作者近況2010 2010年2月 2009年2月 2009年1月


03/28 昨日用意した引伸し機のヘッドを仮組。取りあえず段ボールと厚紙で作り、寸法を割り出す。実際には外側はMDFのボードを組み立てる予定。ハンズで加工してもらう。ソケットは一番安い物でなんとかなりそう。かなり経済的。デフューザー内部は実際に電球を点灯してみて、散光方法を考えれば良いのでは、、、

本当に気温が低い。しかも湿度が高い。玄関のドアの結露が外の廊下に流れ出し、10メートルほどの帯になっている。決して大袈裟な表現では無くあり得ない光景。


03/27 シートフィルムの現像が進められないので、引伸し機の製作を進める。少し離れたホームセンターに出掛け、ソケットの部品や金具類を購入。前回購入したLED電球とは違って価格が安いので、色々な物を試してみて使いやすい物で、組み上げる予定。

久しぶりに外食。と言っても回転寿司のチェーン店。初めての体験。自分の知っている都内の回転寿司は、客層が幅広く、食通っぽい一人の客が黙々と食べていたりするのだが、こちらはまったくのファミリーレストラン。とにかく子供連れが多く、味付けもちょっと甘い。前回体験した、サイゼリアほどの驚きは無かった。


03/26 スタジオには3日間ほど。アーティストのアルバムジャケットの撮影や、急ぎの画像処理をこなす。荒天の中、電車で御宿に戻ったが、結局気温も低くしばらくはシートフィルムの現像は控えた方が良さそうだ。

先週迄の暖かさとはうって変わって、気温も水温も10℃以下、かなり寒い。

いろいろと進めなければならない事はあるのだが、ふと立寄った魚屋で鮮度の良いセグロイワシを見つけて5キロの箱を購入。1日かかってアンチョビを仕込む、今回で3回目になる。小魚をさばいた経験があまり無いので始めの頃はたいへんだったが、少しづつ慣れてきて、それでも1時間に1キロぐらいしかさばけない。夜迄かかる。

御宿に引っ越す以前から海の近くに住んだら必ず作ろうと思っていたのだが、それほど真剣に勉強した事は無く、試行錯誤の中で、少しづつ作り方を研究してみようと思っている。以前は料理の撮影を専門にしていたので、食材に触れる事も多く、一度だけききアンチョビのセミナーに参加したことが唯一の専門的な経験。それにしても昔の事で何も記憶に残っていない。

最初に仕込んだ物は1ヶ月以上が過ぎ、最初の3週間は冷蔵庫に入れていたのだが、醗酵が進まないので現在は室温の低い室内で熟成させている。数日おきに試食していると、ある時を境に急に旨味が増し、イワシ以外の味に変化するのが面白い。そろそろオイルに漬け込んでも良いかも知れない。塩ヌキの加減がが難しそうだ。

作り方を調べる以前は、オイルに浸けてあるのが普通だと思っていたのだが、本来は塩漬けのまま保管する事が多く、使用する時に塩抜きする、家庭の味、ぬかみそのような手作り調味用の色合いが濃い物らしい。

オイルに浸けこまなくても十分美味しいので最近は毎日1食はパスタを作る。安い野菜があればそれだけで十分。ナスや春キャベツはまだ高価だが、、、。


03/22 なかなか水温が上がらず正午迄洗濯などの家事をして過ごす。とても天気は良いのだが、、、けっきょく現像作業を断念し、先日ハンズで加工してもらった引伸し機のパーツを組み付ける。

今日1日、オルソの残り30枚を終わらせる予定だったが、次の週末に持ち越す事になる。後2日は作業が必要。まだ赤外のフィルムにも手がついて無い。昨日迄処理した中で期待が持てるのは一点。今迄に無い構図。撮影時の印象そのままに仕上げたい。、、、一点でもあって良かった。

今回はとにかく不作で辛いのだが、希望を捨ててはいけないと思った。続けていれば何かしらの収穫はある、、しかも新しい視点。とても遅い歩みを感じるが、だからこそ長く続けてこられたのだとも思う。

引伸し機も、トラブルが無ければ意外と早く組み上げられるかも知れない。

明日は午前中のバスでスタジオへ。しばらくは仕事。次の週末が待ち遠しい、できればスタジオからポートフォリオのケースを持って戻りたい。


03/21 昨日に続きシートフィルムの現像。TPを全て終了しオルソの処理に入る。水温が高く水洗の効率がよい。16℃以上。

夜明けからの強風で海は台風のようだ。窓から見える御宿の町も潮風にかすんでいる。

シートフィルムの現像処理はとにかく辛い。良い絵柄が多い時はよいが、今回はあまり期待出来ないのでネガを見るまでも無く、ただ処理をこなすと言う物も結構ある。撮る時から解っていても、幼稚な構図にうんざりだ。新しいフィルムに慣れる為、、それは解っていてもつまらない物ばかり撮るのもどうだか、、、

