作者近況2011 2010年11月 2010年09月 2010年7月 2010年6月

01/31 早朝から車でスタジオへ。3件ほど仕事をこなして戻りは週の後半か、、、この週末は久しぶりに来客があって少し休んだ、これから忙しい。

01/28 昨日、つぎの個展のギャラリーが決った。

いくつかのギャラリーを廻ったが、、、最も希望していたギャラリーで期間も2ヶ月。最良の結果。国内では9年目の個展。

作品を発表する、、、その方法はいろいろあると思うが、写真の場合、量産型のメディア、、、たとえば、雑誌やWeb などなどが一般的かもしれない。特に、日本に於いては写真は印刷されるもので、出版物に対して従属的に受け取られやすい。だれかが写真家だと言う事を証明するには、、、たとえば、どこそこの雑誌にのっているとか、こんな写真集が出ている、などと印刷物を使って説明するのが手っ取り早い。そして写真家が売り込みに行く先は、概ね出版社、、、となってしまう。

もちろん、量産に相応しい写真もある。というか、、、それがほとんどかも知れない。私自身、書籍の表紙に使っていただいたり、CDジャケットのイメージなどを製作する事は多いわけだが、そこにあるものだけが写真ではない。

誤解を招きやすい表現になるが、プリント、それ自体が工芸品としての価値を持つ写真。大量生産、大量消費的な価値を超越した所にある写真、、、貫かれるのは作家の意志だ、、プリントそのものに目的を見い出す、強い創作への意志。

もちろん、印刷や複製をまったく受け付けないわけではない。大事なのはそれが生み出される時の方向だと考える。雑音だらけのラジオから聞こえてきても、、、モーツァルトはモーツァルト。魂は伝わっていく。


01/27 夜明け前。久し振りに車でスタジオへ。昼前ぐらいには着きたい。

01/27 昼前にスタジオに着き、昨年より溜まっていた書類の整理、一月以上留守にしtら割りにはこぎれいな印象。一月以上ほったらかしのパキラは致命的に弱っている、、、とりあえず水をやる。午後からは作品を持ってギャラリーへ。


01/26早朝 昨夜、赤外シートフィルムの現像を全て終えた。本来なら続けてアクロス、テックパン、オルソ、、とフィルム作業を続ける所だが、ネガ作りの指針を見る為に、今日1日プリントしてみる事にした。。。いろいろな意味で気になるネガがある。。。

撮影から戻り、暗室の温度が安定するまで約40時間、やっと作業できる環境になった。5度以下だった全ての物が結露しなくなるにはけっこうな時間がかかる。昼間の水温は7度くらい。

仕上ったフィルムを見てみると微かなスクラッチのある物が数枚、、、、ガスのボイラーは不安定で時々水温が30度近くまで上がってしまう、、、軟らかくなった乳剤に乾燥前のスポンジがキズを付けているのだろうか???他に原因があるのかも知れないが、水温は低くても良くないが、特にフィルムは高いのも問題だ。硬膜劑を添加してあっても、あきらかにいつもより乳剤がゆるい。特に赤外フィルムはキズがつきやすい。

撮影以前のスクラッチのようにも見える、、、、、とにかくトラブルは多い。これからプリントしながらさらにチェックしよう。いつもより勤勉に働いている気がするが、、、こんなものか、、、もうすぐスタジオでの仕事もあるので時間は限られている。


01/22 何か撮れるかも知れない、、、そう思いながら秋田、山形、新潟の日本海を経由して帰宅する。途中何度かカメラを出したが撮影には至らなかった。

今日は、茨木のサービスエリアで目覚めたが、初めて朝日を見た。1ヶ月以上北日本を廻ったが、晴天と言える日は正月の2日ぐらい、それも晴れ間が時々見えるくらいで、、、青空を見る事は一度もなかった。関東はこんなに晴れていたのか、、、、、大量に残ってしまった赤外のシートフィルムが恨めしい。


