かける事はやはり無理で1年の区切りを失ったような悲しい気持である。

しばらくは撮る事よりも仕上げる事、そして何よりも新しい展覧会の事を考えなければならない。


12/17 午前中やっとNYの個展の為の資料をキューレターに発送した。今迄のやり取りは全てメールで済ませていたので、実際に郵便で送るのはこれが始めて。複写したサンプルのインデックスが35点とCDロムが4枚。500グラム程度の荷物だが1500円で送れるのはいつも高いバイク便を使っているせいか安く感じた。始めて使うEMSに少し不安も有る。これから少しづつ慣れて行きたい。

午後から明日の忘年会の買い出しに出かける。アンコウなべのアンコウを探しているのだが、未だ時期が早いのか小さい物ばかりが売られている。やっと見つけても3キロ程度、小さい物をもう一匹買ってなんとか量だけはそろえる事にする。

その他にも肉類も全てキロ単位の買い物なので久しぶりに都内を車で移動した。一度戻って下ごしらえを済ませてから今度は世田谷に酒類を買いに出掛けた。これもビールが小瓶で100本とかなりな荷物である。


12/16 午前中に見積もりの作成や昨日の仕上りのチェック。午後になって郵便局に寄った後2ケ所の納品に出かける。先週撮影したクラフト作家の方にポジを送ろうと思ってずっと持ち歩いていたのだが、ついつい出すのを忘れてしまい今日の夜やっとコンビニから発送した。

明後日の忘年会のメニューを気にしながら渋谷などの生鮮売り場をチェックしているのだが、いつもより魚のそろい具合が遅いように感じる。やはり暖かい事が影響しているのだろうか。

夜になると忘年会の案内に、何人かの人に毎日電話をしているのだが声を聞くのが一年ぶりの人もいたりして、近況などを話しているとつい長電話になってしまう。一年間の変化に驚かされる人もいるが、人それぞれ生き方は様々である。


12/15 午前中からクラフト作家を交え児童向けの月刊誌の撮影。細かい作業が多く2カットで結構な時間が掛ってしまったが、現像のテストは良好で、明日の朝には全ての本番が仕上がって来る。

撮影が終了してから昨日のデジタルデータをMacで処理し夜には学大のデザイン事務所へ納品。カット数が多かったので調整にも時間がかかり、久し振りの長いデスクワークに少し疲れを感じる。PCで処理すればもう少し楽なのかも知れない。

このデザイン事務所はとても気に入っている中古家具店の上に有り、今日も少し店内を物色したのだが、古いデザインの電球を一つだけ購入した。

店内では小柄な女性が1人で黙々と古いソファーを修理していた。古い物を再生する作業は物凄く好きなのだが、仕事となると大変だろう。そう考えるとカメラマンの方が楽なような気持になるのだが、とても誇りの持てる仕事では無い。椅子を直している彼女の姿がとても幸せそうで魅力的だった。


12/14 全てデジタルで月刊誌の中面の物撮、カット数もそこそこで夜迄一日中スタジオで過ごす。スタイリストやスタッフも新しいメンバーでペースは未だつかめていないのかも知れないが、撮影の流れそのものは順調に感じる。

全ての撮影の本番はRAWで、テストはJPGでと言う使い分けをしているのだが、今回は結果にそれ程の違いは無いようだ。新しいデジカメをそろそろ購入しなければならないのだが、ニコンかコダックかの選択に迷ってしまう。いつまでも出費だけがかさんで頭が痛い。


12/13 先週撮影した小道具や商品の返却の為かなり長い時間を梱包に費やした。他にも長い間保留にしてあった預かり物の商品なども、これを機会に全て送り返す事にする。

夕方からは明日の撮影の準備、自宅に戻ってからは、NYに送る作品のCDロムを何枚か焼いた。


12/12 昨日遅かった事も有り、少し遅めに起きだして草津温泉の入浴剤の風呂に入る。昨日完成したテーブルは今日見ても妙に満足して嬉しくなる。

恵比須迄歩いて買い物に出掛けた後自宅に戻り展覧会の作品をセレクトする。名刺程度の大きさにプリントしたデジタルのインデックスを作業台に並べグループ分けして撰んで行く。ギャラリーの雰囲気は写真だけでは解りにくいのだが、取りあえず余裕を見た形でセレクトを進める。

今迄は、シリーズになっていた作品をランダムに展開する事を考えると、使い勝手の難しかった、横位置のイメージが以外と旨く配置できそうに感じる。最終的にはギャラリーのキューレターの意向で作品を決定するつもりだが、取りあえず提案だけはした方がこちらの意志や作品の傾向も伝わるのでは無いのだろうか。