しかし、フィルムの特性は少しづつ解って来る、あまりに少しづつなのだが、、、フィルムの基本なのだが、シャドーの濃度は露出に依存し、ハイライトは現像に依存する。そして一番難しいのがガンマのピーク。これが全体のカーブの何処にくるかを感覚的に把握しなければならない。逆に言えばそれさえ掴んでしまえば色々な処理を自由に操れる。そして、強いピークを持たないフィルムはつまらない。


03/20 いよいよ本番のシートフィルムの現像に入る。昨日迄の気楽な処理とは違い、厳密な作業が続く。恥ずかしい話だが暗室を移して半年、本番のシートの処理はこれがはじめて。以前の暗室とはレイアウトがまったく逆で、完全暗黒中での作業は気が抜けない。気温が上がりはじめた9時頃スタートして、終了したのは10時前、30枚の処理に結構時間がかかった。明日の現像液を作ったり、手順をチェックしたり、処理が終わってもいつまでも気が休まらない。

比較的枚数の少なかったTP4415から始め、明日はオルソの処理に取り掛かる。POTAのカブリ濃度がいつもより高いように感じるが気のせいか?後で濃度をはからなければ。一緒に処理しているD96の1:1と比較するせいか?、いつもより処理時間が短い、、、とてもクリアな仕上り、、2枚、あきらかに露出のミスと思われるカットがあった、他のフィルムをチェックしたい。撮影時の事情が思い出せない???

それにしても気になるのは暗室の結露。作業台の裏側はびっしりカビが生えている。ここは北向きの外壁に接している為、室温を上げると床に水が溜るほど結露する。仕事を始める前に久しぶりに窓の遮光板を外して空気を入れ替えた。とても綺麗な海が見える。風が強いらしく白波が立っていた。


03/19 午前中は薬品の調合。シートフィルムの現像の予定だったが、とても水温が低くロールフィルムの処理に切り替える。ボイラーを使っても精度の高いミキシングバルブを使っていないので水温の変化は避けられない。せめて16℃くらいは欲しい。

ブローニーのフィルムを10本ほどタンクで現像。ここしばらくはラフな処理を続けているのでとても気分は楽。気楽に処理できるのだが、前回から気になっていた乳剤面のスクラッチがまだ無くならない。何度かの撮影を繰り返すうち、フィルムガイドを何度も研摩し、いくらか調子よくなっていたのだが、今回のアクロスはほぼ全てのイメージが使えそうもない。カメラ内部にはキズを発生させるような場所はなかなか見当たらないのだが、、、、、だんだんカメラの扱いにも慣れて気に入ったイメージが撮れているだけに悲しい。とても悲しい。

とにかくもう一度徹底的にカメラを検証する。通常フィルムの接するフィルムガイド、圧版の圧力によるフィルムの変化、巻き上げ時のテンション、そもそもトイカメラなのでローラー式のフィルムガイドがなくプラスチックのガイドに接した状態でフィルムは送られていく。その部分は完璧に研摩したのだが、、、、使用するフィルムによっては、テンションでフィルムと裏紙が別のカーブを絵がき、本来あたらない奥まった部分に乳剤が接しているのかも知れない????

フィルムを入れてみて、実際にキズの有無を確認するのだが、未現像では確認出来ないのがもどかしい。ごく僅かなものなのだろう。とにかく全てを想定して色々な部分を研摩して、結果は次回のさつえいで、、、いつも期待して次回に望むのだが、もはや3度目。

そもそもなぜ、トイカメラなのか。。。このカメラは写真展の企画用に借りた物。

自分にとって写真と接する事になった原点を探るつもりで、この企画に向っているのだが、、、、つまり、写真を初めて知った頃撮りたかったもの、今では自分が撮らないような物を撮りたいのである。

いわゆるトイカメラによる作品は、気構えの無い、やさしいスタンスで望んだ物が多いと思う。なんだかそれは写真を撮る事が一般化し、目的性や、表現の図式が撮る側にできてしまい、つまりそんな事から開放されて素直に物を見つめたい、、、、写真ありきの写真否定のような、、、発見があるから???

色々な切り口を与えてくれるトイカメラだと思うのだが、今回自分にとってはもう少し打算的な、発見を求めて望んでいる。写真無き頃の自分への回帰、写真を知らない頃の自分に戻りたい。

自分はもっと貪欲で、積極的だったと思う。無知故に撮る事に向っていく、、、そんな感じだ。


03/18 開店と同時に東急ハンズへ。乳白のアクリル板の加工など、引き伸し機のデフューザーボックスの材料を購入。製作作業はまだ手が付けられないが、いろいろと材料のめぼしをつけたい。

まだまだ高価な。LED電球だが、いつか安くなるから、、、と言っている場合ではなく、とにかくテストを急ぎたい。依然分光特性はわからないまま。植物やデジタルカメラへの適合性は演色性と供に資料らしきものが見つけられるのだが、印画紙に関して言えば、演色性との関係性はしろうとに推測できるものではなく、まずはテスト。期待があるだけに、まったくダメだとショックが大きそうだ。