01/19 最後のつもりで現場に出掛けたが、当初は風がなくただただ雪が降り続けている。あっという間に10cmほど積もったか、、、ここは不思議な場所で、、、それは恐らく、雪が降っても全て突風で飛ばされ、、積もらないから???柔らかな雪を見るのは久しぶりだ。

かなりの雪の中、360ミリを構える。あっという間にカメラの上に雪が積もる。応急修理したカメラだが、何とか使えそうだ。

午後からは風が吹きはじめ、積もっていた雪が飛ばされる。明日も風が強かったら引き上げよう。


01/18 風が弱いのは下見の時だけ。その後は結構、、、風が強い。10年以上前になるが、脚立に乗っていて三脚もろとも突風で飛ばされた因縁の場所だが、、、又してもやってしまった。

突風で3脚が飛ばされ、カメラを破損。あっけない。いつもカメラケースとの間にハーネスを繋ぐのだが、いくらか風が弱く、、、油断した瞬間の出来事だった。リンホフのフロントステーが折れてしまった。丈夫なカメラだが、氷の上に叩き付けられれば、、、ベースのレール部分は大丈夫だったが、、、フロントフレームが、固定出来ない。もはや撮影はムリかと思ったが、、、一応ホームセンターで、ペンチなどを購入し、応急処理をした。ガイドが折れてしまったがストッパーだけでもそこそこ固定できそうだ、、、、、、、、

気持ちが乾いている。修理の事を考えると気が重いが、、、何か、、、感情が涌いてこない。明日、このカメラでもう一度トライして、それでダメなら帰ろうと思う。


01/15 遠野に着いた。ここから釜石に向う途中の仙人峠。この付近のダム湖を撮る。夕暮れ時に下見する。比較的風が弱く穏やかな感じ。本来とても風の強い所だ。以前カメラごと飛ばされた嫌な思い出がある。ここを撮影するようになって20年以経ったが、最近ではアマチュアのカメラマンに会う事が結構ある。そう言う意味では写真はブームなのかも知れないと、、、良いような、、、悪いような、、、

とても魅力的な氷、立ち枯れの樹木も美しい。昔から変わらない。今年のコンディションはそこそこ。


01/14 1週間以上頑張ったが、日本海側の撮影を断念する。強風の中のカットは、ブレている可能性が大きいが、、なんとか1カット。これが限界。再び強い低気圧が近付いていて今日を逃すとしばらく青森に渉れない可能性がある。

頭の中では、吹雪の翌朝のふっと静かな時間、、、などと、考えていたが、、そんな日は一度も来なかった。何とかとれるカットは、海岸の大きな岩の影から風と雪を避けながら、、、そんな感じだ。

今回は天候に翻弄され最低の感があるが、腰まで雪に埋もれた車を数時間おきに掘り出す、、、そして安全な所に移動、、、そんな事を繰り返しながら5000キロを走った。タイヤの空気圧を何度も調整し、雪掻きのへらやブラシも購入、、、久し振りに雪国を堪能。複雑な心境で青森に上陸。とても疲れたが、、何とか撮りたい。


01/09 松前に着て3日目。ずっと吹雪いている。雪まじりの10メートルの風がときどき20メートル以上の突風になる。吹雪きはじめると雪の量も多い。

ずっと海岸線で被写体を探しているが塩分を含んだ雪でカメラのダメージが大きい。各部がすぐに凍り付いて動かなくなってしまう。昨夜、車のエンジンオイルで応急処理をしたが気休め程度だ。雪をかぶってしまうとまた凍り付く。

