2011年05月
作者近況2011 2011年03月 2011年2月 2011年1月

07/31午後 昨日まで、大勢の人の中で過ごすイベントが多かった。大手出版社のレセプション、はたまた、、千葉に移住した人の交流会など。ホテルでのパーティーなど久しぶりで、、、ただひたすら酒を飲んでいたのでかなり酔っぱらってしまった。酔っぱらってくると、、大勢の中にいても不思議と気持ちが落ち着いてくる。

昔から学校も会社も苦手で、、大勢人がいる、、と、言うだけで萎縮してしまう。少しも大人になっていない、、そんな感覚。

年初より、個展のプログラムに集中してきたが、、、、昨年からの撮影は今回の展覧会とは別のテーマを模索している。いろいろな部分を統合して、、、現在の方向性を見極めたい。本当の作品はこれから先に生れるべきだ。

写真の価値についても考える。芸術は全てに於いて特別でなければならない。日常に置き換えられるものには興味が涌かない。デジタルであれ、銀塩であれ、、デタラメに操作しても、、、その気持ちは伝わらない。ハードが進化しても、、写真を作る事の難しさはまったく変わらない。それを感じるようになった。

夏の日射し、、グレー一色の地平、、繊細さを欠く空の表情、、、昨夏は何一つ生み出す事ができなかった。何かがあるはずなのだが、、見えてこない。ただ抽象的な雲や、水を追えば、何かを生み出す事はできるかもしれないが、、、夏の高い太陽の下、、、、それではない。

自然や、植物のエネルギー、、、生き物のような大地、、、何かを創りたい、、、、


07/25 朝、ゆうパックの集配センターから引き伸し機を発送。送料は5000円弱。台板。支柱、ヘッドの3個口なのでそこそこの金額。やっと部屋が片付いた。大きな荷物を発送していると実際の運動量以上に疲労を感じる。旅立つ荷物の気苦労を背負い込んでいるようだ。

昨日から風邪の症状で体調が悪い。夕方は気分転換に散歩。自宅の前の漁港までだが、、、魚釣りを見る。

写真をはじめた10代前半、、、田舎の小さな町の古書店で写真雑誌を買ってきて隅々まで見た。そこは確かに文化の入り口で、コンテストの受賞作などは、すばらしいと思った事もある。いろいろな特集の中から、自分の好みを少しずつ探した。選択肢はそこにしかなかった。


07/24 20日。久し振りにクリーニングに出したコダックのカメラは夕方なんとか回収。センサーの分解清掃を終え、きれいになって、、、と、言いたい所だが、取れないゴミやカビの指摘を受け、そこそこの状態で戻ってきた。このカメラもそろそろ寿命か、、、、

仕事で使うカメラがデジタルになって10年以上経つが、一台で全てをこなす万能機種、と言うようなものはない。センサーを含めたカメラと言うハードが、昔で言うフィルムにあたり、それぞれの撮影で使い分けなければならない。便宜的なものもあるが、私としては、その機種に振り回されるのではなく、使い込んで、、、使いこなす、、、年月がかかる。スペックの高い新しいカメラで良い写真がとれるのかと言うと、、、そうとも限らない。(少なくとも私の場合は)ちょっとテストしてこれはダメ、、、なんて言ってはいけない。フィルムと同じだ。使い手も選ぶ。

カメラのクリーニングが長引いて時間をつぶす間に、先月まで展覧会でお世話になったギャラリーに出向く。現在はロバートフランクの展覧会の会期中。この手のギャラリーには珍しく入場料を取っているにも関わらず盛況で、氏のオーラを再認識。私の展覧会だと、、、、、かたじけない

今では手軽な写真はデジタルだと思うが、プロにとって、当初はあきらかにデジタルの方が難しく、技術が必要だった。それを踏まえて考えると。現在のデジカメが、いかに、画像処理エンジン、AIの部分を進化させてきたかが解る。プロであっても、最近デジカメを手にした人には、カメラが画像をどう判断してどう言うふうに仕上げているかは知る由もない。写真家ですら、、押せば撮れると、、、思いかねない。

久し振りに見たロバートフランクだが、写真の中に被写体と向き合う理念や精神を感じる。1950年代とは、いったい写真にとってどんな時代だったのか。小さな35ミリ一枚に込められる世界。そのハンドカメラはデジタル化され、あきらかに多い情報量を記録できるようになった。今、これほどの感動を生む写真がそこから産まれているのだろうか?