新しい気持で臨む為にも、できるだけギャラリーの意向に沿って総合的なイメージは完成させたい。レイアウトに関しても私の考えよりも新しい発想を得られるのでは無いかとの期待も有る。私自身過去の展覧会のイメージが強すぎてランダムにはなかなか組み合わせが思いつかない。


12/11 午前中はスタジオで仕事。午後からは自宅の食卓のテーブルを加工する。かなりハードな作業で電動工具を取りに行ったり、作業に行ったりで、何度かスタジオと自宅を往復する。

加工と言うのは、テーブルの中央に最近通販で取り寄せたホットプレートを収納して埋め込むと言う物で、来週の忘年会に何とか間に合わせたい。かなり綿密にサイズを合わせたので作業も思ったより細かい加工が必要となり、アジア製の竹の天板を切るのも結構大変だった。

仕上りの具合は結構満足できる物でこの先長らく使い込めばそれなりの良い味が出て来ると思う。早く使ってみたい。夜遅く今年の5月に浸けた梅酒を始めて味見した。これも同じく今年の忘年会で出そうと思っているのだが、南紅梅に本格黒糖焼酎。予想以上に旨い酒に仕上がっている。


12/10 12時から錦糸町で打ち合わせ。スタジオからちょうど1時間で、半蔵門線が伸びているのには驚いた。全然なじみの無い町で歩くのは初めてだが、駅の近くのアジアテイストの商店などがとても魅力的だ。

打ち合わせそのものも、来週撮影するタイ料理に関する物で行ってみると、タイ人の料理人が本国で不幸が合った為急遽帰国しており、撮影日を伸ばしてくれと言う話から始まり、かなり長い打ち合わせになった。担当者はタイ料理食材の輸入会社や、沢山のタイ料理店を経営している。

少し近くの商店を散策してから電車に乗ったのだが、食料品を売っているお店がとにかく面白い。デパートで買うよりもかなり安く、本格的なアジアの物が何でも手に入る。近いうちに半蔵門線でまた来てみたい。700円でサムゲタンの缶詰めを一つ購入。

秋葉原の電気街に寄って予備の無くなっていたストロボのモデリングランプを探す。ハロゲンの物なので電球の専門店に行くとすぐに使えそうな物が見つかり、メーカーは違うのだが問題は無さそうで数個を購入。価格はほぼ半額だ。

かなり歩き回っていたら、いいかげんボロボロだった靴の底が遂に剥がれてしまい安い靴を購入。身の回りの物にも少しはお金を掛けた方が良いのかも知れない。着ている物がなんだか全てボロい。


12/9 クライアントから預かった商品を12カット。簡単だと思っていたら、全てアングルやレンズ迄一つづつ違っていて、以外と時間の掛る撮影だった。

途中新しいデザイン事務所へ納品に出掛け久しぶりに学芸大学迄東横線に乗った。この駅で下りるのは久しぶりで妙に懐かしい。商店街を抜け住宅街を歩き目黒道理沿いの事務所は良く知っている中古家具屋の4階にあり、これからも納品に来るのが楽しそうな所だった。

夜になって宅急便の荷物を受け取りに自宅に戻り、何度も仕事を中断した為終了はかなり遅くなってしまったが、おかげで明日は余裕を持って打ち合わせなどの外出をこなす事が出来そうだ。年末のスケジュールは未だ見えてこない。


12/8 9時からの撮影に備え8時頃からスタジオで準備を進める。今日のスケジュールは複雑で9時スタート、10時半スタート1時半スタートと3本の撮影が重なっている。

最初と最後はデジタルで途中フィルムのブローニーが挟まった進行だが、かなり急いでいるものばかりなので、午前中の分はそのままCDロムで手渡ししてしまった。

午後からのモデル撮影はカット数も多く夕方に終了してからのバックアップにも時間が掛る。自宅に戻りインデックスを仕上げていたら結構遅い時間になってしまった。

今日やっと今年の忘年会の日付けを決めた。1年がその日を区切りに動いているように感じる。来年のスケジュールが決まらないので年末の撮影も未定のままである。撮影を見送って今年はプリント作業に専念しても良いのかも知れない。今迄の作品の中から気に入っている物を仕上げる。それをNYの個展に使う。そう考えれば撮影より魅力を感じないわけでは無い。しかし姑くとっていない事がプレッシャーになっている事もまた事実。


12/7 午前中からかなり手の混んだメインカットの撮影。午後3時を過ぎた頃最終ポラを撮り、昼食を挟んでから夕方頃に本番を撮る。その後はサブのカットを10カット弱、久しぶりに少し疲れる一日だった。

撮影が終わりスタッフが帰ってから明日の撮影の準備。珍しく大きなセットの撮影が二日間続く。明日はデジタルでのモデル撮影もあり結構忙しく、準備に背景のセットを仕上げてから帰宅する。