突風と、断続的にやってくる吹雪。カメラを構えて待っていても結局ひとときも止まる事はない。軽量化の為に用意したマグネシウムの雲台は揺れが止まらなくて使えない。

このストレスは何時まで続くのか??明日は少し風が弱まって、、、そう考えながら吹雪の中、揺れる車内で朝を待つ。


01/05 雪のない道東に見切りをつけ再び日本海に戻る。松前周辺の海岸線を撮影する予定。たとえ吹雪いていても、雪があってこそ北海道の写真と言う結論。

野付周辺は相変わらず寒波と暴風が続いているが正月の2日間だけは穏やかな天気だった。風蓮湖のほとりで1カット。


12/31 根室の道の駅でこの日記を書く。22日に御宿を発ち10日が過ぎた。

出発前日には大洗発のフェリーが低気圧で続けて欠航。その後は大間発のフェリーの欠航。何とか道内に入ってからも、日本海側で吹雪の為2日間の足留め、そして羽幌では一晩に1メートルを越す大雪、その後も雪崩による通行止めでさらに2日の足留め、、、、、さんざんだ。

なんとか太平洋側の野付半島で撮影を開始した。強風だが天気は良く、何とか歩き回っている。なぜか今年はまったく雪がない。白い雪原がモノクロームではとても重要だ。それに代えたイメージがなかなか浮かんでこない。気持ちの切り替えがなかなか、、、、

強風の中、泥の上を何日か歩き回る。少し移動しなければならないようだ。


12/21,22 北海道の撮影の準備を進めている。フィルムホルダーの清掃と、フィルムの入れ替えで手こずって、、、、もうすぐ夜が開ける、、、外は嵐。使うフィルムが絞り込めない、、、

本当は明日のフェリーに乗るはずだったが、、、、今朝、明後日までの便の欠航が決まった。予想外に低気圧の影響が大きい。乗る船が全然出ないのではしかたがないが、、、代換えの陸路を考え、大間から函館に渡る便を予約した。出発への区切りがつかなかった自分に、、、いらだたしさを覚える。

機材の準備に時間をかけられる事は良い事だが、、準備ばかりで、なかなか出掛けないのも考えもの。

赤外のシートフィルムは全てバキュームのホルダー、、と決めていたのだが、、バキュームホルダーの枚数が足りなくなって、普通のホルダーも7枚ほど。最も多く用意したのはオルソフィルム。いつもの事だが、フィルムのパッケージがお粗末で不安になる。今回は2種類のエマルジョンになってしまった。極短い時間だけ供給された、箱入りで、しかも、間に保護用の紙が入ってないタイプ。このエマルジョンはこれで全て終了か。先月入荷した物はまたパッケージが変わっていたが、、、、、、

少し眠って、起きてみたら嘘のように嵐がおさまっていた。少しづつ機材を車に積み込み、昼には出掛けたい。青森まで高速で一気に走る。


12/20 御宿の自宅に戻り、撮影の準備を進める。都内にいた数日間で、あまりにも多くの事があり、、、、気持ちの整理がまだついていない。多くの人に会った。とても疲れている。撮影を続ける事の意味を何度も考える。作るべき物は、、、特別な物でなければならない。

試すべき事は多い。必ずできると信じていなければ、何も生まれない。

あまりにも迷いが多い。


12/16 水温が低くなりプリントにはちょっと辛い。一気に寒くなった。曇っていたがベランダでカメラのテストをする。

先日、初めて眼鏡を作ったが、別に日常生活に不自由を感じていたわけではない。眼鏡店で検眼してみると、両眼とも近視、乱視が同じくらい進んでいた。老化みたいな物か、、、、。スタジオワークやロケでは決像したスクリーンを見るわけでまったく不自由はないが、最近執着している風景には都合が良くない。

赤外域もそうだが、遠景がシャープなフィルムを使う事が多くなった。ハッキリ言って肉眼よりもシャープで、不本意な結果を招く事もある。山麓のローカルコントラストなどはその最たる物だが、赤外のシートフィルムなどは、まったく見えてなかった飛行機雲がスクラッチのように写ってしまう。これは最初なんだか判らずに現像行程などをチェックしたが、飛行機である事が分った。肉眼ではまったく判らない。