写真に限った事ではないのかもしれないが、芸術は空想の理念の中にある。想像し、求めて初めて見えてくる。電池で光るモニターが想像力、感受性をどんどん衰弱させ、生み出されるものは皆つまらないものになっていく、、、しかし、それはデジタルのせいではない。

作り手は、、、求める事すら、、みずからの乾きも忘れてしまったのか???本当に欲しいものを作ろうとしているのか???

日本人はとても勤勉だ。誰かが、こうだと言えば、、みな、同じものを作りはじめる。芸術だと思えるような書道なんかにも、まるで格闘技のような段や級を付けて順位を競い合う。

芸術には優劣はない。比較ではなく絶対的な存在に意味があある。

5日ぶりに帰宅し、オークションで売れた引き伸し機の梱包。自分の中の何かをリセットしなければならない。


07/19 台風の気配の中、午後の電車でスタジオへ。撮影は21日だが、明日コダックのデジカメを分解清掃に出さなければならない。予約を入れているが、朝1で持ち込み仕上がるのは夕方。どうしても明日中に受け取らなければならない。しかもけっこう不便な場所にある、、、、

午前中はオークションで落札されたフィルムや部品などの発送で郵便局などを廻った。時折雨が降る。あまり神経質になってもしかたがないが、未知の人間を相手にするわけで、対応に神経を使う。引き取ってくれれば幾らでも良い、、、と言うものもあるが、、けっこうな金額まで競り上がるのは、求める側の気持ち。ある程度以上は責任が持てない。レアな銀塩にまつわるものを出品しているのだが、全て落札されるので、銀塩への関心は私が思うより高いのかもしれない。発送方法もいくらか勉強した。田舎にとって郵便局は大事なな存在だと思うようになった。生活してみて知ることが多い。

数日前から波が高い。先日は海開きだったが遊泳禁止。波飛沫で街全体がかすんでいる。以前の台風で雨漏りがあったので、できるならここにいたいのだが、スタジオも心配。何より電車が止まると出かける事もできない。


07/16 ロケを含め3件の撮影をこなし、修理工場に寄って帰宅。修理に出していた車はブレーキのキャリパーを中古部品に交換し、そこそこの金額でリフレッシュ。必ずまた壊れると言う、、不思議な確信がある。そう考えるべきだと、、、思うようになった。しばらくは大丈夫、、、などと考えては行けない!!

わずか数日留守にしただけなのだが、街はすっかり夏モードに変わっていた。宅急便を出しに行ったコンビニが、水着やうき輪で一杯だし、何よりヤンキーだらけ。マンションの駐車場も若い人でにぎわっている。楽しいような、憂鬱なような不明瞭な感覚。。。。


07/12 先日から気になっていた車のブレーキがどんどんシリアスな状態になり、買い物の途中急きょ修理工場に持ち込む事になる。50キロほど離れたなじみの工場までなんとか走り、すぐに分解してもらったがサビがひどく、ちゃんとOHする事になった。都内のロケの事もあるので、、、よい選択だったと思う。費用を工面しなければならない。頭が痛い。

代車として借りた軽自動車だが、けっこうな広さがあり、ちょっとしたロケぐらいでもまったく問題無い。ふだんはこのぐらいが調度よいのかもしれない。

突然の事でとても疲れた1日。疲れているとつまらないミスをする。買ったばかりの歯ブラシでガスコンロのバーナーを掃除してしまった。隣に置いてある使用済みと間違えて、、、、

明日から車で都内へ。代車の軽自動車だがかえって楽かもしれない(小金をけちって高速は使わないし、、、)。スタジオの暑さを想像するとうんざりする。しばらくはエアコンをかけてもまったく効かない。日曜には戻りたい。


07/09 少しずつ出品しているオークションだが、しまってある引き伸し機を出品する為組み立てて点検する。ありきたりなフジの機種だが点検してみると思ったより程度がよい。学生や知人にも声をかけていたが、オークションの方が早くて確実だとの判断。先日の現像ドラムの件しかり。