年度が変わり新しいメンバーで仕事が動き始める。しばらくはぎこちないのだが、すぐに新しい仕事のペースが生まれて効率良く動き出す事だろう。何時も自分の意志を早く人に伝えようと焦るのだが、自然に接する事が一番よいのかも知れない。

夕食を終えてから昨日データを整理した作品のインデックスを出力し、ギャラリーの写真のプリントとともにしばらく考える。かなり遅い時間迄作業をしたがあまり眠くならない。少しづつ次の個展の構想が見えて来る。かなり作品を絞り込んだ展覧会にしたい。良い感触が心の中に有る。眠くならない、、、、、、


12/6 仕事の合間を縫ってスタジオのマックから今迄の展覧会の作品のデータを自宅に持ち帰る。昨日仕上げた2002年のデータと合わせて全ての物が手許に揃った事になる。

来年の展覧会では今迄の作品の中から二つのテーマに分けて作品をピックアップしようと考えている。今週中には決めなければならない。

先週の仕事の仕上がりは今日全て納品し、一つの区切りを迎える。後は来年度のプレゼンや4月号以降の新しいシリーズが少しづつ動き出す。

北海道から取り寄せた二股ラジウム温泉の入浴剤を風呂に入れて入ってみる。10年以上前行った事が有るのだが、ひどく寂れた所だったと思っていたら、今では有名な観光地になっているらしい。記憶の中の温泉はもう存在しないのだろう。

北海道にはまだ美しい町が沢山有る。何故だか解らないが、日本の何処にも無い悲しい懐かしさが有る。そこが私を引き付けるのか?決して住む事の出来ない厳しさと懐かしさ。其れは戻る事の出来ない過去への郷愁なのか?


12/5 朝からモノクロのネガフィルムのスキャニング。先日作品をスタジオで複写した物だが、始めてしまえばそれ程デリケートな作業ではなく、数枚目からは機械的に処理を進められた。

作品を複写したネガと言う物はかなり面白い物で、本来のネガではあり得ない事だが必要最小限の情報しか含まれていない。つまりそれだけで十分と言う事なのだが、読み込んでみると見事に的を得た再現をしてくれる。ある意味デジタルのデータに近い物なのかも知れない。

もちろんクォリティーと言う意味に於いてはまったくレベルが低い物なのだが、ラジオから聞こえて来るクラシックの名曲のように、本質の絶対的な部分はしっかり備えているから不思議である。

求めているのは表現のどの部分なのかを今一度考えさせられる。多くの技工の中で繊細に感性や表現は磨かれて行くのだが、こだわって来た全ての繊細さを複製によって失っても裸の本質のような物がそこには有る。


12/4 昨日迄のフィルムのチェックや機材の片付け、来週の撮影の小道具の引き取りなど結構忙しい一日。夕方自宅に戻ってから作品を複写したフィルムを現像する。

2002年の展覧会の作品はほとんど同じサイズで作業そのものはとても簡単で、モノクロ2種類のフィルムとデジタル、一応カラーポジでも撮影した。

フィルムはフジのアクロスとSSで今回はT.Max用の現像液でまったく同じ処理をしてみた。最終的にはプリントではなくスキャナーでデーター化する方が多いのでどちらが向いているかは正直な所まったく解らないが、それほどの違いはないと思う。

ブローニーのフィルムを現像するのは久しぶりでリールに巻き込む作業はとても緊張する。1年ぶり位なのだろうか、毎日のように作業していた頃でさえ、乳剤の薄いフィルムなど特に気を使い、それでもクラックや指紋など、いろいろなトラブルが合った事を思い出す。処理云々と言うよりは、フィルムそのものがデリケートに出来ている。

明日は久しぶりにスキャニングするのだが、そちらの作業も記憶が曖昧で心もとない。


12/3 3日間の撮影は順調に進み、最終日の今日は現像所の開いているうちに渋谷迄、機材をスタジオに戻しても10時頃には自宅に着ける楽な一日となった。普段の撮影がハードすぎるとも言えるのだが、、、

光の差し込まない地下のスタジオにずっとこもっているとと、しだいに全員の体調が悪くなって行く。今日は久しぶりに外で昼食を取り、いくらか気分転換になった。以外と疲れは感じていない。3日間止めたままになっていた車で機材を運び、アシスタントと別れ、自宅で遅い夕食を取る。

料理や食料品が主体の撮影だったので、幾らかもらい物の食品が有るのだが、一つは鳥の薫製で旨そうなのだが、丸のままの形がグロテスクなので1人ではちょっと手が付けられそうにない。薫製のたまごはなかなかいける。


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