使っているフィルムに少しは近づけたい、、、それが眼鏡???であるが、、、、何故、いろいろなフィルムを使うのか、、、と言うのはさておき、、赤外域のフィルムには絶対的な特長がある。一つには、遠景と近景を均等に描写する空気間の無さ、そして、植物の力強い描写、そして私が最も期待するのは、天空と大地のメジャーなコントラストの縮小効果。普通のフィルムでは大気の表現があまりにもうすっぺらい。、、、、、これはなかなかうまく行かない。

現在使用している赤外のシートは、感光域が820までという表示だが、実際はもっとチープだ。今までロールで使った赤外のフィルムと比べると植物の表現は物足りなく感じる。いったい、私が求めている赤外域はどのくらいの波長なのだろう?このフィルムに760のフィルターを入れると恐ろしいほど感度は低くなる。720ぐらいが限界だ。現在は680を使って何とか通常の露光を可能にしている。これより感度が下がると雲が流れてしまって、空の立体感が失われる場合がある。赤外域の感度、シートフィルムのシャープネス、、、諸々の条件はこのフィルムを使いこなすしか、、、方法が思い付かない。

そんな事なので、、、デジタルのカメラで赤外域の表現をチェックしてみた。680から760までフィルターを変えて撮影。今日は曇だが、760nmオーバーでも十分に撮影できる。このくらい自由にコントロールできれば、、、と思うのだが。。デジタルはデジタルである。

そして解った事は、、、このフィルムの限界。、、、、、意外と感光域がない。、、、、、、しかし、全てを把握し、限界まで使う。

明日からはスタジオ。忘年会や、諸々の用事をこなす。朝早く出る。


12/15 午後の暖かい時間に、ベランダに出て三脚の調整。久し振りの暗室なので気晴らしの時間が長い。

ここ数年間、、、三脚の水平方向の締まりが悪く悩まされている。最近では夢の中でも、、、やっと決まったアングルがホルダーを入れる時に動いて目が醒めた事がある。今使っているミドルクラスの三脚は、10年ほど前に撮影の途中で急遽購入した物で、(愛用の三脚を秋田県で撮影中に盗まれてしまった)構造的に、不満が多い。センターポールが2段式で、これが良くない。買い替えたいのだが、気に入らないのは、センターポールの締め付けだけだから、、、買い物の優先順位は、、、、低い。

初めて部品を分解し、清掃後組みなおしたが、、、効果は僅かだった。(少しは良くなった)

夕方になってベランダに出てみると、、、とても寒い。天気予報をチェックしてみると、、、北海道や東北も、やっと本格的な冬になったようだ。

私は本を読むのがとても遅く、子供の頃から家族全員からバカ扱いされていたが、、、今ではもっと遅くなった。そんな事なので、、周りの人間には活字は読まないと断言しているのだが、、、、つい、、、読んでしまう本もある。1日、、、1ページくらいしか読めないが、、、つまり、好きな文章ほど、読むのに時間がかかってしまう。人は、、、そう言う性を一生背負って生きる物なのか、、、、、、、

それとは関係ないが、、、先日、はじめて眼鏡を作った。


12/14 ガラス工房での作業がほぼ終了。12日に火を入れて、現在順調に温度を上げている。10日後には1000度を超え一旦、1400度で新しい坩堝を焼き締める。写真もそうだがガラスも結構手間がかかる。2日ほど手伝うつもりが、4日間も通う事になってしまった。溶解炉の作業以外では、両軸回転機の設置。研摩作業に使う物らしいが、インバーターを付けてくれと言う注文で、とりあえずつける事は付けたが、パラメーターが複雑でまったく理解出来ない事と、、、三相の配電盤についたコンデンサー、、、これを外さなければならないかどうかがまだ不明。勝手に外してよい物なのか????