フジのS690シリーズ。この機種は今まで3台所有した。最初に買ったのはスタンダード(珍しい直射光タイプ)で、35年前。発売後、すぐに購入した。それまでの国産品とはあきらかに違っていて、しっかりした作り、多くのアタッチメントも好印象。その後、DX、カラー仕様などと追加し、現在手許にあるのはDX。散光光源の35ミリ用として使っていたが、暗室も手狭になり、分解して押し入れへ。

オークションには複数出品されているが、あまり人気はないようだ。ブランドとしては国産品は今一つ。意見は別れるが、、、実用なら6X9までなら国産、それ以上は外国製、そう思う。国産品は自動車もそうだが、愛情や愛着が涌きにくいデザインなのか、、、、

夜、ホタルを見に出かける。先週知人を誘っていたがメンバーが集まらず、流れてしまったイベントだが、、、ごく普通の、田んぼの周りの用水路に小さなホタルが光る。月の明るい夜だが、眼の錯覚???と言った感じで薄い光が点滅しながら流れていく。

御宿の辺りはほとんどが源氏ボタル。もう季節が終わってしまった。今日のは平家ボタルか??ライトで観察すると体調1cmほど。人のいないあぜ道で微かに光る。来週には農薬の散布があるので今年はこれが最後だろう。成虫になったホタルは何も補食しないと聞く。夜露だけ。1週間ほどの命。


07/08 スタジオから戻って2日経ち、やっと地デジ化に成功。安物を買ったので説明書が不十分、何度か設定をやり直すはめになる。中国で作られた説明書は誤植が多くかなり楽しめたが、、理解するのもたいへんだった。メーカー品のようにはいかない。

3980円と言う値段で、ダメ元だったがなんとかTVが見られるようになった。PCのスペックはまったく追い付かず、時々画像が止まってしまうのはしかたがないが、ちゃんと動いている時でも画像と音声が2秒近くずれてしまう。会話しているシーンなどどっちの台詞か解らない。まあ、字幕が出るので良好。

加工を注文してある部品がなかなか届かずダラダラ過ごす。来週後半は忙しいので体調を整えておきたい。3回の食事をちゃんととり、梅酒の副産物の梅で、フルーツケーキを焼いてみる。ホームベーカリーだが、焼き上がったあとにもう一度オーブンで焼き上げ良い感じに仕上がった。たまには甘いものも良い。その後は夕方まで堤防で釣りをしている人を見て過ごす。釣りは見ている方が楽しい。魚をもらえるかもしれないし、、、

先日からのオークションだが、落札品の発送はあと一点。来週にずれ込んでしまった。発送と言えば母親が送りつけてきた本を送り返さなければならない。勝手に送られるのも困ったものだ。少し気を許すと土足でどこまでも上がり込んでくる、、人の性は治らない。若い頃なら捨ててしまったが、こんなものでも他に必要としている人がいるかもしれない。、、、いないとは思うが、、、、、


07/06 2日ほどスタジオで過ごし、電車で帰宅。撮影ではないが、画像処理と諸々の雑用。スタジオは10日ぶり。都内は出かけるたびに暑くなる。スタジオの熱帯夜を久し振りに体験した。千葉に戻る前に秋葉原に寄って地デジ用のチューナーを買う。最も安いものを探し、3980円。これで本当に写るのだろうか???しかし、1万円以上出せばTVが買えるのだから5000円以上の出費はあり得ない。説明書のスペックでは、うちのPCへの対応は微妙だが、、これしか買う余裕はない、、と言うかダメならいらないと言う潔い感じになってしまった。

もともとTVはめったに見ないので携帯用のブラウン管TVと言う変なものしかなかったが、(これは撮影旅行中天気情報などで重宝する)それさえもう数日でゴミになってしまうらしい。もともとPCにはビデオ用のキャプチャーを入れていたが、今回のチューナーはUSB接続。まったくダメ!!と、言う事はないだろう。

とても深い霧の中、とても疲れて帰宅。秋葉原を歩き回ったせいだろうか。夜に終了した出品中のオークションは、全ての品物にかなりの入札があった。特に印画紙の現像用のドラムが人気だった。探している人がいるのは嬉しい。これはなかなかの優れもので、今後もこういう物は作られないと思う。ドイツ製だが発想が細やかで、使っていた当時は本当に重宝した。当時はチバクロームの自家処理に使用したが、今でもいろいろな処理に代用できると思う。

