Agfa 105 developer

水(約50℃) 750cc 3750cc
メトール 3.0g 15g
無水亜硫酸ソーダ 15g 75g
炭酸カリウム 15g 75g
臭化カリウム 0.4g 2g
水を加えて総量 1000cc 5000cc
溶解時の注意としては臭化カリウムの量が少ないので、水溶液を用いるか5000cc程度の量を一度に溶かした方が確実です。

炭酸カリウムをアルカリ剤に使用する現像液はとても少ないのですが、この薬品のPHは大体炭酸ソーダと同じ程度では無いかと考えています。

5000cc程度で溶解すると薬品の畔量も丁度良く比較的楽に作る事が出来ます。注意する点はやはり量の少ない臭化カリウムを正確に量る事でしょう。


使用方法とこの処方の特徴

あまり国内では紹介される事のない処方ですが、かなり軟調でハイライト側に独特な効果があります。
色調も印画紙との相性も含めて少し変化しますので、一般的に、と言うよりは特殊な効果と考えた方が良いでしょう。
使用方法は原液で使用し、120秒から180秒程度あまり長い時間は試した事がありません。
薬品の調合は、特殊な処方を試してみると言うメリット意外に、この組成から他の現像液との性格の違いを
ある程度予測したり、組み合わせて使う可能性を模索できる部分にもあると思います。
原液で使用する事を考えても、この組成の臭化カリウムの量は他と比べて少なく、特徴の一つになっていると思います。
主薬のメトールの量も単薬である事を考えるとやや少なめで、そのへんのバランスが面白い所です。
また、アルカリ剤として使われている炭酸カリウムも珍しくそれらが総合的に作用して独特な調子を出すのだと思います。
次に紹介する Beers Two-Solution Formura もオリジナルは炭酸カリウムで紹介されていた様ですが、
現在殆どの処方集では炭酸ソーダに置き換えられて記載されています。それらの点に関してアンセルアダムスのテキストの中で
どちらを使用しても結果に特別な違いは見られないようだ、と言うような記述がありますので
この処方に関しても、手に入らない場合はあく迄推測ですが、置き換えて作る事が可能かも知れません。


4/16 .05