明日からは、中断していた新作ののセレクト作業、北海道の撮影の準備を再開。


12/11 スタジオでは4日間、そのうち2日は忘年会。撮影は1件で画像の加工作業が数件。久しぶりに時間があまって、スタジオのロッカーを片付ける。最近広告の仕事は少なくなったので、いらなくなった物が多い。物撮用の置具やアクリルパーツなど、、、フォグのマシンや、料理の撮影の湯気のマシンなどなど、、、、デジタルの加工で代用できる物はめっきり使わなくなった。いざと言う時に一度に捨てるのはたいへんだから、、、少しずつ処分をはじめよう。

あまり仕事をしていないせいか、今年は忘年会も楽しい。昔はまったく仕事上の忘年会に出なければならない事が多く、とても憂鬱だったが、、、、今年などは、、、全てただの飲み会だ。誰に気を使う事もない。馬鹿げた時代は終わった。

今日は、朝から画像の加工を一点。その後はガラス工房まで戻り、溶解炉の再着火の為の最終行程。昨日やっと部品が届いた。セラミックで包まれたプラチナの温度センサーは手作りで、注文してから2週間以上待たされた。今回はセラミックの保護管のみを交換。明日には着火できる。消火してから4週間近く経った。明日火を入れたとしても営業開始はクリスマス頃か、、、、、

北海道の撮影の準備もはじめた。夏にニセコで無くしたデッサン用のスケールも昨日、忘年会に行く途中の新宿の世界堂で買った。新宿にはまだカメラ店が沢山のこっていてびっくりした。折り畳み式のフィルターポケットを買う。中古ながらとてもしっかりしている。500円は破格。


12/06 昨日のイメージを続けてプリントする。本番の紙になって作業はぐっと具体的になってきた。今日はグレードを低くしたフィルターでローカルのコントラストを下げ、プリントワークで全体のコントラストを調整する。、、。続いて同じイメージの別のネガ、、、これはオルソでまったく表現が異なる。同じモチーフを同じ時間に撮ったと思えないまったく別の感覚。オルソのフィルムは、3年目になるが、、、少しだが感覚が掴めてきた。

今までの抽象的なモチーフと違って風景から強いイメージを引き出すのはとても難しい。しかし、、とにかく風景にこだわっている。モノクロームの表現力を、あえて具象的な風景で確認したい、、、、、色彩には置き換える事のできないなにか、、、、、、、、

明日からはスタジオで撮影。しばらく戻れない。冬の北海道の撮影に備えていろいろと買い物もしなければ、、、、夏の北海道の撮影で3キロ痩せて、戻ってからの2ヶ月で5キロ太った。今年は特に体調に不安を感じる。


12/05 朝、暗室の作業台を掃除していて、指先を切った。昨日の電球のガラスが結構残っている。しかも作業中は足の裏にも刺さった。

昨日の光源で、露光用のマスクを作ろうと思ったが、露光機はほぼ完璧なので、プリントサイズを正確ににきめる為、セレクトの決まっているイメージをイルフォードの紙で伸ばす。フジやケントメアでテストプリントばかり続けていたのでこの紙でさえ、目からウロコが取れたように美しく感じる。自分にあわない印画紙を使う事がこんなにストレスになっていたとは、、、、紙を選んでは行けない、、、そんな呪縛から、なかなか逃げられない。

まだフィニッシュでは無いが、今日のプリントは作業自体がとても気持ちがよい。サイズはとても重要だ。


12/04 昨夜、寝ている間に、突然、引伸し機のマスク用の露光機のアイデアが浮かんだ。うとうとしながら考えていた、、、と言うわけでも無く、、、まるで夢の中で誰かが教えてくれたような不思議な感覚だった。LEDの電球を曲面の反射板で反射させて、、、と言う物だが、、、電球を倒立型に設置するアイデアは今までまったく思い付かなかっただけに、、、、降りてきた、、、と言う感覚だ。

朝早くから試作品作りに取り掛かる。午後からはガラス工房の忘年会の予定があるのでので取り急ぎ、形だけでも、、、。以前引伸し機のヘッドを改造する為にいろいろな大手メーカーのLED電球をテストしたのだが、その残りのパナソニックを使用。白いお椀状の物を張り付けて上向きに固定。均等な照明、柔らかな影が得られるか?????結果はダメだった。つまり、、、所詮リングライトなのである。、、、影の形状に独特なパターンがありコントロールしづらい。