意外だったのは、30年前のモノクロのフィルムにけっこうな入札があった事。いろいろな物、、それぞれに求める人がいる。


07/04 昨日までに終了したオークションで、出品していたいくつかの物が売れた。

写真をはじめた頃、、、10代の頃など、あまり良い機材は使っていなかったので、コレクターのようにカメラを所有する事に関心がない。貧乏人のやっかみかもしれないが、ライカなど使うのはかっこわるい、、、ましてやコレクションなど、、、そんな感覚が未だに抜けない。常に機材は下取りにだし、使うものしか持っていなかった。そんな記憶が今でも感覚の中に居座っている。

しかし、、、この業界で働きはじめるにつれ、貧乏は恥であり、常に最新の話題の機材をストックし、幾らでも機材に金を使うと言う生活も長かった、、、、まあ、いらないものも沢山あるかもしれない。他のカメラマンよりは少ないが、、、多いのは照明機材、私の年令では、、このへんのこだわりが強いのでは、、、

何を処分したいのか???処分、と、言う感覚はあてはまらないが、、、これは捨てるより、、誰かが使ってくれないのか??そんな事を考える。いわゆるビジネスとしてスタジオで使っていたものではなく個人的に、求めてきた機材、、、それは捨てるより、何かの道筋を、、、

写真の世界はハードに於いてここ数年で飛躍的な変化を遂げた。未だに銀塩が表現力として優位だという人もいるが、、、長い間写真に携わった感覚として、、情報量、、再現性として、もはや、、争う領域ではなく、住み分けの世界に入っている感じがある。

写真を芸術たらしめるのは客観的な情報量ではない。方向性だ。何もかもではなく、、、何かだけ、、、そこがポイントなのだがハードの文明は性能にどんどん何かを足していく。多くを持っているものが勝者だから???文明の方向性は、芸術と逆行している??

10代の私が今、写真をはじめたら何を作るのだろう?そんな事をときどき考える。ありきたりな色彩を排除してモノクローム、、そして階調も選りすぐっていく、、、全てが写る事に興味を持たないのではないか?そんな事を考えていると、銀塩の旧式な機材に関心を持っている人が、あながち、、懐古主義のコレクターばかりとも考えられない、、、

先日オークションに出品した100フィートのフィルムのローダーは3台とも高値で売れた。芸術への道筋として、銀塩は、新しい、近道を、見せてくれる。

デジタルからそこに至るのは、とても多くの物を排除しなければならない、、、かえって長い道のりだ、、、、、


07/03 しばらく暗室で作業していたが、とても湿度が高い。エアコンを切るとすぐに90%。去年もそうだったのか?もちろん屋外はもっと高い。暗室はしかたがないが、今年の節電を考えて、扇風機を買うことにした。学生時代に友人の実家からいただいたものが1台あるが、本格的に使うにはちょっと心もとない、、、重くて室内での移動にも一苦労、、、何より太く編み込まれたコード式のリモコンで、操作するたびに感電しないか?発火しないか?とにかく心配である。扇風機やエアコンの火災が意外と多い事をニュースでも耳にする。

ここ数年は、何かを買う、、、と言う事が少ないが、、、たまに、、必要なものがあるとオークションで探す事が多い。私の欲しいものは意外とすぐに見つかる。もちろん、、安物買いの銭〜〜〜という経験もあるが、扇風機ならば大丈夫???今朝届いたが、とても快調に動いている。安くて助かった。

そんなオークションだが、今まで出品した事は一度もなかった。しかし、写真関係の不要品が多く、経済的にも苦しいのでいくつか出品してみる事にした。処分するのに困っているものでも、意外にも、探している人がいるかもしれない。生活費の足しになればなお良いのだが、、、、、

使っていないものと言えば、、先日スポッティング用のスコープを写真家の風間さんに送ったらえらく喜ばれた。申し訳ない安物だが、我が家でホコリをかぶっているよりは良かったと思う。

手始めにカラープリントで使っていた測定器、現像用のドラムなど。薬品など処分しづらいものも出してみた。使わなくなって久しい100フィートのフィルムローダーなども、、、ついでに期限切れのフィルムも、、、、、使用しなくなって期間の長い物ばかり、使えるかどうか解らない物を売るのも考えものだが、、できるだけチェックはした。フィルムや薬品などは調べようがないし、主観による部分が多すぎる。、、、、、あまり考え過ぎてもしょうがない。とりあえずやってみる


