ドライマウント処理

ドライマウント処理はこのプレス機と、タッキングアイロン、専用のティシューなどを使って写真を台紙に張り付ける作業です。
プレス機そのものはシール社の物が一般的で構造自体は単純なのでここ数十年間は特にモデルチェンジのような物はなかったと思います。
写真の物は Commercial M210 .16x20インチ程度の印画紙ならばこの機種が必要になります。これ以外にはCompress 110 を長い間愛用しており、現在はスイングアームの物を見かけますが、昔の110でも非常にコストパフォーマンスの良い機種ですので中古で見つけた場合はお勧めでしょう。
Compress 110 は1本の支柱を持ったコンパクトな機種で11x14インチ迄をカバーしています。中心からプレスをかける構造は理想的で、プレートが小さい事はプレス時のゴミの侵入が少なく、清掃や点検も容易です。
構造上プレートよりも大きいイメージを処理する事も、分割してプレスして行けば可能ですが、210のような大きな機種になるとかなり無理があります。できるだけサイズにあった機種で一度に処理する事をお勧めします。

専用のティシューは何種類かの物が用意されていますが国内では限られた物しか入手できません。一般的にはカラーマウントは接着力が強く、全ての処理に対応できますが、逆に一度張り付けた物は剥がす事は出来ません。
アーカイバルティシューは、国内では恐らく販売されていないと思いますが、再加熱する事によって剥がす事が出来る物で、アーカイバルな処理の為には現在ではポピュラーになりつつあります。
それぞれにロールの物とカット済みの物が売られていますが、色々な大きさに対応する事を考えるとロールの方が品質もよく、単価も安くなるかと思います。
注意する点はロールの場合、不注意でロールに傷や折れ目を付けてしまうと、かなりの量が一度にダメになってしまう事、熱を受ける場所に保管しない事などです。
タッキング作業は印画紙や台紙にティシューを仮止めする作業で、本来は専用のアイロンを使います。私は先の細いこてを利用して自作していますので、その部分もこれから解説して行きます。

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