そして午後だが、、、予定されていた忘年会はメンバーが集まらず中止との連絡があり、、、、再び光源の制作に取り掛かる。今度はLED電球を分解して発光部のLEDのみを取り出して使用する事を考えた。パナソニックは発光体が大形で1個だからうまく取り外せるかも知れない。。。。購入した時はとても高価(この手の電球の中でも最も高かった)で、、手が震えるが、、、ガラス部分を破壊し、、、少しづつ分解。熱対策、シーリング、、、とても良くできている。インバーターらしき基板の材質も立派、、、、分解しづらい。電球のガラスで3ケ所も手を切る。樹脂製かと思っていたが、電球はやはり、、、、ガラスだった。

この作業は難航したが、、なんとか基板とLEDを分離。取り外した発光部は放熱部を含めても厚さ1cmほど。インバーター部分はもとの電球の基台部分に格納し、今度はこの光源に拡散板を張り付けて発光部を製作。、、、コードを延長し(このコードはなにを使用すれば良いのかがまったく判らないがとりあえず)引伸し機のフィルターポケットに取り付ける。

印画紙でのテストは明日。気がつくと遅い時間で風呂に入り損ねてしまった。朝から体調が悪く、スッキリしない1日、、、成果は感じるが、、、、、、、珍しくビール。


12/03 昨日遅くまでネガを見ていたので遅い時間に起床。夜はずっと嵐だった。夜が開けてからも大きな波が遠くの海上まで続いている。2日続けて酒を呑んでいないが、意外と深く眠った。短い時間、、、、

昨日のレンズテストの事を考える。やはり、太陽の光源も焦点にいくらか影響しているように感じる。次回は完全な日射しの中でテストしてみよう。昨日は曇りがちで条件がまちまちだ。真夏の太陽の中での撮影で、失敗しているネガが多い事が気にかかる。続けてテストしたい所だが、開封済みの赤外フィルムは在庫が無く、次の撮影で残ったフィルムでテストする事になる。来年か、、、、、このフィルムはとても高価なのでテストばかりではもったいない、、、、、失敗してはもともこもないが、、、、専門家ならなんでもない事かも知れないが、実際の用途、実際の経験の中で説明してくれる人は意外といない。

2日ほど酒を呑まない日が続いたが今日は呑む。体調が良くなったわけでは無いが、とても気持ちが荒んでいる。夕食をとりながらまずワイン、これは先月12本3600円で買った、、、チリ産、当初は水っぽくて薄いと思ったがすっかり慣れてしまった。3日ぶりだと味も良く判らない。それからスコッチ。

先日、内房のラーメン店に行った帰りに鴨川のすこし先にある江見と言う町を通った。随分昔になるがその町に住みたいと思いマンションを見に行った事がある。かざりけのないそのマンションは海沿いにあり、なにか威厳を感じさせる佇まいで、当時の私にはとても魅力的だった。色々な事情でその夢はかなわなかったが、、、今は御宿に住んでいる。通勤と言うほどでは無いが、中目黒のスタジオへ日帰りの撮影もできる。

その場所を通るたびに思う。都内に仕事に通う事は困難だし、たぶん、訪ねてくる人も少ないと思う。今の自分から見ればとても寂しく感じる場所だが、、、、本当はそんな暮らしを求めていたのかも知れない。そんな自信を取り戻したい。昨日の嵐の夜、、、そこにいる自分を想像した。


12/02 朝の日射しが落ち着くのを待ってレンズの実写テストを再開。何枚か撮影しては現像し、結果を見てまた、撮影する。現像を終え、全てに目を通しただけで夜になってしまった。今日は全てバキュームのホルダーを使用。昼からはすこし曇りがちだった。

過去ののテストの結果にも不信感を抱きはじめたので結果の判っているレンズも全てテストした。カメラの焦点にも不安を感じ、念のため通常のフィルムでも同じ条件で撮影する。