06/29 昨日から車の調子が悪く、又してもブレーキが固着しているようだ。去年2度もOHしたが、1年持たなかった。この冬の北日本の大雪の影響もあるかもしれないがせめて2年は、、、持たせたい。昨年2度めのOHの時は5万近い出費だったので憂鬱。

すぐに修理に出さなければならないのか?そのへんが微妙なのでタイヤを外し細かくチェックしてみた。こんなに頻繁に壊れるのでは、、、自分でOH、、、と、言う考えもよぎったが、錆の塊とかしているキャリパーを見ていると癒えてしまう。全てのネジが固着、すぐに折れてしまいそうな感じ。パッドもローターも大丈夫なので今なら部品代は2000円以下、、、しかし、エア抜きのボルトが折れてしまったりしたら、、、意外と小心者である。

いろいろと考え、、、状態もよく観察したが、、、しばらくこのまま乗る事にした。確かに引きずっている。燃費もいくらか良くない、、、しかし、パッドが焼き付く、と言うほどでは無さそうだ。フロント、左右両輪とも、、、特に右はひどい。ホイールはかなり過熱する。とにかく注意して乗り続ける。都内のロケは、、夏の撮影は大丈夫か???


06/27 先日完成したダースト138のネガキャリアだが、実際にフィルムを装着し何度かテストをした、その結果、150ミリレンズでも最小限のケラれで済むように何度も分解し上のプラスティック板を削りなおさなければならなかった。焦点距離に対するケラれの量を11x14インチ程度で試算したのが失敗で、実際には16x20程度の大きなプリントにも使いたい。

このシステムに大きな期待を寄せるようになった為、続けてL1200用を製作する。本当に必要なのはこの引伸し機で、バリポイントの光源を組んでいるのでホコリやゴミの要素は極力減らしたい。キャリアのハウシングが小さいので、キャリア本体から作らなければならない。ベースとして3ミリのアルミ板にCNC加工を発注する。点光源では、、、吉と出るのか???

デジタルの世界と違ってウェットプロセスでは光学系の呪縛から逃れる事は出来ない。たとえコンタクトプリントでも垂直に転写するわけではない。シャープネス、解像度、と言う点ではもはやインクジェットにかなわないが、、、私自身、まだ、レンズと光源の関係を極めたとは思えない。光はとても不思議で魅力的だ。もう少し、、、この機械と付合いたい。

先日ニュースで、撮影のあと、フォーカスをコントロールできるカメラの発売が近いと言う話を耳にした。その仕組みは画像を3Dデータとして記録し、RAWデータのように、必要な画像を再生する事ができるわけだが、おそらくピクセル単独、あるいはグループで、距離情報を記憶しているのだと思う。映像を記憶するメディアは、デジタルの技術によって限り無く人間の知覚に近付いていく。その先にはきっと新しい芸術が存在するのだが、、、、、

芸術にとって、情報量はどの程度意味を持つのか???人類が生み出すメディアはどんどん進歩し全てを記録するようになっていく、、、、、むしろ消しさる事が必要か???何を消していくのか、、、色彩を排除し、、不必要な階調を消去する、どこまで写したか、、、ではなく、、、何を消し去ったか、、、何もかも見えているのではなく、、、何だけが見えるのか、、、、

私には、写真は、、排除する事、、、消しさる事、、、引き算の過程が多い。フィルターは、光を遮っていく、、、フレームは、、他の世界を排除する、、、流れる時間はシャッターによって特定の空間で固定される、、、、、ある意味、、、客観性は排除されていく。。。。。。。。


6/25 ネガキャリアが完成。試作品段階だが、使用しながら調整を進める。ネガは程よく引っ張られ、綿棒でたたいてみると張りのある感触が伝わってくる。平面性は今一つだが、部分的に張力を調整すれば改善されると思う。

比較的精度が必要なベースのアルミ板はCNC加工を発注したが、キャリアの上面は、精度が必要無いので、プラ板を自分で加工した。発注した部分より見た目が大きく劣り、作業中も、、、気分はすぐれない。予算を考えて小銭をけちる、、、、予算が許せばベースはジュラルミン、上面はアルミ、、、そんな感じだ。