東芝の電球製造終了のニュースにも妙に追い討ちをかけられて少し焦りぎみなのか。とにかく電球と言えば東芝で、、、引伸し機の電球もほとんど東芝を使っていた。安定していて切れにくい。ダーストの138は側面からの光の照射で使用するので代換えの電球も見つけにくく、、、直射型に変更する事を考えはじめている。それにしても電球を探す事が一番たいへん。

なんとか昼の高速バスに間に合って御宿へ。暖かい日射しに、大潮なのか収穫したワカメらしきものが堤防に干してある。部屋の窓からも、いつもより大きく潮が引いてふだん見えない岩場がハッキリと見える。身体には暖かく感じるのだが、気温は低く、水温もかなり低い。


3/13 Devere の引伸し機を分解しはじめる。

かなり愛用してきたシステムだが、どうしても1台はは散光光源に改造したい。今迄、伸ばしてきたネガはダーズトで引き継ぐ事になるので、今迄のエディションと同じ結果を出せるかどうか不安もあるのだが、どこかで切り替えなければいけない。さしあたりダーストにはDevere と同じ復露光器やマルチグレード用のフィルターポケットなどを用意しなければならない。しばらくは伸ばせない。

Devere 504のヘッドの改造だがはコンデンサーハウスが大きい為比較的楽で、いままでも何度か行った。使ってきたコンデンサーは国産の物からダーストの138までいろいろ。今回はコンデンサーを外し、ハウシング内部にLEDの電球を使った散光光源を組み込む。

きっかけは、大手メーカーのLED電球が安くなったこと。何度かテストはしていたのだが、一般のLEDは発光が不安定でとても使えなかった。白色発行のLEDは基本的に蛍光染料を使用するのだがそれが不安定なのか?最近市販されたものもRGBを組み込んだカクテル光源だと思うのだが、一瞬にして点灯し、完全に消灯する感覚はかなり期待が持てる。今迄のテストでは、RGBのRは600以上の波長で印画紙にはまったく感光しなかった。つまり明るくても無駄になっている光が多いのである。

先週テストの為に購入したLED電球はシャープとパナソニック。いろいろ探してみたのだがどちらも分光特性は入手出来ず、最終的には印画紙で使って見て、結果を知るしかないと思う。かなり高い買い物だが、、、、共に発光性能はとてもよく、一昔前のコールドライトよりは明るいヘッドが作れると思う。いろいろ悩んだ末に、価格の事もあり、シャープの方を使う事にした。

うまくいかなければ市販のコールドライトを組み込むしかないのだろうか?世界は日々進化しているので、引き伸し機と言う古臭い機械にも少しは恩恵に与れる部分が欲しいのだが、、、、、予想に反してマルチグレードにまったく対応しなかったりしたら笑い話になりそうだが、、、、、、、、


3/11 確定申告や、画像処理の仕事を全て終わらせて高速バスで御宿へ。自宅に着いたとたんにメールで一点データの差し換えを知らされてちょっとショックだった。時間的には余裕をもらえたので、スケジュール的には問題ないのだが、、、

前回の帰宅時に続き、ブローニーの現像処理。水温はまだ低く13度ぐらいしかない。チープなトイカメラで撮影したフィルムだったが、画像にスクラッチが入っていてかなりショック。これを由とするか否かは、、、、たぶんダメだな。前回のテストから調整したフードやマスクはかなりよくなった。フィルムとの現像のレンジも合ってきている。ただ、10年も使用期限の切れたSSフィルムは乳剤にピンホールダストがけっこう目立つ。


3/6 久しぶりにロールフィルムの現像。2年ぶりぐらいか?しかも、いつも使用するシリンダーではなく、タンク現像。10年以上使用していなかった小型のステンレスタンクを使う。つまりあまり重要度のないフィルム、失敗してもよいぐらいの感覚でだらだらと作業をする。

ブロニーのロールフィルムの現像は、本来とても気を使う。ベースの薄さ、乳剤の繊細さは4X5の比ではないので薬品の調合も含めてちょっとした事が結果に大きく出てしまうからだ。

とは言えタンクでの処理となるとあまり得意な分野ではなく、もともとこんなもので正確な処理ができるとは???と言うような懐疑的な感じなのか?そんな感じなので、現像液もいつも使っているMQ系ではなく珍しくPQを処方してみた。タンクの薬品用量が少ない事、少し増感傾向が必要な事、などなど色々な事を一応考えあわせて、、、とにかく普段やらない事をやってみる。


3/3 スタジオで幾つかのデスクワークをこなしている間にすっかり体調は良くなった。これほど風邪が長引いたのには正直びっくりしたが、たちの悪い風邪、あるいは年令のせいもあるのだろうか?昨日は青山のギャラリーに出掛け、昨年の売り上げを頂いて来た。広告の仕事が激減する昨今、仕事の位置付けも少しづ変えていきたい。

午前中は税務署へ行き、昨年度の確定申告についていろいろと相談する。特種事情が多く、なかなか自分だけではできそうにない。その後、必要な書類揃えに今度は目黒区役所へ。一旦スタジオに戻った後午後の電車で御宿迄戻る。ほぼ1週間ぶりの帰宅。移動日が暖かいのが何より。明日からは寒くなりそうだ。


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