バキュームホルダーに変えた事で、フィルムベースの問題点はほぼカバーされていると思う。後一つ、、、気になっている事は、、、撮影時の太陽光線の状態。、、、これも焦点を曖昧にする要素なのか?レンズによっては以前のテストとかなり違った結果も見られる。

未だにはっきりしないのは問題のニコンの180ミリ。スッキリと焦点が合わない。0.4ミリ刻みに撮影したフィルムを微細に観察してもシャープな焦点を見つけられない。このレンズは本来とてもシャープで同時にテストしたネオパンアクロスではとてもシャープな画像を見せている。それだけに赤外域でハッキリとした焦点を結ばないのがどうにも納得がいかない。解放では無理なのか???可視光から0.2ミリの所に何とかピントはくるのだが、強い光線があたった部分は2線ボケのような曖昧な部分がある。もっとシャープに写せないものなのか????

バキュームホルダーを使った状態で、フィルムの厚さが通常より薄い分だけ約0.1ミリ前ピンになる。ピントグラスで0.1ミリはあまりボケを感じないが、フィルム上ではすこしあまくなる。実際の撮影時は被写体も起伏に富み焦点は複合的に存在する。ある意味曖昧に合わせながら絞ってピントを出していくわけだが、その中心はハッキリ決めておきたい。、、、そして、、このフィルムの場合、それでもあきらかにボケて失敗する事がある、、、、、、やっかいだ。

集めなければならない情報は他にもある。暫定的に使っているSC68のフィルター。実用感度がちょうどよく、ギリギリまで可視光をカットする所で選んだが、実写感覚には満足していない。SC62程度でも十分な効果が得られるかも知れないし、SC72ぐらいなら遥かにシャープな映像が得られるのかもしれない、、、、、、

今日はとても暖かい1日。外で撮影していても苦にならない。暗室も先日敷き詰めたホットカーペットでリビングのような暖かさ。すこし慣れたが、、、やはり気がゆるむ。

失敗の原因は様々だ。習慣的な行為が客観的にはとてもずさんな方法で、、、いままでは、たまたま、うまくいっただけかも知れない。朝からずっと風邪薬をのみ、昨日よりはいくらか調子がよい。


12/01 昨日レンズテストの為に撮影したフィルムを現像しチェックする。赤外のシートフィルムはとても高価で、できれば色々な情報収集を兼ねたテストをしたいのだがどこかに出掛けて、、、と言うわけにもいかない。とにかく焦点をしっかり合わせたい。今回も自宅のベランダから。

朝から微熱で調子が悪く、何とかフィルム現像に取り掛かったのだが、フィルムのテストでは無いと言う事で気がゆるんでいるのか、いくつもミスをする、、、先日敷き詰めた3枚のホットカーペットも足下の感触を曖昧にして気分が引き締まらない。現像液は本来のTmx-RSではなくTmx-Dev。随分前に購入した残り物。原液1に対して水9の所を、処理の能力を高める為8にする。処理温度は21.4度。

現像に関しては特に問題ないが、、、、ダメだ。焦点距離が解らない。180ミリに関してはノーマルからプラス1ミリずつずらして露光したのだが、、、どれも焦点がはっきりしない。明日午前中もう一度テストする。バキュームのホルダーを使わなかった事が結果を曖昧にしていると思う。

まず、このフィルムはエスターシックベースのような厚みが無い。エスターベースのような感じ、、、とても薄い。実際の撮影では露光時間の関係でほとんどバキュームのホルダーを使用する。今回1/8秒と言う露光時間と前回のテストの結果から、普通のホルダーを使ってしまったが、、焦点が合わない。

そして不可思議なのが、、、ノーマルの焦点で前ピンの物がある。もちろんフィルムベースの薄さからいくらか焦点は後ろにさがる可能性はあるが、、その範囲では考えられないくらい、、、、、長波長では焦点距離が伸びる、、、そう考えている事に間違いがあるのか?とにかく明日、、、バキュームホルダーを使って前後の焦点をチェックする。やっかいだ、、、、振り出しに戻そう。



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