昨日完成する予定だったが、、、塗装の仕上がったアルミ板を引き取りに行き、発作的に午後からはドライブ。一人で房総半島を一周した。半年ぶりにエンジンをかけ、ガソリンスタンドまでなんとか辿り着いたが、調子がおかしい。戻って修理し、再び出かける。2番のシリンダーが失火。デスビとプラグを修理。治ってしまえば好調。顔が真っ赤に日焼けして、、、帰宅。


6/24 昨日塗装の終わったアルミ板を自宅に持ち帰る。アルミのプレートはCNC加工でネガのサイズに穴を明け、耐水ペーパーで磨いたあとグラファイトで塗装。これをネガキャリアのベースに使う。現在考えている方法は、シートフィルムの4辺に薄い金属板を張り付け、外側に引っ張ると言うもの非常に原始的だが、バランスを工夫する事で効果が期待できる。

日々の課題、、、、いつも技術的な事が目の前にあるのだが、、、それが自分を支配しているわけではないと、、、何かに言い訳をしている。

昨日、梅酒を仕込んだ。昨年の物を味見したが、少し切れが悪いように感じる。まろやかと言えば、、、それなりに完成しているが、、、

少しづつ疲れが取れてきた。身体のバランスが回復に向っているのを感じる。


06/22 2日目の撮影で手こずって1日徹夜してしまった。ハンズで買い物をして電車で帰宅。塗料を探していたのだが、名前が解らずネットでは見つけられなかった。引伸し機の部品を塗装するのだが、ステンレスや金属に、とても密着し耐久性がある。こういうものはハンズだとすぐ見つかる。

自宅に戻ると加工を発注してあったアルミのパーツが届いていた。とても良い仕上り。自分で加工するより遥かに安上がりだったと思う。ハンズで買ったものは塗料のブラッセン、セルラのエンビ板、真鍮板、接着剤、オームフレックスのシートなど。これらを使ってダーストの138用の4X5のネガキャリアを作る。ガラスを使わず平面性を上げる為、4方向に引っ張る構造を考えている。真鍮板の加工で悩みそうだが、、、

帰宅後車で出掛け、梅酒用の梅を買う。先週1キロ1000円近くしたが、今日は500円。待った甲斐がある。明日仕込む予定だが、まずは去年の梅酒をカメから出さなければならない。どんな味か楽しみだが、けっこうめんどくさい。


06/20早朝 2件の撮影の為にスタジオへ、東急ハンズでいくつか用意しなければならないものもある。できるだけ早く戻りたい。

06/16 プリント作業の為のネガキャリアの制作。近年使うフィルムが多彩になり、ニュートリングに悩まされている。常に両面、片面はガラスを使用していたので、引伸し機の金属キャリアが見つからない。もともと購入していないような気もする。自分で作れるような部品だし、オリジナルはサイズが微妙に小さい事も気に入らない。

とにかくニュートリング。特に、アグファのフィルム。しかもカーリングがあり、本来ならバキュームのキャリアを使いたい所。ところが引伸し気の集光率を上げるにつれて、アンチニュートンガラスは使えない。ただでさえガラスのフキあとやゴミに苦しめられている。なんとかガラスを使わないでプリント、、、そんな事を考えている。

30年以上、全てのフィルムにずっとガラスキャリアを使っている。露光時間が長い為、とにかく平面性を維持したい。しかし疑問もある。時には上面のガラスを外しているし、圧力はあまりかけていない。ハレーションを防止する為、ネガの余白はガラスにしっかりとマスキングするので上面に向けてカールしているネガの場合、下のガラスも必要無いのではないか???とりあえず外して、、と思ったが、金属のマスクがない。まずはこれを作らなければならない。

考え方として、、、ネガをテープで張り付けるだけでなく、4方向に引っ張る形で固定する事は出来ないのか??これが課題である。現在はスキャナー用のマスキングテープでガラスに張り付けているが、これでは均等にフィルムに力を加える事が出来ない、、、、、


06/12 2月に壊れてしまった暗室のエアコンの修理の為、作業台周りを片付ける。濃度計やスキャナーなど精密機械が多く、また、ずっとプリントやネガが散乱していた為先延ばしになっていたが、これからの季節、湿度対策にエアコンは欠かせない。

突然動かなくなったエアコンだが、室内機を分解したサービスマンの話によると、修理代が高額になるので買い替えた方が良い、、、とのこと。出張代金の4000円弱を支払い修理を断念、、、そして、、隣町のケーズ電気にエアコンを買いに出かける事に、、、、、。しかし、いざ店頭に並んでいるエアコンの値段を見ると、、、なかなか購入に踏み切れない、、少し考える事にして自宅に戻る。安くなったとは言え、5万円以上。しかも安い機種は3年保証のみ。5年、10年の保証がつくのは、もう少し高額な機種になる。そして、この場所ならではの不安が、塩害。対策品はさらに高額

この点は、修理に来たサービスマンも話していたが、この辺りでは修理のほとんどは室外機の腐食によるもの。室内機の基板やモーターが壊れた、と言う今回のケースはごく稀らしい。。。いろいろと、安上がりに済む方法を考えるが、、、、

中目黒から引っ越して2年弱。エアコンも自分で取り外して持って来たわけだが、、、実は同じ機種がもう1台ある。6畳の和室に置いてあるが現在はまったく使っていない。これを暗室に取り付ける、と言う手もあるが、高圧タイプの冷媒の為、配管を何度も取り外すのはダメージが大きい。、、、では、、冷媒関係以外の全ての電子部品を暗室の機種に移植する、と言うのはどうだろう??

室内機の基板が損傷した原因はおそらくブロアモーターの故障。理由は解らないが、、、、さしあたって、、出費を最低限にする手立てとして、、和室のエアコンをドナーとして、室内機の電子部品を全て取り外し、、、暗室の機種に移植する作業を開始。壁際の狭い空間、、取り外しにくい奥まった部品、、、などなどで苦戦したが、、、、、なんとか再生に成功した。今のところ問題なく動いている。

和室のエアコンは取り外し、予備の部品として確保。使ってなくてもいずれは塩害で壊れるわけだし、、、次に室外機の基板やブロアモーターが壊れた時に使用できるかもしれないし、、、ときどき生き方そのものが貧乏臭いと思うが、、、、、この性分は生まれつきなのか????


06/07 いくつかの撮影が続きスタジオに長居してしまったが、久し振りに帰宅。暗室も片付けなければならないし、何より、2月に塩漬けにしたアンチョビを仕上げなければならない。

アンチョビは2月に20キロほどを2度にわけで塩漬けにした。20キロと言うのは市場で買ってきた重さで、実際には半分近くマイワシが混ざっており、実際に仕込めたカタクチイワシの量は3分の2程度だと思う。それにしてもけっこうな量で、大きな容器が2つ風呂場に置いてあり、浴室を使うたびに運び出さなければならない。

日本で本格的なアンチョビが作られない理由に、カタクチイワシの大きさがあると思う。そして季節にもよるが、大きくなるに従って皮の辺りに魚臭い滑りが強くなる。私的には皮と一緒にこの滑りを全て取り去り、水分を乾燥させ、オイルに漬け込む方法をとっている。片身になったイワシは1000枚以上あるのでとにかく時間がかかる。今回は4日間で全て終わらせる予定。

今回、予定では御宿の海水で塩抜きする予定だったが(これは良いアイデアだと思っていたのだが)原発事故の事を考えて中止。普通に塩抜きし、天然塩につける事になった。瓶詰めも改良し、底に降りてくる水分をさける為イワシを1cmほどかさ上げして並べるほか、ビン底に少量のブランデーを入れる。オイルはスペイン産とイタリア産の2種類。7度前後の冷蔵庫の野菜室で熟成させる。

昨年仕込んだ物だが、現在とても良い味になった。何度か仕込み、、最後に塩分濃度を上げたものが臭みも少なく味が良いように感じる。国産の代表格は昔からあるアオハタの缶詰めだと思うが、確かオイルは棉実油、イワシは収穫時期を限定して小ぶりなものを使っている。茨木か福島に工場があったように記憶している。他にも最近の地産ブームで各地でいろいろ作られるようになったが低塩分のフレッシュタイプが多いのではないだろうか。何よりとても高価である。おそらく、レストランでは自前の物を作ってストックしていると思うのだが、下味に使う場合が多いので、オイル漬けしないのではないだろうか。

この土地に引っ越してきた理由の一つは、こう言った食在が豊富に手に入る事だが、、原発事故の影響は不透明なままだ。このグレーゾーンは今や日本中に広がりつつある。


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